05.04.20 MM第135号

   私の出合った日本百名山 by masarus                                

エアーズ・ロック 867m 世界遺産(オーストラリア) 

    
この山の私の印象                           

「 Mt.オルガも7色に変わる山姿も美しかった エアーズロック 」

【歩いた日】     1992年8月2日(日)

【天候】       快晴

【コース及び時間】 

 エアーズロック・シェラトンホテル7:00=(タクシー 7:20日の出を見る)=7:55エアーズロック登山口−8:35エアーズ・ロック

〈867m〉8:55−9:25周囲の散策10:40=(タクシー)=11:00エアーズロック・シェラトンホテル

       【 登り 40分    下り 30分 】


*コースタイムは休憩や写真撮影などを含む実際にかかった時間です。
 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムです。

  
【感想 等】
 
 エアーズ・ロック。
 知らない人はないだろう。
 しかし、行ったことのある人はそれほど多くはないだろう。
 それは、広大なオーストラリア大陸のまん中にあり、下の写真のように周りは荒涼とした砂漠だからである。

 7月下旬から休みが取れ、シドニー往復のチケットを買って出かけた。
シドニー市内の航空会社のカウンターで国内線の予約を取ろうと思い話すと、手頃なホテル込みの周遊チケットを教えてくれた。
ラッキー、とばかりそれに飛びつきアリススプリング経由でエアーズ・ロック空港に8月1日(土)正午過ぎに降り立った。上空から見下ろす風景も空港も木が少し生えただけの赤茶けた荒野であった。

 空港で、レンタカーを借りようとレンタカー会社のカウンターに並んだがあと一歩で借りることができなかった(思ったより、台数が少なかった)。
それで、タクシーでユララリゾートにあるエアーズロックシェラトンホテルに向かった。
 シェラトンホテルは高級ホテルであり、ユララでも一番、とガイドブックにも出ていた。そこに運良く泊まれることになりうきうきしながら、荒涼とした景色を眺めていた。8kmの道のりはすぐだった。
 オーストラリアの8月といえば、南半球なので冬。
 シドニーではそれほど寒くはなかった。エアーズロックはどうかと心配していたが、シェラトンにはプールにきれいな水が張られ2人泳いでいた。
昼食後、プールで少し泳いでから予約しておいたタクシーで「Mtオルガ」とサンセット・ビューに出かけた。行く途中、カンガルーがいたようだが、私には見えなかった。足跡はたくさん見たが・・・。

 マウント・オルガは下の写真のように36個の岩でできた山だ。変化に富んでいるからか、地元ではエアーズロックより人気が高いという。
その山(岩)の間をオルガ渓谷といい、そこを歩いた。荒野にエアーズロックと共にでんとあることが不思議だ。
 1時間ほど歩いた後、サンセット・ビューに向かった。ここは名前の通り夕日を見るための丘だ。
太陽が地平線に沈んでいき、エアーズロックの色が刻々と変化していく。あの有名な真っ赤なエアーズロックが目の前にある。カレンダーやガイドブックと全く同じ風景が目の前に広がることはめずらしい。なぜなら、それらの写真はプロの写真家が何日も通い、何百枚かの写真を撮った中から最高のものをプリントするからである。そして、目の前に広がる風景はその日によって違うのが普通だからである。
 真っ赤に燃えたエアーズロックはやがて焦げ茶色になり、黒茶になりやがて闇の中に消えた。

 明日はエアーズロックの頂上に登るぞ、と帰路に着いた。夜は南十字星を見て早めに寝た。

 朝7時、昨日のタクシーが迎えに来た。サンライズを見ようということになっていたのだ。まだ暗い中、登山の荷物を持ち、日の出が見えるポイントに向かった。空が徐々に赤く染まり、やがて金色に輝いてきた。そして、太陽がエアーズロックに当たり、上の方から赤く染まってきた。それが広がりあっという間に全体に広がり、やがて大地にも光がさしてきた。
 このポイントは、昨日の「サンセット・ビュー」よりエアーズロックに近く広角レンズでも山全体が入らなかった。太陽が当たると、凹凸がよりはっきりする。寒さに耐えながら、その模様を楽しんだ。
 そして、いよいよエアーズロック登山口に向かった。(周囲9kmあるが、登山口は西側に1つあるだけである。)

 8時前、登山を開始した。登山口には下の写真のような野生のエミューが居ついていた。大雨の後から居ついてしまったという。
エアーズ・ロックはご存じの方も多いと思うが、世界最大の一枚岩である。標高は867mあるが、登山口の標高が約500mあり、そこからの高さは見たとおりそれほどない。348mである。
 写真でもわかるように、最初の上りは急だ。そこには鎖の手すりが付けられている。だからそれほど大変ではなく、西洋人の年配者の団体が多数登っていた。(彼らを追い抜くのが大変ではあった。やはり、人気があり、富士山のように数珠つなぎで登っていくのだ。)
 3分の2ほど登ると傾斜はゆるくなる。疲れて休む人が多くなると共に、幅も広くなり追い抜きやすくなる。
 8時半過ぎ、登り始めて40分ほどで山頂に着いた。山頂には方角を示す銅板のプレートと記録用のノートがおいてあった。そのノートに証拠として、登頂日と名前、国籍を書いた。
 そこは、一枚岩なので木はなく、360度の展望だ。しかも、空気が澄み切った砂漠の快晴。下の写真のように眼下に登山口の団体バスや30km先の昨日歩いたMt.オルガも手に取るように見えた。20分ほど、山頂での喜びを味わい下山を開始した。

 このエアーズ・ロックはオーストラリアの原住民、アボリジニの聖地である。そのため、まわりの岩にかつてアボリジニによって描かれた絵がある。それをロック・アートと言われている。人やエミューなどである。下の写真は「サウンド・シェル」と言われるもので、1時間ほど散策し帰路に着いた。
 ただの山登りだけでなく、ビューポイントから眺めたりアボリジニのかつてのアートを見たりと充実したエアーズ・ロックであった。
  
エアーズロックと共に有名な「Mtオルガ」 夕日に赤く染まるエアーズロック
登山口から見たエアーズロック 登山口には野生のエミューが
山頂からの展望(30km先にMtオルガが見える) エアーズロックの周りのサウンドシェルにはアボリジニ・アートが

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