05.05.16 MM第101号

                        私の出合った日本百名山 by masarus   

  燕岳(つばくろだけ 2763m)  長野県(新百名山)

    
この山の私の印象                     

    「 冬の北アルプス展望のを楽しんだ 燕岳 」

【登頂日】            2002年 12月22日(日)

【天候】              晴れ

【コース及び時間】 

 12月21日(土)

宮城ゲートP12:45--中房温泉16:15(泊、2食付き8550円)

 12月22日(日)

中房温泉発7:25--合戦小屋11:32--13:35燕山荘(チェックイン)14:20--15:35燕岳〈2763m〉
     
--16:40燕山荘(泊、2食付き9000円)

 12月23日(月)

燕山荘発7:00--7:44合戦小屋7:52--9:21中房温泉9:33--12:10宮城ゲートP

  【 登り(宮城ゲートから) 10時間55分  下り 5時間03分 】 

  *コースタイムは休憩や写真撮影などを含む実際にかかった時間です。
   その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムです。

【温泉】     安曇野蝶ヶ岳温泉「ほりで〜ゆ」(堀金村)500円

  
【感想 等】   
 
  12月21日は松本でも20cmの積雪があった。車で静岡から中房温泉ゲートに向かった。順調にR52を通ったが、R20号の塩尻峠で雪に対する準備不足の車があり渋滞で、あわてて長野自動車道へ入る。こちらも、50km/hの速度規制で、吹雪のような雪で前もうまく見えなく中房温泉に着けないかもと心配になる。豊科で降りてからも、R147号が渋滞で進まない。
 何とか宮城ゲートに着けてホットした。冬はゲートから雪の中を温泉まで歩かなくてはならない。単調な道であるが、雪なし県の人間にとっては雪道というだけで楽しい。なんとか、予定の中房温泉に着いた。
 温泉には40人ぐらいが宿泊していた。みんな燕岳登山がめあてである。そのためにゲ−トから12kmも歩いてきたのだ。私は70才の男性と相部屋。今日は14人のカモシカスポーツの団体と、20人の燕山荘の登山教室の参加者が泊まっている。夕食や朝食のご飯は少し芯があり美味しくなかった。そして、布団も掛け布団が2枚だけで朝方少し寒かった。温泉は江戸時代にできたということで、露天や半露天などたくさんあり、満喫できた。

  2日目の22日は、前日の積雪のためラッセルが嫌で、みんな牽制し合って、なかなか出発しない。私も体力を残しておきたいので様子を見ていた。
  カモシカスポーツの団体が7時半に動き出した。私もそのあと5分位して出発。しかし、カモシカスポーツには数名の女性がいるのでゆっくりペースですぐに追いつく。先頭は涸沢ヒュッテの人たちがラッセルしていた。
  第2ベンチ辺りで、合戦小屋にテントを張った2人組が和カンジキで降りてくる。これでトレースもできた。
  第3ベンチからは私も先頭のラッセルに仲間入りして歩く。しばらくすると、燕山荘から老夫婦が下山してきた。
  11時半過ぎ、合戦小屋(下の写真)に着いた。後続との差がかなり開いたので、彼らは合戦小屋で休憩、昼食とのことだった。そこでここからは1人で登ることにした。
 合戦小屋を過ぎると、樹林帯を出たが雪はそれほど多くはなく、快晴の中を快適に歩く。風もほとんどなく、大変温かであった。
 13時頃、山の上の稜線に出る。天に向けてそそり立った槍ヶ岳が勇姿(下の写真)を見せている。これを見たかった。
 風で吹き飛ぶのか、燕山荘そばはパウダースノーが積もりトレースが見えなかった。私の姿が見えたので小屋の従業員2人が雪かきを始めた。(本日がオープン日だから、もう少し早く雪かきをしてほしいな)
 小屋番は19日に上がり、年末のオープンに備え準備したそうだ。13時35分、燕山荘に着いた。
 私が年末客の第1号だ。そのため、山頂にはだれも行っていない、それで山頂までのトレースはない。小屋で山頂へ行く後続隊を1時間くらい待ったが来ないので、1人行くことを決める。日没まで2時間余。これ以上遅いと、明るい内に帰って来れなくなる心配がある。
 ラッセルを覚悟し、オーバーズボン、オーバーミトンを着け、14時20分、山頂に向け出発する。
 風があると雪が飛ばされ花崗岩の地面が見えコースがわかるいう。しかし、風が弱いので雪がかなり積もっていた。
 20分くらい歩いたところの切り立った岩では越え方がわからず、30分くらい時間をロスする。右にトラバースすると崖、左も急斜面。正面は岩と雪。何回も途中まで歩いては戻り、考えたり、後続隊を待ったり・・・。
  1番安全策の正面の雪越えに挑戦することにする。胸まで埋まったが、これなら雪屁を踏むこともない。たとえ越えることができなくても、コースが見えるかもしれないという期待もあった。
 雪を踏み固めながらピークから覗くと稜線へと繋がっていた。ほっとしながら、荷物を背負って先を急いだ。
 山頂近くでも2度ほど迷った。しかし、15時35分、何とか無事、燕岳山頂へ到着した。
 山頂から帰り始めたら4人組が来た。彼らは8時20分頃温泉を出発したそうだ。そんな方法もあるが、ラッセルもルートファインディングもなかなか楽しかった。
 3時半頃、2つの団体も山頂に向かって歩き始めたのが見えた。暗くなるのを覚悟で、・・・。
 槍ヶ岳の近くに沈む夕日も美しかった。
 燕山荘では、夕ご飯が美味しかった。そして布団もきれいで暖かかった。2畳のしきりの場所に、私1人。そのため、布団を敷いて横に荷物を置けて良かった。
  中房温泉に泊まった40人ほどがみんなここへ登ってきたが、単独は私1人だった。あとの個人客は燕山荘の登山教室の参加者であった。前日から一緒なので、みんなわきあいあいで、食後のひとときに話をした。

  3日目の23日も快晴だった。朝6時半から外に出て、日の出(下の写真)や表銀座コースの山々などの写真をたくさん撮った。なんとそこには富士山も見えた。こんな遠くからも見えるのかと、1人感動した(下の写真)。そして7時、下山を開始した。
 中房温泉まで2時間13分と、急いだわけでもないが、写真を撮りながらも快調に下った。雲海が一面広がり、アラスカの雪原を歩いているような雰囲気だった(下の写真)。
 宮城ゲートまでも12kmを2時間半で雪道を快適に歩けた。充実した楽しい雪山だった。

左上から、合戦小屋、合戦小屋過ぎから燕岳方向を、槍ヶ岳が見える、燕山荘付近から夕日、燕山荘付近から日の出(富士山も見える)、雲海へ向かって下山

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