2007.11.27 MM第196号

   私の出合った日本百名山 by masarus
       
                         

編笠山  (あみがさやま 2524m) 

[ 日本百名山 八ヶ岳、                    

   山梨県北杜市・長野県諏訪郡原村、山梨百名山 ]

    
  この山の私の印象等は・・・                                  

「 やはり高い山は自然も展望も良かった 編笠山 」


【歩いた日】     2007年11月04日(日)

【天候】        快晴

【コース及び時間】

 観音平P発6:24−6:57雲海展望台7:05−7:31押手川7:36−8:38編笠山〈2524m〉

 *権現岳へ続く

   【 登り 2時間1分  】


*コースタイムは休憩や写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。
 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムです。

  
【感想 等】

 私にとって久しぶりの高い山、八ヶ岳である。
と言っても最高峰の赤岳に登るのではなく、権現岳までである。
今回は、その前半の編笠山までである(コースタイムでは編笠山往復5時間半、権現岳8時間半ほどだ)。

 編笠山は今回で2回目だ。
かつて、小淵沢駅から南・北八ヶ岳を全山縦走した時以来だ。

 最高峰ばかりをめざしていた時期には、それより低いピークは通過点であったり眺める山であったりするだけであった。
だからこの編笠山も私にとって、八ヶ岳最高峰の赤岳に登るために通ったピークの1つに過ぎなかった。
それは、権現岳も同じである。

 今は考えが違って、どんな小さなピークであっても、「1つの頂に百の喜びがある」と思っている。
またピークにまで登らなくても山を楽しむ事はできる、とも思っている。

 日本百名山の1つである八ヶ岳は登山口までの開発が進んでいてアプローチがしやすく、また東京からも近い(静岡からも)。
だから日帰りで3000m近い赤岳の山頂に立てたりする。
メルマガNO11では、9月下旬に県界尾根から赤岳に登った時の様子を紹介した。この時は清里スキー場の駐車場から往復6時間であった。
また、私は雪のシーズンにもこの南北30km、東西15kmほどの八ヶ岳を楽しんでいる。

 この「八ヶ岳」は山塊の総称で、山麓から見ると8つの山が見えるからと言われている。
その中に今回登る「編笠山」と「権現岳」も入っている。

 午前6時、標高1600mの観音平の駐車場は3分の1ほど埋まっていた。少し手前の路上にも数台止めてあったので前日満車だったにちがいない。あまりの人気に少々びっくりした。土日と泊まりがけで登山を楽しんでいる人が多いのだろう。
 その車のフロントガラスやボディーには霜がびっしり降りていた。

 6時半少し前、私は出発した。
カラマツに朝日が当たり始め、赤く輝いていた(写真)。
足下にクマササが茂るカラマツ林を登っていく。
まだ色付いた葉は残っているものの、紅葉のピークを少し越えたようだ。

 体調も良く、緩やかな登りをすいすい登っていくと30分で標高1880mの「雲海展望台」に着いた。
陽に照らされてススキが輝き、富士山は雲海の彼方に浮かんでいた(写真)。
まさに、名前の通りの「雲海展望台」だった。

 通勤途中、職場から等、毎日のように富士山を見ているが、雲海の彼方に見える富士はいい。
見るためには雲海の上に行かなくてはならない(車で行ける所もある)。
赤石岳山頂からの朝焼けの富士を思い出していた。
私の「百名山写真展」を見に来てくれた人が、あの日は特別な日でいろいろな場所からすばらしいご来光の写真を撮ることができた、と言っていたのを思い出す。
晩秋から冬は富士山を見ることができる日は多いが、見え方は日によって全く違う。

数分展望を楽しみ出発した。
少し登っていくと、クマササやコケの上にたくさんのカラマツの葉が落ちいて模様を作っていた(写真)。
雲海展望台から30分弱で「押手川」だった。
ここから編笠山に登る道と、編笠山を巻いてショートカットで青年小屋へ行く道に分かれる。
私は行きは編笠山を通り権現岳に登り、帰りは青年小屋から直接押手川に下るコースを取った。

 「押手川」には木の看板があり、名前の由来が書いてあった。
ここは標高2100mで、ここを訪れた登山者が水を求め手で苔を押し探したところコンコンと清浄冷水が湧いてきたことから押手川と言われたそうだ。

 確かに鬱そうと茂る針葉樹林は水分をためているし、下にはコケがたくさん生えている。
水分が地下にしみこまなければ、湧き水があってもおかしくない。
今でも名前のように湧いてくるといいな、と思った。

 傾斜は少し急になった気もするが、南アルプスなどの展望が疲れを吹き飛ばしてくれる。
南アルプスの手前には、前回紹介した雨乞岳がでんと構えている。

 山頂に近づくと、足下には霜柱があり、サクサクと音を立てている。
シャクナゲの葉も丸まって縮んでいる。
富士山の上空の雲も素敵に変わってきた。

 高い山は森林限界に近づくとハイマツになり、展望が開ける。
写真を撮ったり展望を楽しんでいると時間の経つのを忘れる。

 少し歩くと山頂が見えてきた。
岩の上に木の標識があり10人近い登山者が集まっている(写真)。

 8時半過ぎ、編笠山の山頂1524mに着いた。
観音平から歩き始めて2時間と少し、思ったより早く着いたのでびっくりした。
天気も快晴、赤岳、権現岳も近くに見える(写真)。
これが2500mの山頂だ。
低山もいいが、人や動植物を寄せ付けない高い山はすばらしい。
来年はもう少し高い山を増やそうかな、と思った。
朝日にカラマツがより赤く輝いていた 富士山は雲海の中に(雲海展望台)
カラマツの葉が下にいっぱい 山頂からは南アルプスや雨乞岳の展望
編笠山山頂の様子(直下から) 編笠山から赤岳(左の雪の山)と権現岳

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