05.12.15 MM第123号
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満観峰からの富士山(03.12.14) |
今回の山歩きで集めたゴミ タバコの吸い殻や アメ、チョコレート等 お菓子の小さい袋が多かった。 |
【感想 等】 読者の皆様の中に、「満観峰」という山をご存じの方はどれくらいいるだろうか? 静岡市と焼津市の海岸近くの境界にある470mの山である。 あまり全国版のガイドブックには紹介されていないのに、いつ登っても人がいっぱいである。 もちろん、地元の人が多いのであるが、豊橋や横浜から団体で来られている方々とも出会う。口コミで登っているのだろうか。 この山は「満観峰」と満観の名の通り360度近くの展望がある。駿河湾、伊豆半島、富士山、南アルプスや静岡の山々が見渡すことができる。 私は満観峰には1年に4回前後は登っている。(私の友人で1年に103回登った者もいる)。 満観峰は私のトレーニングコースの一部だ。 以前から私のメルマガやHPを読んでいただいている方はご存じだと思うが、私が「焼津アルプス」と称しトレーニングを兼ねゴミ拾い登山等を定期的に行っている所である。そのコースは焼津アルプスのHPにも書いたように『JR焼津出発−石脇−高草山−鞍掛峠−満観峰−日本坂−花沢山−道了権現−かんぽ下−JR焼津』で、正味6時間である。毎回歩くうちに、季節による違いや同じ季節でもその年による違いに気づいたりして面白い。 今年の春のキスミレの時期には4回も花の変化を見に行った。 今回は今まで使ったことがないコースでゴミ拾いをしながら歩いた。(里山であるので、いくつものコースがある。例えば、逆川から、小坂から、花沢から、日本坂から)。日頃お世話になっている山への、私からの小さな恩返しのつもりである。 地元のコースであるので朝は普通に起き、新聞を読んでから出発した。 JR安倍川駅に10時半に着きすぐに歩き始めた。駅から民家のある路地を、山のある西の方角に向かった。11月下旬にしては穏やかな晴れであった。10分で丸子川に着いた。そこから井尻の集落に向かう。 集落のはずれに八幡神社がある。そこからやや細い道を登っていけば小野寺である。しかし、神社の右手に写真のような「最古の東海道(万葉の道)井尻→井尻峠」という標識を見つけた。これは静岡・焼津境にある日本坂とならぶ古道であると思い、ここから登っていくことにした。と言っても、私の持っている地図には井尻峠の標示は出ていず、(地元の里山だからどこかに通じるだろう)という簡単な気持ちである。 少し歩くと、急登のえぐられた沢のような山道になった。そして、道はわからなくなり、みかんのたくさん実った畑の踏み跡を登っていく。登るに連れ、静岡市の家並みが見えてきた。しかし、古道を全く見失ってしまった。それで、尾根へ出て小野寺に向かう道を探すことにした。その道は、すぐに見つかり、少し下る感じで歩くと、山の中腹にある民家のような家に出て、そのすぐ上に寺はあった。やや草が生え手入れが十分とは言えない境内の裏手に朝鮮岩に行く道はあった。 小野寺からは急な坂を少し登ると「小野平」に出た。そこは名前の通り平になっていて、杉林の中の下草が刈られ、何本かの木に神さんのお札が付けてあった。初めて見る光景で詳しい目的はわからなかった。 そこから数分で、「朝鮮岩」であった。朝鮮岩は下の写真のように静岡市街が手に取るようによく見える。本来なら富士山や伊豆半島も見えるのだが、穏やかな暖かい日なので雲が多く霞んでいて見えなかった。 そこから少し登ったり下がったりしながらしばらく行くと「紅葉台」と書いてある所に出た。1本、紅葉した木があった。もう少し時期が早ければ、少しましな紅葉を見ることができるのだろうか??? ここまで来れば、丸子富士は近い。ほんの10分ほどである。満観峰へ楽をしたいなら巻道を通り登らずに向かうこともできる。私は昼食を取るために急坂を登っていった。山頂は写真のように展望はきかないが三角点があり、石の祠やベンチ代わりになる横たわった木がある。 この丸子富士は、名前のように富士山のような形で高さは450mだ。下りも当然のように急坂だ。地面は乾いた土でよく滑る。杉の木につかまりながら下りた。 小坂への分岐を経てすぐに満観峰だ。山頂で昼食を取り下山する3グループとすれ違った。ゴミはいつもよりやや多かった。拾っていると「ご苦労さん」と声をかけてくれる人や、「今日はゴミ拾いの日?」と聞いてくる人もいた。 満観峰の山頂は広々とした草原だ。写真だと2グループしか写っていないが広いから好きなところで昼食を取ったり休んでいるためだ。実際には10グループほどいて、25人くらいが休んでいた。富士山は雲の中から山頂だけ出ていた。冬場は80%以上は富士山が見える。(期待してHPを見た方のために右上に2年前の富士山の写真を付けておく。) 下山は歩き慣れた「鞍掛峠」に向かった。そこからは「花沢の里」に下る最短コースを通る。足下にはアメやチョコレートを包みゴミが多かった。その内に眼下に紅葉した花沢の里が見えてきた。写真のようにみかんも実っている。 真っ黄色に紅葉した大いちょうを見に法華寺に寄り、花沢の里の長屋門作りの家々ながめ帰路に着いた。 花沢の里からは駅まで徒歩1時間もよし、静岡鉄道バス帰るもよし。 |
井尻峠への最古の東海道を行くが・・・ | 朝鮮岩からの静岡平野の展望 |
丸子富士山頂は樹林の中 | 満観峰は絶好の富士山ビューポイント |
下山路から紅葉の花沢の里を | 花沢の里の長屋門作りの家々 |