06.09.08 MM第146号
【歩いた日】 2006年7月29日(土) 【天候】 晴れ 【コース及び時間】 羽衣登山口6:22発−9:00敬慎院9:10−9:52七面山〈1982m〉9:57−10:17敬慎院10:30−12:02羽衣登山口 【 登り 3時間20分 下り 1時間52分 】 *コースタイムは休憩や写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムです。 |
【感想 等】 メルマガNO144のmasarusのコーナーでせっかく奈良田まで行ったのに大雨の影響で「バス運休中」「吊り橋が崩壊」のため白峰三山(北岳、間ノ岳、農鳥岳)に登ることができなかったことを書いた。夜叉神側に回れば北岳、間ノ岳には登ることができることはわかっていた。しかし、この2山は何回も登っているので今回は白峰三山すべてに登りたかった。それで、次回に回すことにした。 せっかく来たので近くのどこかの山に登りたいと思った。 来る途中、早川町役場の近くで「七面山登山口」の標識を見たことを思い出した。 それで、2度目の七面山登山が実現した。 前回の登山は20年ほど前の5月である。この時はテントを担ぎ山頂付近で1泊し八紘嶺ヘ縦走した。 稜線には残雪があり少し寒かったのを覚えている。 七面山登山口は2つある。角瀬と羽衣である。前回は角瀬から登っている。 今回は羽衣からである。下の写真のように登山口「羽衣」近くには羽衣白糸の滝がある。ほんとに天女の羽衣のような感じだ。 6時過ぎ、すがすがしい気持ちで滝を見てから出発した。 木の門をくぐり、大きな杉が生い茂る林の中の道を登っていく。木が生い茂っているので日陰で暑くなくて良い。 七面山は日蓮宗の聖地である。前回も登山路で多くの白装束の信者に会った。今回も会うかな、と思いながら静かな登山道を登っていった。 宗教についてはよくわからないが、信者が多いらしく、100mおきくらいに3・4種類のベンチが置かれていた。下の写真のようにバス停のような屋根付きから緑のペンキを塗ったものまでいろいろあった。大勢の信者が休むのには都合がいいだろうが、これほどベンチが多い登山道はないだろう。 また、何丁目か書いた石の灯ろうがありあとどれくらいかがわかる。 7時過ぎると、下の方のスピーカーから「南無妙法蓮華教」と連続して唱える声が聞こえてきた。下のお寺からだろう。 朝早くからで、少々びっくりしたが信仰の山らしい。 傾斜はそれほど急ではなく、歩きやすかった。 しばらくすると、大勢の白装束の信者達が下りてきた。下の写真のように「な−んみょ−ほーれんげきょう−」と唱えながらみんなはつらつと下りてくる。信仰の力か元気さにびっくりした。 一つの団体が行ったと思ったら、また次の団体が下りてきた。それは、敬慎院に近づくまで何回か続いた。 20年前もコースこそ違うが、同じように白装束のいくつもの団体が声をそろえて歩いている光景を目にした。 私は信仰の山にはいくつか登ったが、七面山が一番多くの信者に会ったように思う。(第2位は御嶽山だ)。 登山口から1時間半ほど歩くと、展望が開けた。木の間から身延山方向の山々が顔を出した。 木々も広葉樹林に変わり、登山道は少し明るくなった。 私は30分おきくらいにベンチで少し休むといった感じで登っていった。途中、3つの宿坊もあったがそこでは休まず、木々の中のベンチを利用した。 そのうちに和光門に着いた。山道が広がり太陽を浴びた日なたの空間にたたずんでいた。 真ん中に手すりの付いた、杉木立が並んだゆるやかな傾斜を登っていくと、奥まったところに敬慎院があった。 敬慎院は人の姿が見えず、静まりかえっていた。ちょうど9時であった。 敬慎院の前には随身門に向かって階段が延びていて、その先には遙拝台がある。遙拝台は東側が開けていて、そこからの富士山は下の写真のように大変すばらしい。いつかここからダイヤモンド富士を見たいものだ。 1人で富士をはじめとするすばらしい景色を堪能した後、山頂に向かった。そこからはベンチなどはない、ごく一般的な尾根歩きである。 思ったよりやや小さめな木々に包まれた歩きやすい道であった。 大ガレを通り、40分ほど歩くと木々が途切れ七面山の山頂に着いた。 下の写真のように周りには木々が茂り展望は良くない。ちょうど雲もでてきたので余計に良くなかった。 そのため、すぐに引き返した。 帰りは20分で遙拝台に着いたが、富士山は頭だけしか出ていなかった。 その富士を見ながら昼食を取った。通勤の途中や職場からも毎日富士山を見ているが、見る場所で感じが全く違うのにいつも驚く。 (春から梅雨時までは見えないことが多かったから久々のご対面ではあった。) 10時半、下山を開始した。 下山中も、太鼓を鳴らしたりしながら「な−んみょ−ほーれんげきょう−」と唱えながら登ってくる白装束の信者の団体とすれ違った。 彼らの熱心な信仰心に触れ、なんだか生きる元気をもらったような気がした。 12時、羽衣の登山口に着いた。 |
登山口「羽衣」近くには羽衣白糸の滝がある | 敬慎院に泊まった信者が続々と下りてくる |
信者の寄進によるベンチが何種類かある | 敬慎院は静まりかえっていた |
敬慎院上の遙拝台からの富士山 | 七面山の山頂 |