06.11.14 MM第154号
【歩いた日】 2006年8月20日(日) 【天候】 快晴 【コース及び時間】 8月20日(日) 14:48JR吉野口=(近鉄吉野線)=15:22吉野15:35=(ロープウェイ)=15:40吉野山駅15:40= (ケーブルバス)=15:49竹林院−16:10分水神社16:15−16:45金峯神社16:50−17:34林道から山道へ 17:40−18:10尾根へ出る−18:26柏原山への分岐−18:30四寸岩山手前の森(ビバーク) 8月21日(月) 5:09出発−5:16四寸岩山〈1236m〉 【 竹林院〜四寸岩山 2時間32分 】 *コースタイムは休憩や写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムです。 |
【感想 等】 ようやく休みになり、「大峯奥駆道全山走破」に出発するぞ、とうきうき気分で電車に乗った。 時刻表はネットで調べ名古屋で乗り継ぎ3分とあった。 普通乗り継ぎ1分でも乗り継ぎができる。3分もあるじゃん、と対して心配もしていなかった。 しかし電車は1分遅れて到着し、関西本線の階段を上がっているときに電車は出てしまった。 それから待つこと40分。そんなこともあり予定より1時間遅れでJR吉野口に着いた。 「思い込み」ではいつも失敗をしている。単純にパソコンがはじき出したデータを信じすぎていた。今まで失敗がなかったものだから余計にいけなかった。 大阪に出て吉野口に向かえば時間ももっと短縮できるし、本数が多いのは後でわかった。 近鉄はすぐに乗り継ぎがあり1時間遅れの時刻表通りにロープウェイで吉野山駅に着いた。(下の写真) 時間はもう午後4時近いので吉野山に泊まることも考えたが、NO153号で書いたように休みは1週間だ。 少しでも歩いておけば、いざというときプラスになると思い出発を決めた。 吉野山は桜の名所で春の桜のシーズンはケーブルバスも止まる。 そのシーズンにいつか是非来たいと思い辺りを見回した。 「吉野大峰ケーブルバス」って到着の15時40分出発だが、表示もないしどのバスなのかもわからなかった。 ただ、運転手がいないマイクロバスが駅前に1台止まっていた。 別のところにバス停があるのかとも思い、駅前から続く細い通りに出て探した。 どうも駅前以外にはあり得ないという結論に達し、駅前の店屋で聞いた。 やはり、駅前の小さな広場に止まっていたマイクロバスが「吉野大峰ケーブルバス」であった。 やがて、バスの運転手が来た。私が尋ねると、バスの運転手から「なんで乗ることを言わなかったんだ」と怒られてしまった。運転手がいなければ言いようがないと思いながら、「そうですね」と軽く相づちを打ち乗り込んだ。 この15時40分の最終バスは金峯神社のある「奥千本口」まで行かず手前の「竹林院」で終点である。 そのことを運転手に確かめられ、バスは予定時刻より8分遅れて出発した。 もちろん、乗っているのは私1人である。貸し切りもいいものだ。 奥千本まで乗せていっても宿がなかったり、吉野山駅近くまで戻るのが大変なためなのか・・・。1時間ロスしてしまった身にとっては余計に終点まで行ってほしいものだ。(ここでもバスで行く予定であった金峯神社までの1時間をロスしてしまった。合計2時間のロスだ。第1日目から、とんだ失敗をしてしまったものである。) バスは細い道をゆっくりと蔵王堂、吉永神社などを通って竹林院へ着いた。通り沿いには歴史のある、なかなか素敵な建物が続いていた。 15時49分、バスから降りるとすぐに歩き始めた。ゆるやかな登りの車道をどんどん歩いていく。 16時10分、分水神社に着いた。 せっかくなので世界遺産の神社の境内に入り見学した(写真)。白木の歴史がありそうな建物だった。この時間には他に見学している人はいなかった。 分水神社から30分、金峯神社に着いた。 急いでいるときの林道歩きはきつい。林道で急ぎすぎると、山道に入ってからどっと疲れが出る。わかってはいるが、2時間のロスが頭から離れなかった。 「金峯神社」も世界遺産だ。 ここまでは車で来ることができる。 車はあまり通らなかったが、 金峯神社には観光客が2人来ていた(写真)。 私は時間もないので、急いで水を調達し本殿にこれからの行程の無事をお祈りし出発した。 金峯神社からはすぐに山道に入る。 西行庵跡や旧女人結界石があり、青根ガ峰への分岐がある。 そしてすぐにまた林道だ。 「大峯道」という林道がかなり奥まで続いているので驚きだ。 金峯神社から40分余、やっと本格的な山道に入った。 時刻は午後5時半過ぎだ。 机上プランでは、5時半着で百丁茶屋に泊まる予定であったが、 乗り継ぎ失敗で初日から予定変更だ。 休憩をしながら再度確かめ、足摺茶屋まで行こうと決めた。 山道は緩やかな傾斜で快適に歩くことができた。 下の写真のように紀伊山地の山の深さを感じさせてくれる。 山道を歩き始めて30分、尾根に出た。 泊まろうとしている「足摺小屋」は私の持っている地図には表示されていない。 足摺茶屋跡なら載っている。 十分確かめもせず、きっと跡地に小屋を建てたんだろうと思った。 地図上では尾根に出たあたりの平坦地に足摺茶屋跡がある。 いつものようにぼっ−としていて見落としたかもしれないと思い、少し戻って探したりもした。 しかし、足摺小屋も足摺茶屋跡も見つからなかった。 午後6時26分、薊岳に着いた。 柏原山への分岐があった。 私は歩きながら考えていた。 天気もいいし、第1日目からのハプニング。 今夜はツエルトなしのビバークをしようと。 ライトを使えば、百丁小屋へ行くこともできる。 しかし、なるべくライトを使わずに山歩きをしたい、といつも思っている。 午後7時までは歩くことができるが、まだ明るいうちに夕食を済ませたい。 それで、ここ四寸岩山手前の森林に泊まることを決めた。 木々の間で水平なところを探したがなかなか見つからなかった。 少しだけ斜めなところに今夜の寝床を決め夕食を準備し食べた。 そしてシュラフを広げて寝た。 真上を見ると木々が黒々と覆い、その間で星々が輝いていた。 テントなしもなかなかいいもんだ、と目をつぶって寝た。 夜中になぜか、バッタが髪の毛に飛んできた。 その度に目を覚ました。 その後の山小屋でもそんなことがあった。 髪の毛の汗か塩分に寄ってくるのだろうか。 体の他の部分はシュラフの中だ。 それでも眠くないくらいの睡眠はとれた。 翌21日は明るくなった4時頃、起きた。 朝食を済ませ、5時過ぎに出発した。 数分歩くと「四寸岩山」山頂だった。 それは山道から標識に沿って少し左に入ったところに三角点と共にあった。 そこから20分余で、前日探した「足習小屋」があった。 あとから登山ガイドを見ると地図上には示してはなかったが、文書の中にちゃんと書いてあった。 私はてっきりかつての「足習茶屋跡」に作ってあると信じ込んでいた。 よくある信じ込みによるミス。 まあ、それにより貴重な体験ができた1日目は良しとしよう。 |
吉野駅からケーブルカーで吉野山へ | 世界遺産の「分水神社」に寄る |
「金峯神社」も世界遺産だ | 今から入っていく吉野の山々を眺める |
翌日、数分歩くと「四寸岩山」に着いた | 泊まろうとした足習小屋はひっそりと・・・ |