2008.03.24 MM第209号
*下に感想等の文があります。
【歩いた日】 2007年12月23日(日) 【天候】 曇り 【コース及び時間】 琴電琴平駅9:00−9:33金比羅宮9:37−9:56奥社10:00−10:23竜王社入口−10:38大麻山 〈616m〉10:46−11:10林道切れる−11:30山道もなくなり直下降−11:37白峰神社11:48− 11:55金比羅宮−12:23JR琴平駅 【 登り(大麻山へ) 1時間30分 下り(象頭山へ) 2時間26分 合計 3時間56分 】 *コースタイムは休憩や写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムにしてください。 |
琴平は小雨の中にあった(琴電琴平駅横の金倉川) | 石段にはお坊さんが身動きせずに立っていた |
正月準備に大きな賽銭箱とスロープが出来ていた | 奥社入口の右脇にひっそりと大麻山登山口があった |
大麻山の山頂はガスの中だった | ようやくたどり着いた白峰神社では儀式が始まった |
【感想 等】 12月下旬、四国の高松に行く機会があった。 高松と言えば、こんぴらさんだ。 金比羅さんに行こう!と決めた。 その時思い出したのが、前に「琴平山」について書いてあった本を読んだことだ。 手にとって読むと、金比羅宮のある山が「琴平山(象頭山)」と出ていた。 せっかく行くならそこに登ろうと琴電に乗り出かけた。 車窓からの風景を眺めるのが好きであるが、沿線には溜池や小さな山がたくさん見えた。 かつて小学校で雨が少なく干害用の溜池がある、と習ったことがあるようなことが思い出された。 9時に琴平駅に着いた。 駅舎は洒落た瓦屋根の大きな平屋の建物だった。前には大鳥居が、その横には二層の塔のような「高灯籠」があった。 駅から出ると隣を金倉川が流れている(写真)。 山はガスが出て少し霞んでいた。 特に標識はなかったが山の方に歩いていけばよいのは直感で分かった。 雨のためか時期のためか、それとも時間が早いのか、人通りは少なかった。 朝からここまで来る途中でコンビニや商店を探したのだが、見つけることができないでいた。 金比羅宮表参道に入る手前のところで駐車場の誘導係をやっていた人がいたので聞くと、反対側に歩いていかないとないと言うことであった。やや非常食が少ないがあきらめることにした。 「こんぴらうどん」を過ぎると石段に入った。ガイドブックによるとここから本宮までは785段、奥社までなら1368段だという。多いのか少ないのか歩いてみないとわからない。 観光地はどこもそうだが、両側には土産物屋がいっぱいだ。そしてその看板や幟が道の方に覆い被さっている。 参道である石段は小雨に濡れていた。 滑るような石質ではないが気を付けないといけない。 唯一、大門内で商売を許されたという「五人百姓」の店があり、試食に飴をいただいた。甘くておいしかったが、昔自分で砂糖を火で溶かして作ったべっこう飴とどこが違うのかはわからなかった。 旭社を過ぎ、9時半過ぎに本宮に着いた。 駅から30分余だ。それほど混んではいなかったのでスムーズに歩けた。 約130年前に建てられた本宮は、どっしりとガスでけむる琴平山(象頭山)の山頂の下にたたずんでいた。 あと一週間もすれば正月である。 社殿には大きな賽銭箱を作り、そこにスロープを付けてあった(写真)。 また、縁起物を売る長いブースがつくられていた。 「こんぴら狗みくじ」があったが、残念ながら正月を前に「準備中」の張り紙が付いていた。 楽しみにしていた本宮展望台からの讃岐平野の展望は、残念ながらガスに煙り全く見えなかった。 仕方がないので、ちょっと古くなりかけている「展望図」を写真に収めた。ここからは讃岐富士や丸亀城、瀬戸大橋などが見えるようだ。 すぐに奥社に向かった。 奥社に向かう人は10人に1人だ。 雨はやんだが、ガスっていては物好き以外の観光客は行かないかもしれない。 白峰神社を過ぎ、ゆるやかな石段を登ること20分、奥社に着いた。 ふもとからの1368段はあっという間に終わってしまった。 奥社には誰もいなかった。 晴れていれば、ここから小豆島も見えるという。残念! これからの安全をお参りをして少し休んでから大麻山に向かった。 今回は無謀なことに25000分の1の地形図を忘れてきてしまった。 大麻山への入口は「大麻山登山口」と奥社の入口に付いていたので助かった(写真)。 中腹を巻くようにふかふかの落ち葉を踏みしめて歩く。 途中に「香川県・環境庁」の道標があった。 20分ほど進むと「竜王社」への分岐があった。 まっすぐ進んでいくと数分で大麻山へ0.7kmの標識があった。 標識に沿って登って行った。 しばらく行くと桜並木に出て舗装道路になった。 そして左手に無線中継所の鉄塔がありその先に白い杭と共に「大麻山」の二等三角点があった(写真)。 左には舗装道路があり、樹木に囲まれた展望が全くない標高616mの山頂であった。 天候も悪かったのかもしれないが、奥社からは全く人に会わない全く静かな山歩きである。 大麻山の山頂で少し休んでから琴平山[象頭山]に向かった。 先ほど見た案内図だと道路をまっすぐ歩いていけば、象頭山山頂のはずである。 道はすぐに未舗装に変わった。 そして、その道は両側から木が覆い被さり、その道にも1mくらいの木や草が生えた道になった。 木や草を両手でかき分けて進んでいった。 20分ほど歩くと、その道は消えてしまった。 右側に踏み跡があったのでそちらに入っていった。 ピークらしい地点に着いたが山頂を示す標識はない。 前述の本にも山頂が分からなかったと出ていたのを思い出した。 ここを琴平山の山頂としよう、と自分で決めた。 天気もよくないし引き返そうかと思ったら、下へ降りる踏み跡を見つけた。 琴平山の下(中腹)には奥社があるはずである。 時間もあるし下ってみようか、と考えた。 落ち葉の降り積もった結構急な踏み跡を滑りながらまっすぐ下に降りていく。 あまり手の入っていない高さ20〜30mくらいの木々の中であったのでつかまって降りていった。 やがてその踏み跡も消えてしまった。 どこかで見失ったのかもしれない。 下に道のようなものが見える気がするのでまっすぐ滑りながら降りていった。 あった。 神社らしき建物があった。 最後は高さ3mほどのコンクリートと石積みの壁である。 土砂を落とさないように慎重に降りた。 ちょうど、神社の方達が来て、儀式を始めるところであった。 彼らに、神社の裏山から下りてきたことをお詫びして神社の名前を見た。 それは、「白峰神社」であった。 金比羅宮と奥社の間にある神社である。 時間的には尾根から7分で降りたことになる。 降りることができるか不安いっぱいであったが、幸運にも変なところに降りなくてよかった。 休憩しながら演奏に合わせて神様にお供え物をする儀式を見ていた(写真)。 金比羅宮の神様に助けられた気がしてならなかった。 ここ白峰神社には崇徳天皇と御母の待賢門院が祀られている、と書いてあった。 10分ほど休んだ後、もと来た参道を降りていった。 小雨もほとんどやみ、金比羅宮は賑やかになっていた。 石段でも多くの人に会った。 石段を下りると名物の「石段かご」も置いてあった。 12時過ぎにJR琴平駅に着いた。 ちょうど電車が来たのでそれに乗って丸亀に向かった。 運良く電車があったので、昼食は丸亀で食べようと決めた。 いつものようにハプニングはあったが、金比羅さんの賑わいとその上の山々の静けさの両方を味わえたよい半日であった。 |