07.07.18 MM第181号

   私の出合った日本百名山 by masarus
       
                         

 愛鷹山[越前岳](1504m) [日本二百名山 静岡県裾野市・富士市] 

    
  この山の私の印象等は・・・                                  

「 富士登山の前に足慣らしを楽しんだ 愛鷹山[越前岳] 」


【歩いた日】     2007年6月30日(土)

【天候】        曇り時々小雨

【コース及び時間】

 十里木高原10:39−11:02馬ノ背−11:50勢子辻への分岐−11:55愛鷹山[越前岳]〈1504m〉

12:15−12:29富士見台−12:47鋸岳展望台12:52−13:08富士見峠13:12−13:27黒岳

〈1087m〉13:33−13:44富士見峠−14:06山神社−14:20愛鷹山登山口14:25−15:18

十里木高原P


   【 登り 1時間16分  下り(黒岳往復を含む) 2時間49分   計4時間5分 】

*コースタイムは休憩や写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。
 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムです。

【温泉】   富士山「天母の湯」   1時間 400円  (3時間 700円)

  
【感想 等】

 私は富士登山を特別視し、登るための自分なりの約束事をしている。
それは、どこかで山歩きをして足慣らしをしてから日本最高所の富士登山に備える、ということだ。

 今回は忙しくて時間がなかったので、前日に足慣らしをすることにした。
富士山の方向で、静岡から簡単に行けて手頃の山を地図帳で探したら「愛鷹山(あしたかやま)」を見つけた。
愛鷹山はかつては富士山より高かったと言われている。
静岡からは富士山と愛鷹山が並んで見えるが、私は愛鷹山の9つの峰の上にかつての4500mほどの山容を想像してしまう。そして、1年生の国語の教科書にある「けんかした山」の物語を思い出すのだ。
 2つの山が高さを競い、森の動物や月・太陽が止めるのも聞かずにけんかをし噴火した話である。

 愛鷹山はかつて1度登ったことがある。また、南北に縦走したいと思い現在計画中でもある(南北縦走のネックは交通の便の悪さだ)。
今回は久しぶりに十里木側から越前岳を歩いた。

 愛鷹山は愛鷹連峰の総称をいう。富士市・沼津市・長泉町・裾野市の4つの市にまたがっている。最高峰は越前岳(1504m)で、黒岳(1087m)、呼子岳(1310m)、鋸岳(1296m)、位牌岳(1458m)、前岳(1336m)、袴腰岳(1248m)、大岳(1262m)、愛鷹山(1188m)の9つの峰からなっている。
 愛鷹山とは、狭義では南側にある愛鷹山(1188m)を指すが、最高峰の越前岳の登頂をもって登ったという場合が多い(今回は単なる足慣らし山歩きなのでたいした意味はないが、日本200名山を意識して読まれている人のために)。

 家を出たのも遅く、十里木高原に着いたのは10時半近かった。
無料の駐車場はほとんど満車であった。きれいなトイレもありありがたかった。

 私は、すぐに用意をし、時々霧のような小雨が降る中、合羽も着ずに出発した。
木のあまり生えていない草地の階段を数分登ると眼下にはゴルフ場が見えてくる。
そしてすぐに十里木高原展望台がある(写真)。
 ここからは晴れていれば、富士山が正面に見える絶好の展望台だ。
写真のように重い雲が低くたれ込め、今日は富士山などの展望を期待するのは無理だ。

 電波の中継塔の横を登って行く。
少しなだらかになり、越前岳が見えてくる。馬ノ背だ。ベンチもあり家族連れと若いカップルが休んでいた。
私は出発してからまだ30分も経っていないので、もう少し歩くことにした。

 道は樹林帯の中にはいるが、気温と湿度が高く汗が噴き出してくる。
半袖シャツの肘から下の出ている部分も玉の汗が付いている。
(この日は佐久間・天竜で県内初の猛暑日を記録したと、翌日の新聞が報じていた。)
名前はわからないが、花の咲いている木もいくつかあった。
道は急になり、雨で濡れていて滑りやすい。

 歩き始めてから1時間余、山頂も近くなった。
登りも緩やかになってきた。
梅雨時の草木は生き生きとしている(写真)。
勢子辻へ下る分岐があった。

 そこから5分で愛鷹山塊の最高峰、越前岳に着いた。
地元の年輩3人組が休んでいた。
相変わらず、ガスがかかり展望は良くない。
かすかに愛鷹山の連山が見えるが、晴れていれば南アルプスも見える。

 昼食を取りながら休憩した。
3人組はピストンで鋸岳に向かっていった。
私は次回の縦走の楽しみに取っておくことにした。

 山頂で20分ほど休んだのち、黒岳方向に出発した。
十里木高原からピストンの往復2時間では物足りないので周遊コースを選んだ。
セミの鳴き声も聞こえてきた。
鳴き声も聞いたことのないものであったが、登山道の手の届くところにいたので捕まえてみた。
ミンミンゼミとツクツクホウシの間の大きさだ。
ハルゼミだろうか。
セミは幼少時代毎日のように捕まえていたので多少は知っているのだが・・・。
(みなさんの中に詳しい人がいれば、写真を見てもらいたいと思っている)

 10分余で富士見台に着いた。
ここは、あの山岳写真家「岡田紅陽」が富士山の写真を撮った所として有名な場所で、その看板もあった。
そこには10数人の団体が休んでいた。

 そこから20分ほどで鋸岳展望台だった。
鋸岳は相変わらず、上部がガスで見えなかった。
そこで5分ほど休んで、下っていった。

そこは、V字にえぐれて雨に濡れた滑りやすい道が待っていた。
うんざりしながらも滑らないように注意して下っていった。
1時過ぎ、富士見峠に着いた。
ベンチもあり、新しい標識に標高960mとでていた。黒岳は1087mなので標高差は約100mである。

 少し休んでから、薄いガスが出てきた中を15分で黒岳の山頂だった。
山頂は広々としていたが、灌木に囲まれていた。
手作りのベンチで少し休んで戻り始めた。

 富士見峠に戻り、3分ほど下ると「愛鷹山荘」だった。
山荘から数メートルの柵に予約制定員6名と書いてあった。
かつて、ここに宿泊し縦走する、というルートを紹介してあった本を思い出した。
道は歩き込まれていて下りやすい。
20分ほどで山神社であった。
鳥居は木でできていて大きかったが、社は小さかった。

 そこから林道を歩くこと約15分、国道469号線に出た。
バス停「愛鷹山登山口」があり、バスの時刻を見るとやはり1時間以上の待ち時間であった。
地図で見ると歩いても5km、1時間だ。
5分ほど休んでから国道を歩いて十里木高原にある車に戻った。

 愛鷹山への登りとほぼ同じ、1時間。
車道歩きは大変長く感じた(こんな事なら、自転車を積んでくればよかったと後悔した)。
ずっと、もっていた雨も車まであと少しになった時、急に降り出した。
木々の下を歩き合羽はなしで済んだ。梅雨時期にラッキーであった。

 下山後は、近くの「富士山天母の湯」に行った。何回も入ったことがあるので安心して入浴できるところがいい。
 
十里木高原展望台からはいつもは富士山が 越前岳が見えてくる
梅雨時の草木は生き生きと 越前岳山頂
鋸岳展望台からもガスは晴れず 黒岳山頂は樹木に囲まれて・・・

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