05.07.27 MM第109号
【登頂日】 2003年12月26日(金)
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【感想 等】 沼津アルプスが首都圏からの登山者が急増している、と地元の新聞に出ていた。 そうです。なんと岩崎氏が選んだ「新日本百名山」に入っているからである。 関東平野にあって高い山のない千葉県の鳥場山266mが選ばれたのはわかるが、南アルプスを抱え標高のもっと高い多くのすばらしい山の中から選ばれたことに私は驚きを覚えた。沼津アルプスは400mに満たないミニアルプスで、新百名山の中では2番目に低い。 岩崎氏が各県に1つは入れ、新百名山を選定したのは2004年10月5日である(朝日新聞より)。中高年が手軽に登れるように、深田氏の「日本百名山」の48座を入れ替えた。 その約1年前に、私はこの山を歩いた。家から近いし、標高も焼津アルプスの500mもないので魅力を感じず先延ばしになっていたが、天気の良い展望のきく12月下旬に歩いた。 沼津アルプスはJR沼津駅の南にあり、伊豆半島に向かって南に延びる小高い山並みである。小さい山が7つ連なり何回もアップダウンがある。 沼津市役所の近くにある香貫山から南下することにした。香貫山入口からスタートした。 そこを上がったところに香陵台があり、写真のような五重の塔が建っていた。よく整備されていて散歩をしたり景色を眺めている老人が何人かいた。そこから10分ほど歩いたところに「香貫山」があった。わずか193mであるが、駿河湾の展望が良かった。 そこから進むと車のたくさん通る県道に出る。そして標識にしたがって県道を歩く。アルプス縦走で県道を歩くのか、とがっかりした。数分で横山への山道に入る。急坂を登り、12時前に潅木に囲まれた横山182mに着いた。軽く昼食を取り、徳倉山に向かった。 徳倉山には急な坂を登っていく。そこには鎖が付いている。市街地の低い山に鎖は珍しい。徳倉山からは駿河湾、これから登る鷲頭山と小鷲頭山(下の写真)などが、見えた。しかし、肝心の富士山は残念ながら雲がかかっていて見えなかった。 そこから急な階段を下ったあと、平坦な尾根を進むと千金岩に出る。ここはこのコースの中で一番展望が良いところだ。下には2枚の写真を載せてある。冬なので銀色に輝く駿河湾の向こうに伊豆半島の山々が見える。写真のまん中で一番高いのが天城山である。また、馬込の集落と漁港も見える。 徳倉山から下って登り返すと、小鷲頭山だ。そこはロープが付いていて滑りやすい急坂だ。ハイペースで歩いてきたので一気に疲れが出てきた。低いと言って侮れないアップダウンの多い山並みである。その疲れを我慢して歩くと13時半、鷲頭山へ着いた。沼津アルプス最高峰392mのここからは360度の展望がある。 しばらくすると、富士山のうっすら見えてきた。横浜から来た老夫婦が展望を楽しんでいた。彼らと少し世間話をして大平山に向かった。 大平山は多比口峠からピストンだ。すたすた歩いたら、山頂までわずか8分であった。同じコースを多比口峠まで戻り、海側の多比の集落に下った。 4時間弱のアルプス全山縦走は終わった。山の大変さは高さではないと改めて感じた。 |
香陵台の五重の塔 | 徳倉山からの沼津市と千本松原の海岸の展望 |
徳倉山から鷲頭山と小鷲頭山を望む | 千金岩付近から駿河湾を |
千金岩付近から鷲頭山を | 大平山の山頂 |