07.09.18 MM第187号
【歩いた日】 2007年8月24日(金) 【天候】 曇り 【コース及び時間】 バンビエン9:40出発=(トラック)=9:50(R13)バンビエンサマリー村−10:08竹の細い吊り橋 −渡渉−10:48Mt.ナムソン下10:55-11:09Mt.ナムソン中腹−11:25放牧場(バーベQランチ) 12:25−12:55ナムソン滝〈約600m〉13:25−13:45放牧場−(R13)ビエンサマリー村15:00 【 登り 2時間8分 下り 1時間35分 計3時間43分 】 *コースタイムは休憩や写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムです。 |
【感想 等】 今回は海外編のラオス・バンビエンのトレッキングだ。 今年からビザなし渡航が可能になったラオスに行って来た。 直行便はないのでバンコク経由で入国した。 ラオスという国について知らない人が多いと思われるので少し触れたい。 タイ、カンボジア、ベトナム、中国、ミャンマーに囲まれた内陸国で国土は日本の本州くらい。人口は日本の5%、約600万人。国土の80%が山岳地帯で鉄道はなく道路事情もよくない。まさに自然が一杯の国であり、人々は親切である。 今回は北部のルアンパバーンの世界遺産とバンビエンのトレッキングを主に行って来た。 泊まったホテルのツアーデスクを覗くと、このトレッキングが出ていたので早速申し込んだ。 なんと参加者は私1人であった。すなわち、英語の話せるガイドと2人だけのトレッキングである。 ラッキーなことに代金もわずか10US$(水、昼食込み)。 9時40分、カヤック遊びに出かける連中と相乗りでトラックの荷台に乗って国道13号線を10kmほど北上する。 そこにはカム族のバンビエン・サマリー村がある。そこでガイドと私は降ろされ、トレッキングは始まった。 9時50分、村の中の泥道を下の子を背負った小さい子どもや放し飼いの牛を見ながら歩く。 20分近く歩くとナムソン川に着いた。そこには下のような吊り橋が架けられていた。100mくらいの川幅に工事用の細い鉄線が張られ、その下に竹を割って4本から6本敷いてあるだけの素朴な吊り橋である。 ガイドのリーが「俺が渡るからその後に来い。」というので見ていたが、慣れているガイドもゆっくり慎重に渡っていった(HPにガイドが渡っているところの写真)。 ガイドが渡り終わり、合図があったので私が渡り始めた。渡り始めの10mくらいの所には木があり、そこに吊り橋が乗っているのでまだ良いが、それを過ぎると揺れること。しかも、足元を見ないと踏み外しそうだ。踏み外せば、日本の吊り橋のように安全のための鉄線などはないので川に落ちてしまう。 下を見ていると、川の流れが目に入り、吊り橋が川下に移動している錯覚に陥る。両手で鉄線につかまり、1歩ずつ慎重に進み、やっと通過することが出来た。命が縮む思いであった。 草が生い茂る中を進んでいくと川幅3mくらいの所にかかった一本橋だ。手すりの横木が付いているところや二本橋など四つくらい通った。そして、田んぼへ出た。米が主食なので耕作可能なところには水田が広がっている。 その先には山が見えてきた。この山に登るのか、と聞くと「違う、向こうの間の山だ」という。まあ、どこでもいい、山歩きが出来れば、と思い付いていく。リーはゴム草履だ。しかも、それほど歩くのは速くない。 彼はこの近くのカム族の人であるが、山岳民族という感じではない。町の人間になっている。 バイクを乗り、携帯を持ち、夜は4人の子ども達に英語を教えているという。 私もガイドに合わせて、ズボンは半ズボンで上着は半袖にした。ツアーデスクに書いてあった説明には滝でジャンプして飛び込んだり水泳をすると書いてあったからだ。(肌を出していたので、ススキのような葉で腿を少し切ることにはなった。) しばらく行くと、幅7mくらいの川に差しかかった。川を渡るという。おいおい、渡渉か、靴を脱ごうか迷ったが、靴のまま渡る(写真)。山の上の方はガスがかかり、天気は下り坂と見た。雨が降れば濡れるのだから、まあ濡らそうと思ったのだ。 