05.06.05 MM第103号
【登頂日】 2005年5月21日(土)
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【感想 等】 本沢温泉までは、温泉入口からテントやシュラフ・食料等を背負って歩いた。いつもならゲートまで車ではいるのだが、入口に4WDのみ可能と書いてあったので、(時間もあるし、たまには重い荷物を背負って歩くのもいいか)と1時間40分歩いた。25kgは久しぶりではかなり疲れた。 しかし、温泉への山道ではカモシカ2頭が出迎え、疲れも取れた。このカモシカは、人を怖がる様子もあまりなかった。 テントを設営して、9時半頃出発した。キャンプ場から2分ほど歩くと本沢温泉だ。テントの受付をしようと、鐘を鳴らしたが、管理人は出てこなかった。6月上旬の山開きに合わせて工事の人達が忙しそうに働いていた。 野天風呂はそこから5分ほど登った河原にある。それを見てから、夏沢峠に向かった。温泉からは硫黄岳が聳えるように見えた。広角レンズでも前景が入らないくらいだった。 しばらく行くと、樹林帯には写真のように雪が残っていた。今年は例年より残雪が多いそうだ。アイゼンは必要なかったが、少し滑った。あまり展望のきかない樹林帯を約1時間で夏沢峠に着いた。そこには「山びこ荘」と「ヒュッテ夏沢」の2つの山小屋があるがまだ閉まっていた。峠ではオーレン小屋方面から登ってきた人達が数人休んでいた。 10分ほど休憩し、硫黄岳に向かった。峠が森林限界になっており、展望がきいた。写真のように硫黄岳もまた見えてきた。 そこからは遮るものがないジグザグの登山道を登っていく。30分くらい登ったら、お腹が減ってきたので展望を楽しみながらおにぎりを頬ばった。下の写真のように、眼下には夏沢峠の山小屋が見える。また、高度を上げるに連れて天狗岳が顔を出してくる。 11時46分、硫黄岳に着いた。写真のように東側は火山岩の崖になっていて今も崩壊が続いている。 進行方向を見て驚いた。八ヶ岳の主峰達がデンと構えているのだ。今まで見えなかった主峰の山々が急に見えてきたのだ。 左の一番高いのは赤岳、それと高さを争っているのが阿弥陀岳、手前が横岳・・・・。 今日は充分時間がある。残りの弁当を食べ、目をつぶり岩ヒバリの声や風の音を聞いていた。うとうとしたと思ったら、急に風が強くなってきた。その風は不規則な動きをしているようで、近くで舞わせてしまったビニル袋が円を描いたりUFOのような不思議な動きをしていた。それを見るかのように岩燕が自由に飛び回っていた。 13時、下山を開始した。もと来た道を下っていった。14時20分、テントのある本沢温泉に着いた。 すぐに、テントと温泉の受付を済まし、野天風呂「雲上の湯」に向かった。 今日は久しぶりの重い荷物で疲れた分、硫黄分たっぷりの日本最高所の温泉「雲上の湯」は良かった。硫黄岳が目の前に大きく見え、更衣所も囲いもないまったくの自然の中の温泉。そして、出てきた温泉を水でうすめもしない、全く自然のままなのかけ流し。1時間たっぷり浸かっていた。 |
左上から、夏沢峠への樹林帯の中の残雪、夏沢峠、硫黄岳へあと少し、夏沢峠と天狗岳、硫黄岳の岩肌、赤岳・阿弥陀岳の展望