07.04.15 MM第170号

   私の出合った日本百名山 by masarus
       
                         

 岩湧山(いわきさん 897m)  [新百名山、近畿百名山、大阪府]

    
  この山の私の印象等は・・・                                  

「 地元では人気の、山焼きの跡が黒々とした 岩湧山 」


【歩いた日】     2007年3月24日(土)

【天候】       曇り

【コース及び時間】

 南海電鉄紀見駅7:43発−8:09越ヶ滝・林道分岐−8:40岩湧山三合目(ダイヤモンドトレイルに

入る)−9:17五ッ辻−9:47岩湧山〈897m〉9:54−11:00滝畑ダムバス停

   【 登り(南海電鉄紀見駅から) 2時間04分   下り(滝畑ダムバス停へ) 1時間06分 】

*コースタイムは休憩や写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。
 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムです。

  
【感想 等】

 大阪に行ったついでに足をのばし、「岩湧山」に行こうと思った。
 南海電鉄高野線は大峯奥崖道全山縦走の帰りに利用した。そのときこの岩湧山が沿線上にあることを知り、機会があったら登ろうと決めていた。
 この岩湧山は日本三百名山には入ってはいないが、近畿百名山に入っており、しかも今回岩崎氏が大阪府代表で新百名山に選んだ山である。だから少し期待して立ち寄った。

 期待に胸をふくらめて当初の計画より早い時間の電車に乗ってしまった。それで、7時半過ぎに紀見峠駅に降り立った(下に写真)。そこで下車したのは2・3人で登山者は私1人であった。
 駅前に案内板があり標識に従って道路を北に進むと根古川沿いの林道に入った。
 そこを進んでいくと工事現場に着き、そこには越ヶ滝が見えてきた。そこから山道に入る。道は急な登りである。道の脇にはウラジロウの羊歯が多い。
 林道分岐から30分ほど歩くと岩湧山三合目に着いた。ここからは『ダイヤモンドトレイル』と呼ばれる尾根道だ。さすがダイヤモンドだ。木の階段等があり歩きやすい道である。
 すぐに根古岳750mに着くが、根古岳から五ッ辻までは未舗装の林道歩きだ。こんな山の中の高いところに道があることに驚く。

 天気もそれほど良くなく、いつ雨が降り出すかわからないような雲がたれ込めている。しかも杉林の中のアップダウンが少ない尾根道は歩きやすい。快適に歩いて行ったら正面の杉の間から新しい建物と焼け跡のような空き地の見えてきた(写真)。

 これが岩湧山であろう事は想像できた。山全体がススキの原でこのススキが昔から屋根の葺き替えに使われていることを知っていたからだ。私は刈り取った跡と使われなかった枯れたススキの原を想像していた。しかし、伊豆の大室山のように山焼きをして真っ黒になっていたのだ。手前の新しい建物はできたてのトイレで、まだ鍵がかけられていて使用されていなかった。

 この焼山をまっすぐにあがっていくと岩湧山の山頂であった。三角点の前に山頂を示す大きな看板があった。人は誰もいずひっそりとして静かであった(写真)。
 ここまで老夫婦と大きな荷物を背負った若者達の2グループの合計7人に会っていた。3月下旬という時期と雨が降りそうな天候を考えれば週末に山歩きをする人はそんなものかなと思った。
 昼食にはまだ早いので、曇って少し霞んだ景色をしばらく眺めてからすぐに下山を開始した。

 私の疑問はここで刈り取ったススキ(茅)をどのようにして下に降ろすか、ということだった。林道が山頂まで付けられていればそれを使うだろうが見えなかった。
 また、現在では大量の茅を背負って下りているということはあり得ないし・・・。

 山頂から少し下ってその疑問が解決した。そこに、簡単な荷下ろし用の大きなケーブルが付けられていたのだ。その近くには焼け跡にまだ切り取られた茅のバラバラした残りが散らばっていた。
 傾斜の大きな木の階段状の山道を下っていく。少し下の方には写真のような焼けていない所もあり枯れた茅が立っていた。
 カトラ山あたりまで下りると広葉樹が多くなった。(岩湧山まではほとんど杉だった。)その下ではマラソン選手のような格好の3人組に会った。彼らから山頂までの時間を聞かれた。ダイヤモンドトレイルを山岳マラソンしているのかもしれないと思った。
 しばらく歩くと、紀見峠駅の近くにある国民宿舎まで歩くという20人の団体とすれ違った。ガイドを前後に付け、私と逆方向に登っていった。日本三百名山には選ばれてはいないが、結構人気のある山だな、と思った。日本百名山でも一日歩いて全く人に会わないこともあったからだ。

 どんどん下った。下り始めてから1時間ほどで民家が見えた。滝畑ダムである。レストハウスのような建物から300mほど進んだカーブの先にバス停はあった。予定よりかなり早く、バス停には午前11時に着いたが、バスは午前11時54分発であった。
 1時間ほどそこで待っている間に雨が降ってきた。
 歩いているときでなくて良かった、と幸運を喜んだ。

 バスは30分余かかり河内長野駅に着き、南海電鉄で大阪に出た。時間もあったので前から寄りたかった『大阪歴史博物館』に寄りゆっくり見学した。大阪の町の発展の歴史がわかりよかった。
 雨にもやられなかったし、見学のおまけまで付いたラッキーな1日であった。
7時半過ぎに紀見駅に降り立った ベンチもあり整備されたダイヤモンドトレイル
新しくできたトイレも使用開始を待っている 岩湧山の山頂はひっそりとしていた
岩湧山の山頂を西側から見る 山焼きで残ったススキ

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