07.07.03 MM第179号
【歩いた日】 2007年5月27日(日) 【天候】 快晴 【コース及び時間】 乾徳山登山口バス停(山梨市三富徳和)9:14−9:34登山口−9:57銀晶水10:02−10:13駒止− 10:35錦晶水10:40−10:47国師ヶ原四辻−11:07月見岩11:22−12:00乾徳山〈2031m〉 12:18−12:23黒金山への分岐−13:12高原ヒュッテ−13:15国師ヶ原四辻−13:53道満山 〈1314m〉−14:19徳和峠−14:31乾徳山登山口バス停P 【 登り 2時間21分 下り 2時間13分 計4時間34分】 *コースタイムは休憩や写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムです。 【温泉】 ほったらかしの湯(山梨市矢坪) 600円 |
【感想 等】 先日ちょうど付けたテレビで人気の温泉をやっていた。前号のmasarusのコーナーでも書いたが、日本人は大好きだ。だからTVで温泉番組はよくやっている。 そこで紹介された温泉はいくつかあったが、静岡から近くて私が行ったことがなかったのが、山梨県山梨市にある『ほったらかしの湯』だった。 地図で見てみると近くに日本百名山の甲武信岳、二百名山の乾徳山があった。 甲武信岳は登ったことがあるので今回は乾徳山はどうかな、と登山ガイドを見るとなかなか面白そうだった。 というのは、湧き水、森林、草原、岩場、展望といろいろ楽しめるというのだ。このうちの3つくらい楽しめる山はよくあるがすべて楽しめたらもうけもの。 しかも、登山後はほったらかしの湯へ入れるとしたら最高だ。 甲府から国道140号を東進し、山梨市の徳和にある乾徳山登山口バス停に着いたのは9時過ぎだった。ここには30台ほど止めることのできる無料の駐車場があり、ありがたい。しかし到着が遅かったので空きスペースがなかった(この山の人気がわかる)。そこで大きなお地蔵さんの前に車を止めさせていただく(お地蔵さんには止めていただくことと、登山の安全をお願いした)。 この乾徳山のもう1つの良さは周遊コースが取れることだ。いろいろなコースの取り方があるが、樹林帯の中の2つの湧き水を経由し国師ヶ原に出て、月見岩、岩場を通り山頂に着き、帰路は黒金山分岐まで北上し中腹を国師ヶ原に戻る。そこから往路を横切り道満尾根を下るといった八の字コースを取った。一番楽しめると思ったからだ。 初めは徳和川に沿って舗装された道を登っていく。晴れているので舗装道歩きは暑い。登山口まで20分だったが、もう汗がかなり出てきた。 登山口で上着の長袖を脱ぎ、一服してから山道に入る。林道から山道に入ると、樹林帯の日陰になりうれしかった。 快適に20分余歩くと「銀晶水」という湧き水に着いた。おいしい水をたっぷり飲んで出発した。 また10分余行くと、「錦晶水」に着いた。ここでも充分水を飲みちょっと休んでから出発した。 道中に水場があるというのは、本当にうれしい。山の冷たい水はおいしい。 そこから数分で国師ヶ原四辻だ。下の写真のように樹林帯を抜けて灌木と草の混じった植生になる。車を駐車した徳和から道満尾根を来る道、月見岩や岩場を経由して乾徳山に登る道、左から山腹を巻いて乾徳山に登る道が交差する四辻がある。 私は真ん中の月見岩や岩場を経由して乾徳山に登る道を通る。写真のようにこれから行く月見岩のあるススキの原っぱや乾徳山が目の前に見える。 少し休んでいると20kg以上の大きなザックを背負った若い男女の3人組が左から山腹を巻いて乾徳山に登る道から下ってきた。きっとテン泊で黒金山や西沢渓谷から来たのだろう。この山にはそんな楽しみ方もあるのだ。 四辻からしばらく行くとすぐにススキの原になる。