田んぼのあぜ歩きの後は、少しずつ登りになった。やっと登りになったと、少し安心する。 今は雨期、毎日雨が降るので土の山道は滑りやすい。 長いとげの生えた日本で見かけない木や変わった花を見ながら登る。 これからMt.ナムソンに登るという急な坂の前でガイドのリーが「休憩」という。 出発してから約1時間、ちょうど休憩にいい。 10分近く休み、登っていく。 湿度が高く、汗ばんでくる。 15分ほど登ったところで展望が開けてくる。 放牧場の建物が見え水牛が見える。 Mt.ナムソン中腹を巻き下るだけのようだ。山頂への道はない。 飛行機から見ても高い山に登る習慣や林業などの仕事はないのだろう、手つかずの自然が残っているところが多い。 15分ほど下ったら放牧場に出た。人の姿は見えない。 聞くと山に仕事に行っているという。 ここで「バーベQランチ」だという。 どうするのか見ていると、たれにつけてあった肉と野菜を串に刺し、高床式小屋の下で持ってきた炭で焼いている。 生活の知恵に感心しながら見たり、水牛小屋の屎尿にたくさんの蝶が集まっているのを見たりしていた。 大小、いろいろな種類の約100匹の蝶がとまったり飛んだりしながらストローの口をのばしていた。 日本では見たことのない色の蝶も多かった。 できあがったランチは下の写真のようなものだ。 ご飯はチャ−ハン(カオ・クア)を詰めてきてあった。 自分用にはもち米を蒸かしたもの(カオ・ニャオ)と魚を練ったものを持ってきていた。 カオ・ニャオを少しいただいたが、日本で赤飯にする「おこわ」と同じでおいしかった。 パンはフランスパンで、かつて長い間フランスの占領下にあったので庶民の生活にも入っている。 これも、日本で食べるものよりおいしかった。 おいしく昼食をいただいた。 1時間昼食休憩をし、出発した。 少し小雨が降ってきて心配になってきた。 そこから川に沿って30分ほど登るとナムソン滝だった。(写真) ガイドが持っていたバックは防水バックで、パスポートやカメラなどを入れろ、と言って1つバックをよこした。 1つのバックは昼食を入れてきたので空になっていた。 バックに貴重品を詰め、自分のザックは滝の手前に置いてリーについていった。 写真の左の5mくらいの岩に乗り、リーは滝壺にジャンプした。 見てると、流れはかなり速く流されてようやく戻ってきた。 欧米人は滝壺に飛び込んだり、チューブで川下りをするのが好きだ。 私は滝の飛沫を浴びているだけで十分だがリーが勧めるので1度だけ飛び込んだ。 水はきれいなので気持ちよかった。 この滝のジャンプは5m、8m、15mの3つがあることがあとでパンフレットを読みわかった。 今回のトレッキングはここが終点であとは戻るだけである。 出発地点のバンビエンの標高が何mか、このナムソン滝の標高はいくつなのかわからない。 (ガイドブックにもインターネットのHPにも出ていない。) 雨はやんだので良かった。 滝で30分ほど休み、元来た道を戻った。 竹の吊り橋は嫌だなあ、と思いつつ帰る。 ちょうど、農作業を終えた小学生2人が鍬を肩に渡ってきた。 片手で手すりを持ちすいすい渡っていた。小さいのに感心だ。 西洋人の中にはこの吊り橋が嫌だと言って泳いで渡る人もいるという。 (それも楽ではない。) 15時、トラックから降りた国道13号線に着いた。 案内文では到着が17時になっている。1人であったこと、ペースが速かったこと等で2時間早くなったのだろう。 ホテルまで帰りはどうするのか、聞くと携帯でトラックを呼ぶという。 それまで歩いて帰ろう、というので歩きながら待つことにした。 正味4時間は歩いていないので疲れはない。 10分ほど歩くと、迎えのトラックが来てホテルに戻った。 帰宅後は近くのショップで「マッサージ」をしてもらう。1時間3us$でもみほぐしてくれる。 日本での温泉もいいが、1日を振り返りながらのマッサージも同じくらいにすばらしい。 |
細い竹の吊り橋は恐かった | ライステラスを見ながらあぜ道を進む |
こんなところで渡渉とは・・・ | Mt.ナムソン中腹から放牧場を |
バーベQランチ | ナムソン滝で水泳 |