05.05.13 MM第137号

   私の出合った日本百名山 by masarus
       
                         

鳳来寺山 695m     新日本百名山(愛知県) 

    
この山の私の印象                           

「 静寂の中のアカヤシオに出合えて大満足だった 鳳来寺山 」

【歩いた日】     2006年4月30日(日)

【天候】       晴れ

【コース及び時間】 

 鳳来寺山石段下(門谷)P6:08発−6:40本堂−7:06奥の院7:15−7:22鳳来寺山〈695m〉7:28−7:42天狗岩−8:00

鷹打場8:05−8:20東照宮−8:22本堂−8:29胎内巡り−8:40馬の背展望台8:47−9:02仁王門−9:06石段下(門谷)P

       【 登り(奥の院 経由) 1時間05分    下り(鷹打場 馬の背展望台 経由) 1時間26分 】


*コースタイムは休憩や写真撮影などを含む実際にかかった時間です。
 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムです。

【温泉】       湯谷温泉『鳳来ゆ〜ゆ〜ありいな』 (600円)

  
【感想 等】
 
 GW前半、まだ登ったことがない新日本百名山の鳳来寺山に行きたくなった。歴史がある鳳来寺のある山。愛宕神社のある愛宕山(京都)と似ているのかなという思いで出かけた。また、ここは奥三河国定公園の中にある。
 「鳳来寺山パークウェイ」が8時に開くので、その前に登れば観光客に会わずに歩けると思い、午前6時過ぎに石段下を出発した。門前町の門谷は道は細いがこぎれいな感じの町であった。
 1425段という石段を少し登ると仁王門だ。静まりかえった中、立派な2体の像が守る立派な真っ赤な門が構えていた。注連縄が付いた大きな傘杉を過ぎ、どんどん登っていくと両側に下の写真のような「不動院跡」と言った空き地がいくつもあった。そこには崩れ落ちそうな廃屋があったりシャガの花が咲いていたり、直径20cmくらいの杉が生えていたりした。昔の栄華が偲ばれる。
 歩き始めて30分、鳳来寺の本堂に着いた。本堂はしまっていたが、早朝の山歩きは気持ちがよい。また、ここまで登ると本堂の裏の断崖や南側の山々などの展望が見える。展望を楽しんだ後、奥の院に向かった。
 本堂の裏の登り口にはピンクのホソバシャクナゲが咲いていた。白や黄色のシャクナゲは山でよく見るがピンクはめずらしい。一目で気に入った。
 奥の院への登りは鉄製の手すりの付いた急な階段だった。少し登るとピンクのミツバツツジが咲いていた。今日はピンクに縁があるな、と思いつつ1人その美しさを楽しみながら登った。
 途中、下の写真のように石碑が太さ2mほどの木に食い込んだものがあった。タイ国の世界遺産「アユタヤ」のワット・プラ・マハタートにある木の根に取り込まれてしまった石の仏頭を思い出した。熱帯ではない日本で木が太くなる歳月は相当な年月がかかる。登る前に想像していた市民から今も愛されている京都の愛宕山とは違い、歴史が忘れかけられている鳳来寺山を思った。
 そんなことを考えていると、またまたピンクの花がある。よく見るとなんと「アカヤシオ」だ。2度あることは3度あるというが、3度目は大好きなアカヤシオだった。花については何の情報もなく登ったが、アカヤシオに出合えてうれしさは倍増した。(しかもそれが1本ではなく、なんと奥の院から山頂へと、そして天狗岩までも続いていた。)
 奥の院はすぐだった。7時過ぎに着いた。そこには小さな建物があるだけであったが、その裏からの展望は下の写真のようにすばらしかった。
 奥の院からは尾根歩きだ。展望やアカヤシオの花などを見ながら快適に歩く。山頂まではわずか7分だった。

 標高695mの鳳来寺山の山頂は写真のように周りが樹木に囲まれていた。ベンチで少し休みながらそこに立てられていた看板を読んだ。
 また、そこにはミツバツツジも咲いていた。そして、アカヤシオの木々はまだまだ続いていた。そこで写した写真を下に載せた。
 山頂からは東に下って天狗岩をめざした。10分ほどで岩に着いた。ここが天狗岩か、と岩に登って展望を楽しんで先を急いだ。
 5分くらいで東屋があり、そこに「天狗岩」と書いてあった。先ほどのものはただの名もない岩だった。

 鷹打場に着いたのは8時だった。(今頃、鳳来寺山パークウェイが開いて車が駐車場に向かっているだろう。)鷹打場へはコースから少し外れ、もう少し下る。そこは松の木が1本生えた展望台のような感じの所だった。昔、弓矢で鷹を打ったのだろうか。なかなか良いところだ。
 もとのコースに戻り、中腹の樹林の中を東照宮に向かう。展望は良くないが歩きやすい道だった。しばらく歩くと眼下に黒い建物の配置の東照宮が見えた。思ったより早く着いた。そこには植えられたような白、黄、ピンクのシャクナゲが並んで咲いていた。
 東照宮に着いたのは8時20分だった。向こうから数人のリュックを背負った60代の人達が歩いてくるのが見えた。本日、人の姿を初めて目にした。車で来た第1陣が活動を始めたようだ。
 そこから2分で本堂だった。1時間半弱で本堂−奥の院−鳳来寺山〈695m〉−天狗岩−鷹打場−東照宮−本堂と1周したことになる。

 そのまま石段を下るのもつまらないので本堂からすぐ下にある「胎内巡り」をしようと向かった。灯籠の横の台の上に50cmくらいの石仏が並んでいる。3分くらい行くと細い穴がある岩のトンネルがあった。ここが胎内巡りだ。少し狭く体が挟まりそうなのでやめて、横から回った。中辺路(熊野古道)の胎内巡りを思い出した。中辺路ではなんとか通過できた。
 周りには石垣やかつての栄華の墓などが崩れかけてたたずんでいた。残念ながらその先の道は消えていた。引き返してもとの石段を下り、馬の背展望台に向かった。下りかトラバースだと思ったら、また登りだったので少しがっくりきたが杉林を10分ほど進むと着いた。
 そこの東屋からは、山の向こうに今通ったばかりの本堂などが見える。なかなかの展望台だ。
 展望台から15分ほど下ると仁王門だった。家族連れとおばさん達のグループとすれ違った。なかなか急な坂を登ってくるのに感心した。
 
 9時過ぎ、石段下に着いた。
 ここ鳳来町近くには湯谷温泉がある。日帰り温泉の「鳳来ゆ〜ゆ〜ありいな」で汗を流した。GWの初めであったが少し混んでいた。
  
かつての栄華が偲ばれる不動院跡 石段上の鳳来寺も静寂の中に
大木の中にめり込んだ石碑 奥の院裏の岩からの展望
鳳来寺山の山頂は樹木の中 奥の院から天狗岩までアカヤシオが続く

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