2007.01.14 MM第201号

   私の出合った日本百名山 他の山々 by masarus
       
                         

蛾ヶ岳 (ひるがたけ 1279m)

[山梨百名山、市川三郷町・身延町]

    
  この山の私の印象等は・・・                                  

「 2008年の初歩きは富士山、南アルプス、八ヶ岳の展望の 蛾ヶ岳 」


【歩いた日】     2008年1月2日(水)

【天候】        晴れ

【コース及び時間】

8:26四尾連湖P発−8:45大畠山〈1118m〉−9:13西肩峠−9:23蛾ヶ岳〈1279m〉9:40−

9:45西肩峠−10:09大畠山−10:23文学碑公園−10:30四尾連湖−10:34P着

 

   【 登り 57分  下り(文学碑公園経由) 54分   合計 1時間51分 】


*コースタイムは休憩や写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。
 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムです。

  
日陰や山頂に少し雪が残っていた 冬は枯れ葉をさくさく踏みしめて歩く楽しみがある
蛾ヶ岳山頂からの南アルプスの展望 蛾ヶ岳山頂から甲府盆地と八ヶ岳の展望
蛾ヶ岳山頂からはもちろん富士山の展望もある 登り口の四尾連湖は静かにたたずんでいた

 【感想 等】

 メルマガからHPに来たとき写真が下の方にあるので「スクロール」がめんどう。写真を上の方にしてほしいという要望にお応えして、今回の第201号から写真と本文を入れ替えた。また、写真も様子がよくわかるように少し大きめにした。

 2008年の初歩きは、年始回りのついでに南アルプス・八ヶ岳・富士山展望の軽登山である。

 正月2日の8時過ぎ、四尾蓮湖まで車で上がる。路面凍結が心配であったが大丈夫であった。
蟻ヶ岳の登山口には車はなく静まりかえっていた。

 蛾ヶ岳は「ガがたけ」と読むとばかり思っていた。虫へんに我で「ガ」だからである。しかし、蛾ヶ岳のルビには「ひるがたけ」とあった。なぜそのように読むのか、諸説あるがはっきりしないとある本には出ていた。またある本には江戸時代の地誌『甲斐国史』に「晝(昼)ヶ岳」と書かれていることに由来すると書かれている。

 8時半近く、晴れて風もなく静かな中を1人出発した。
木々の間からの木漏れ日を浴びながら緩やかに登っていく。
登山道には霜柱が伸びている。
葉を落とした木々の間からは南アルプスの真白い山肌がはっきりと見える。

 登山口から20分で山の尾根、大畠山に着いた(表示あり)。
地図で見ると本当の山頂は北西に少し行ったところだ。

 車を止めた四尾連湖の標高はすでに850mある。蟻ヶ岳の標高は1279mであるので標高差はわずか400mだ。

 木々に囲まれた尾根を緩やかに登っていく。
左手には時々、甲府盆地の街並みも見える。
南アルプス北部雨乞岳(NO.195)の時のように落ち葉をさくさく踏みしめる音が気持ちいい。雪のない冬の山道歩きの楽しみの1つはこのふかふかの落ち葉を踏みしめることだ(写真)。

 大畠山から10分も歩くと、進行方向の灌木の間から蟻ヶ岳の山頂が見えてきた。
しばらく行くと、登山道に雪が残っていた(写真)。

 9時13分、西肩峠に着いた。六地蔵の石仏や手作りの案内板もある。
地元の人達に大事にされている道であるし、今もハイカーが多いであろうことを想像できる。

 ここからは少し急な登りになる。手作りの案内板には山頂まで15分と書いてあった。その上にマジックで20分と落書きしてあった。
きっと15分では登れなかったのだろう。汗をかきかき20分もかかったのだろう。

 少々は大変だろうな、と思いながら登ったが10分だった。
山頂まで15分は正しいのだ。きっと20分かかった人は山に慣れていない人か体調が良くなかった人だろう。

 私は元旦だった昨夜いつも以上の酒を飲んだが、普通に体力が維持されていることに感謝しながら今年の初登りの蛾ヶ岳山頂に立った。
山頂には祠や三角点、「山梨百名山」の標識などがある。

 蛾ヶ岳山頂は山々の展望台として人気があるが、この日は最高の風景を見せてくれた(3枚の写真)。
まず、ぱっと目に飛び込んだのは純白の3000mの山々が連なる南アルプスだ(写真)。今年の夏にはまた登りたいところだ。
少し右に目をやると甲府盆地の向こうに山頂に雲のかかった八ヶ岳がある。アプローチが簡単なことから四季を通して登らせてもらっている山だ。11月に登った編笠山権現岳もよかった。
もちろん、太陽の方向には富士山がでんと構えている(写真)。
静岡から見る富士山は順光で真っ白く見えるが、山梨県側からの富士山は逆光で雪が灰色になる。
好みだとは思うが、私は毎日見ている静岡からの富士山が一番好きだ。
その富士山が赤く染まった「赤富士」に出合いたいのであれば今の時期静岡に来て日の出前の6時半頃富士を見ればよい。
前号のメルマガの前文で書いたが、前日の1月1日6時半に徒歩で家を出発し、海岸から赤富士と初日の出を見た。

 それにしても新年早々からすばらしい風景に出合えたとうれしくなった。
途中で休まなかったので1時間かからずにここに立てた。
しかも登る人もなく、このすばらしい風景を独占している。

 風景を見ながらしばらく休んでから北側に5cmばかり残る雪を踏みしめた。
静岡では体験できない雪を毎年1度は触れることに決めている。
これで一応雪に触れることはできたが、できれば今年はもっと深い雪の中に浸りたいと思った。

 9時半過ぎ、下山を開始した。
なだらかなので下りは簡単だ。30分で大畠山に着いた。
そのまま戻ってもつまらないので大畠山を越え四尾連湖峠から四尾連湖に下りることにした。

 下っていると2グループほど登ってきた。
こんなすばらしい展望を私だけ楽しむのは申し訳ないと思っていたので人に会ってほっとした。

 大畠山の辺りからアカマツが多くなる。茶色い松葉が落ちているので気がついた。
道幅も軽自動車が通れるくらいの2m余はある。
左手の木々の間からは四尾連湖の湖面が輝いているのが垣間見える。

 四尾連湖峠には文学碑公園がある。また1部木を切ってあり南アルプスが望める。
そこから四尾連湖までは数分だった。
湖畔には人影はなく静かできれいだった(写真)。
写真には写ってはいないが、バンガローや白鳥などの形のボートがいくつもあり、オンシーズンはにぎやかであろう事がわかる。

 10時半過ぎ駐車場に戻り、楽しかった私の初歩きは終わった。
 

 私の出合った百名山HPトップ   発行済みMM 「日本百名山」TOPに戻る   masarusにMail

inserted by FC2 system