07.05.03 MM第172号

   私の出合った日本百名山 by masarus
       
                         

 南伊豆遊歩道(入間〜千畳敷〜富戸ヶ浜 160m) [ 静岡県 ]

    
  この山の私の印象等は・・・                                  

「 初夏の気持ちの良い海風を浴びながら歩いた 南伊豆遊歩道 」


【歩いた日】     2007年4月21日(土)

【天候】       晴れ

【コース及び時間】

 南伊豆町入間10:05発−10:30千畳敷10:40−11:21富戸ノ浜11:34−12:21入間P

   【 行き(入間〜富戸ノ浜) 1時間6分   帰り(富戸ノ浜〜入間) 47分 】

*コースタイムは休憩や写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。
 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムです。

  
【感想 等】

 まずは、下の写真を見てほしい。
山歩きで見る山の木々や山からの平野や他の山々の展望もすばらしい。
でも、下の写真のような海の展望もすばらしいとは思いませんか?

 私は春になると伊豆に行きたくなる。
伊豆には春や初夏がより早くやってくるような気がしてそれを全身で感じたくなるのだ。
そのイメージを抱くのは、2月に咲く河津桜や南伊豆のマーガレット畑の影響だろうか?

 ただ、伊豆は入るための主なルートが国道135号・136号の2本で、渋滞が多く私の中では県内にありながら感覚的に遠い。
そのため、四季を通して伊豆が好きでありながら行くのを躊躇してしまう。
どこもそうであるが、GWや一番美しい時期が混む。
それで、今回はGWより1週間前に出かけることにした。

 前日、仕事が終わってすぐに伊豆に向かう。
静岡から伊豆市の修善寺まで94km。平日の夕方なので三島で少し混んだくらいだった。
(ニュースでよく休日の渋滞情報をやっているので時間がかかる気がするのだが思ったより早くてうれしくなった。)

翌日、南伊豆の西海岸入間に向かう。
 修善寺から南伊豆は近くはないが、伊豆西海岸を通る国道136号線はスムーズに走れた。
天気予報はあまり良くなかったが、前夜の雨による朝霧が取れラッキーなことに晴れてきた。
10時少し前に入間に着いた。

 下の写真のように小さな入間漁港は時間が止まったかのように静かだった。
駐車場には軽トラック3台が止まっていたが、人気はない。それどころか、集落でも誰にも会わなかった。
10時過ぎ、昼食と水筒を持って出発した。富戸ノ浜で昼食を食べようという計画だ。
時間があれば、南東にある中木から歩いたり、富戸ノ浜から吉田まで足をのばすこともできる。
今回は交通の便がうまくいかず、富戸ノ浜で折り返しにした。

 入間漁港の奥から木々の生い茂る山道を登っていくと、すぐに太平洋の青い海が見えてきた。
磯や断崖に打ち付ける波の白さと紺碧の海のコントラストが美しい。
砂浜の海岸も好きだが、男性的な磯もいい。

少し行くと、コンクリートの細い林道に出た。
車は通った形跡はないのでかつては使われていたのだろう。
千畳敷への道路だったのかもしれない。

 空には銀色の飛行船が飛んできた。
天気も良くなったし飛行船からは伊豆半島がきれいに見えているだろう。
コンクリート道は緩やかに登り少し下ると行き止まりだった。
そこから細い道が延びていた。しばらく進むと眼下に千畳敷が見えてきた。
下りていって岩の上に行こうとすると通路の手すりが3本倒れていた。
道幅もあるし平坦なので今日のような天気なら危なくはない。

 下の写真のように断崖に波が打ち寄せる様子を眺めていると時間の経つのも忘れる。
釣りのメッカだと言うことであるが、誰も姿はなかった。
10分ほど眺めた後、引き返して富戸ノ浜に向かう。

 先ほどのコンクリートの道の終点ら富戸ノ浜への標識があった。
入間から歩いて来た場合、草の陰になりわかりにくいところにあった。
山道を高さ100mくらい登っていくと、また海が見えてくる(下の写真)。
木の手すりも付けられ、その近くにはタンポポや黄色のダイコンソウに似た花、スミレなどがたくさん咲いていた。
進行方向に、吉田の集落も見えてきた。
そして眼下に、富戸ノ浜も見えてきた(写真)。
南西の海の香を含んだ気持ちの良い風が全身を包む。
この風こそ、私が最も好きなものの1つだ。
少し汗ばんだ体の熱を取り除いてくれる・・・・

 そこからやや急な坂を下ると富戸ノ浜だった。
日溜まりにはアザミも咲き始めていた。
11時21分、富戸ノ浜に着いた。
この浜には車道が通じていない。近くに民家もない。
来るには入間か吉田からの山道か船しかない。

 その波の音しか聞こえないし〜んとした小石の海岸はゴミだらけであった。
海からの漂流物である。
流木、生活用品、特に自然には分解されないプラスチックのゴミが多かった。
どこから流れ着いたのかハングル文字のペットボトルもあった。
これらのゴミを片づけられたらいいなあ、と思いつつも
海岸に接岸できる小舟で何十隻分だろうか、と昼食を取りながら考えた。

 帰りは千畳敷に寄らないので50分弱で戻ることができた。
今日はこの後、もう1つメインの計画があるので富戸ノ浜ではのんびりはしなかった。
そして、車で波勝崎に向かった。(次号に続く)
起点の入間漁港は静かだった 少し登るとすぐにすばらしい海が見える
千畳敷に誰もいないのが不思議なくらいだ タンポポをはじめ花々も歓迎してくれる
富戸ノ浜が見えてくる 植生も南洋性のものもある

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