06.10.14 MM第150号

   私の出合った日本百名山 by masarus
       
                         

虚空蔵山(こくぞうさん) 126m  (静岡県焼津市)
 

    
  この山の私の印象                                  

「 メルマガ第150号記念は生まれ故郷の 大好き 虚空蔵山 」

【歩いた日】     2006年9月25日(月)

【天候】       晴れ

【コース及び時間】 

 JR焼津北口発9:13−(JR北側沿い)−9:22瀬戸川引き込み線橋−9:30浜当目海水浴場9:40−9:50那閉神社・弘徳院

−9:54虚空蔵山登山口−10:04四丁目分岐−10:10虚空蔵山山頂〈126m〉10:15−10:18四丁目分岐−10:21

焼津グランドホテル−10:30登山口−10:40当目大橋10:58−(JR南沿い)−11:10JR焼津南口


       【  登り(JR焼津から) 47分    下り(JR焼津まで) 37分  】


*コースタイムは休憩や写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。
 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムです。

  
【感想 等】
 
 『私の出合った百名山』メルマガ・HP第150号を記念して、生まれ故郷で幼少から親しんだ山を取り上げる。
私は中学3年生まで焼津市浜当目の海岸近くで育った。
その浜当目の集落の東側にあるのが虚空蔵山である。当目山とも言う。
虚空蔵山は付近の里山と違いみかんやお茶のような畑はなく杉や自然の広葉樹などの木が生い茂っている。
 子どもの頃は、セミを捕りに登り、正月飾りのウラジロを取りに登り、持久走の練習に毎日のように登ったこともあった。
それほど親しんだ山であるので今まで200回以上は登っている。
標高が126mしかないので、休まないで行けば登り15分下り10分ほどである。

 虚空蔵山は焼津アルプスの東のはずれに位置し、東側が崖になり海に落ちている。
その海で子どもの頃、カサゴやベラを釣って煮て食べた。
その頃、その崖でロッククライミングの練習をしているのを見たことがある。
私もまねをして途中まで登ったこともあった。

 今回は代休の月曜日を利用してのJR焼津駅から往復である。
JR焼津駅の改札口を出て北に向かって歩くと駅舎の2階から焼津アルプスの東はずれに虚空蔵山が見える。写真のようにちょうど線路の先にぴょこっと見えるのが虚空蔵山である。
 午前9時過ぎ、焼津駅の2階から目的地の虚空蔵山を見て北口から出た。そして、線路沿いに進むと瀬戸川に着く。
そこにはかつてのサッポロビール静岡工場への引き込み線の橋が遊歩道橋になって架かっている。2枚目の写真のように焼津アルプスの絶好のビューポイントである。大きく見えるのが焼津市で1番高い高草山である。その横が富士山展望の山として人気のある満観峰だ。
満観峰は山頂が草地で中心に大きな木がはえているので遠くからでもすぐにわかる。
しかし、この橋より北では満観峰は高草山の陰になり見えない。

 河口に近いここにはたくさんの釣り人がいてハゼを釣っていた。

 橋を渡って、瀬戸川沿いに東に向かう。
国道150号を渡り10分弱で浜当目海岸だ。
この日はやや風が強く、波が離岸提にぶつかりはじけていた。
その波が逆光に輝き美しかった。
夏には焼津市で唯一の海水浴場になる。
海は太陽に照らされ光っていた。
海岸のグランドでは老人達がグランドゴルフを楽しんでいた。

私は風で変形した残り少ない防風林の松を眺めたり、海を見たりして10分ほど休憩した。
浜窪にはお墓があり、辺りに赤い彼岸花が咲いていた。
写真のように秋の海岸は夏の喧噪が嘘のようだ。
台風や大波に弱い近代的な遊歩道やベンチなどがある。
しかし、海水の透明度は増し、海の色は美しさがアップする。
今日は逆光に輝いてはいたが、海水そのものの美しさはあと一歩であった。

 海岸の遊歩道を東に向かって500mほど歩いていくと虚空蔵山だ。
かつては海岸からの登山道があったが廃道になり、現在は表参道のみだ。
山裾に沿って西に歩いていくと那閉神社があり、その横に弘徳院がある。
その横には弘徳院と地続きで同じ経営の弘香幼稚園がある。
その隣が登山口である。

 10時少し前、登り始めた。
登山口には石灯ろうや六地蔵などがあり、六地蔵には絶えず参拝者がお花をあげている。
急な石の階段を少し登ると古い「壱丁目」の石の道しるべがある。
その上からは弘香幼稚園を見下ろせる。
狭い運動場では4歳くらい子ども達が運動会のダンスの練習をしていた。

 また少し登ると小さな木でできた祠が2つある。
かつてそこには海岸からの巻道があったがなくなって久しい。
その上の「四丁目」は分岐になっていて焼津グランドホテルにつながっている。

 登り始めて10分ほどで写真のような仁王門に着く。
今から約400年前に作られたそうだ。
ここへも海岸からの登山道があったが、廃道になっている。

 そこからは真ん中に手すりのある急な石段になる。仁王門の写真の間からも見える。
山頂までは標高差30mほどですぐに着く。
山頂は「六丁目」と書いてある。一丁目をどのように決めてあるのかは私にはわからない。
登山口からわずか15分ほどの山歩きで山頂に着き、そこには写真のような香集寺というお寺がある。
無人の寺で鐘突堂もある。私は登るといつも3回鐘を鳴らす。
子どもの頃からここの鐘は自由に鳴らせた。
その音が朝晩、家まで響いてきていた。
私は鐘を鳴らすことも、遠くから聞こえる鐘の音を聞く事も好きであった。

 山頂には他に「船舶無線電信発祥地記念塔」がある。
近くにある説明文によると約百年前(1903年)に、ここと三浦半島間で日本で初めて交信実験をしたそうだ。
その記念塔近くの木々の隙間から大崩海岸が見える(下の写真)。
この日は静岡市、日本平は見えたが、残念ながら富士山は見えなかった。

 5分ほど休み、下山を開始した。
10mほど下ると、木を数m伐採したところがある。
そこからは浜当目海岸や焼津港、焼津の街並みが見える(下の写真)。
焼津港は水産資源保護のため漁船を減船され殺風景で寂しい。

 四丁目まで下り、そこから焼津グランドホテルの方に向かった。
そこの駐車場から山沿いに下り、登り始めの登山口に戻った。
そして、昔からの小路を当時の様子と比べながら瀬戸川まで出た。
当目大橋に昔からある飴屋というお菓子屋で、そこで製造されているお菓子を買って休憩した。

 R150号沿いにサンライフ焼津(黒潮温泉)を見ながら赤坂鉄工過ぎを右折した。
JR線路沿いに進み、11時過ぎ焼津駅に着いた。
焼津駅南口には下の写真のような黒潮温泉の足湯があり、自由に入ることができる。
私も久しぶりに足をつけ、足から今日の疲れを取った。
JR焼津駅からは東側線路の延長上に虚空蔵山が見える JR沿いの瀬戸川からは焼津アルプスの展望が良い
浜当目海水浴場は整備された 虚空蔵山中腹の仁王門
虚空蔵山の山頂には香集寺がある 虚空蔵山の山頂から大崩海岸を
木が伐採され焼津港が展望できる JR焼津駅には黒潮温泉の足湯(無料)が

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