今年3月に登った大阪の岩湧山(いわきさん 897m)とは違って焼き払われていないのがよかった(写真)。 11時過ぎ、月見岩に着いた。大きな岩がでんと構えるその場所は、展望もいいので30人ほどが休んでいた。この山の人気のほどがわかる。 景色を眺めながら昼食にした。道満尾根から四辻を通らず登ってくる道もあり、数人がその道から登ってきたのが見えた。残念ながら富士山は霞んでいて見えないが、天気がいいので気持ちがいい。 年輩の方々の団体が出発したので私もあわてて用意をした。彼らの後では岩場でかなり待たされそうだと考えたからだ。木々の中を登っていくと岩場が次々にある。なかには写真のようなかなり垂直に近い岩場もあり楽しい。岩場が不安な人のために巻き道もあり、そこを通る人もいた。 岩場にはミツバツツジやサクラソウなども咲いていて目を楽しませてくれた。 岩場を抜けるともう山頂だった。岩場で少し待たされたところもあったが、月見岩から山頂までは40分もかからなかった。涼しい森林、湧き水、ススキの草原、展望、そして一枚岩の岩場。いろいろ楽しませてくれる思った通りのすばらしい山だ。 せまい山頂は30人ほどが休んでいた。 地平線に近い方には雲が出ていたが、展望はあった。 富士山や南アルプスこそ見えなかったが、黒金山、奥秩父の山々、大菩薩の山々が見えた。 下りは黒金山方向に5分ほど下って山腹を巻いて国師ヶ原四辻に戻る。 下り始めは少し岩場だった。月見岩からの登りの岩場に比べれば大したことはない。 国師ヶ原四辻方面には標識に従って樹林帯の中を下りていく。 最初は結構急坂だ。やがて緩やかになり、高原ヒュッテに着く。なかなか良さそうな山小屋だ。 老夫婦が1組、休憩していた。登りや乾徳山の山頂では多くの人に会ったがこの下りのコースではこの1組しか会わなかった。ポピュラーではないのかもしれない。 ヒュッテから3分で、朝通過した国師ヶ原四辻だ。 四辻を直進し、道満尾根に向かう。 かつては作業用の車も通ったであろう牧場跡のなだらかな広い道を進む。 大平牧場への分岐を過ぎた頃から細い尾根道にあるが傾斜はたいしたことなく快適に下っていく。 松林の中で展望はあまりないが暑くなくてよい。 草の新緑に混じってシダ類も新芽を出していて楽しませてくれる。 四辻から40分弱で1314mの道満山に着いていた。 馬の背のような感じの樹林帯の中であるので標識と三角点がなければ勢いで通り過ぎていただろう。 道満山から30分弱で徳和峠だった。 そこから徳和に下れば車を駐車した乾徳山登山口バス停だ。 14時半頃下山できた。 さあ、下山後はもう1つの楽しみの温泉だ。 車でR140を甲府方面に戻ったところのフルーツ公園上にある。 天気もいいのでフルーツ公園も大変にぎやかであった。 いくらTVでやったからと言って、山の上で交通の便もよくない、しかも名前の通り「ほったらかしの湯」だ。 それほど混んでいないだろうと思ったが、初めに出来た温泉では狭くなり2つ目の「あっちの湯」を造るという人気ぶりだ(先に出来たのは「こっちの湯」という)。駐車場も広々としているが満車に近い。 温泉は室内もあるが、中心は写真のような草ぼうぼうの露天だ。 甲府盆地や周りの山々、富士山が見える。 ウリは日の出1時間前から22時まで営業。日の出も星も見ることが出来るというもの。 混みようには閉口したが、次回は日の出前か夜来たいと思った。 この時間になると、乾徳山では見えなかった富士山もうっすらと見えてきた。 山の疲れを癒し気分爽快で、静岡への帰路に着いた。 |
2つ目の水場「錦晶水」 | 国師ヶ原の四辻から乾徳山を |
ススキの草原を登る | 山頂手前には垂直な岩場が |
乾徳山の山頂 | 「ほったらかし」の温泉からは富士山などの展望 |