2008.08.04 MM第226号

   私の出合った日本百名山 他の山々 by masarus
       
                         

割谷山 (わりたにやま 2224m) 長野・岐阜県

    
  この山の私の印象等は・・・                         

「 焼岳から西穂山荘への尾根歩きは快適だった 割谷山 」

 *下に感想等の文があります。                                         


【歩いた日】     2008年7月16日(水)

【天候】        曇りのち晴れ

【コース及び時間】

焼岳[北峰]〈2393m〉9:31−10:03中尾温泉分岐(旧中尾峠)10:10−10:14焼岳展望台−10:22焼岳小屋(新中尾峠)

−11:34/49(昼食)−12:53上高地分岐−13:06西穂山荘



   【  下り(焼岳〜西穂山荘) 3時間13分   】


*コースタイムは休憩や写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。
 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムにしてください。

  
眼下に上高地の梓川がはっきり見えてきた(焼岳下) 焼岳も姿を現した(旧中尾峠手前)
割谷山方向の縦走路も見えてきた(旧中尾峠手前) 霞沢岳がはっきり見えてきた
なだらかなアップダウンで歩きやすい縦走路 平日の西穂山荘はすいていてよかった

 【感想 等】

 縦走の第2弾が「割谷山」2224mである。
と言ってもこの山を紹介するのが主な目的ではない。前号(No.225「焼岳2」)で書いたように、あこがれのジャンダルムを越えるために宿泊する西穂山荘へ行くためのコースである。

 焼岳山頂で10分ほど休み、出発した。元来た道を少し引き返すと岩に「←焼小屋」と書いてある。かなり疲れたような3人の年配の男性が上高地から登ってきた。今日初めて人に会った、と言っていた。私は山頂に1人いますよ、と言って先を急いだ。

 曇りだった空も明るくなり、太陽が出てきた。眼下に上高地の大正池や梓川が見えてきた(写真)。
そのうちに縦走路の割谷山方向も少しずつ見えてきた。
また、4日目に登る霞沢岳も山頂を雲に覆われて姿を現した。

 しばらくすると赤茶けて荒々しい焼岳も姿を現した(写真)。
山頂で待っていれば、すばらしい風景が広がったかもしれなかったが・・・。
割谷山方向の縦走路もはっきり見えてきた(写真)。

 そのうちに中尾温泉分岐(旧中尾峠)に着いた。木が伐採されクマササなどが生えた草原だ。
天気も良くなったし、アップダウンの少ない尾根歩きは快適だ。
そこにはアザミなどの花が咲き始めていた。

 10時14分、焼岳展望台に着いた。
晴空の中、赤茶けた山容の焼岳がよりはっきり見える。
そして、眼下には大正池がきれいな澄んだ緑の水をためている。

 展望台から数分で焼岳小屋だった。
ここは新中尾峠で左に行くと中尾温泉、右に行くと上高地に下ることが出来る。
10年前は雨の中、小屋の入口で昼食を取り上高地に降りた。

 まだ時間は早いし今回は小屋では休まず、もう少し進むことにした。
しばらく行くと、霞沢岳がはっきり見えてきた(写真)。
「穂高の山々の大展望台」と言われている霞沢岳。
穂高側のこの尾根から霞沢岳がこれだけよく見えれば、きっとすばらしい展望だろうと思った。

 晴れて暑くなってくると、アブとブヨが顔や腕につきまとうようになった。
これがこの時期の一番の苦痛だ。
中には追いかけてくるものもある。
全くいやになる。

 気にしながらすたすた歩いていたらピークを越えてしまった。
標高2224mの「割谷山」は山頂の標識がなかった。
残念だが仕方がない。

 11時20分頃、針葉樹の樹林帯に入った。
「とうひ」「あおもりとどまつ」という黄色いプレートが付いていた。
しばらく歩いて適当な座る場所をみつけたので昼食にした。
相変わらずアブとブヨが顔や腕につきまとう。
タオルや帽子で追い払いながらの食事だ。
20匹ほどが絶えずつきまとう。
 
 なにか簡単に追い払ったり刺されない方法はないのだろうか。
私は虫には弱い。
庭の草取りでも虫に刺されないように厚手の服を着、出ている顔や首などには虫除けを塗って蚊取り線香を腰からぶら下げる。
今回は虫がいることまでは頭が回らなかった。
何かで見た「虫除けの網付き帽子」が有効に思えてきた。

 昼食から少し歩くと池があった。水面に木々や山が映ってきれいだった。
霞沢岳が山頂まで見えるようになってきた。
でんと構えた登り甲斐のあるいい山だ。

 大きな木の中を進んでいくとまた池があった。
これが地図に出ている「きぬがさの池」だろう。

 13時少し前、上高地への分岐に着いた。このまま急いで小屋に着いてもすることはない。のんびり木々でも見ていようかと少し休んでいると、やはりブヨがたかってきた。これは堪らないと2・3分で腰を上げた。

 分岐から数分で、西穂山荘に着いた。
小屋の前には大勢の高校生らしいジャージ姿の若者が休んでいた。
彼らと一緒に泊まるのはちょっとうるさいだろうな、と思っていたら付近を散策してから下山していった。

今日の焼岳から西穂山荘への尾根歩きは快適だった。
ただブヨやアブがいなければもっと快適だったと思う。
(ブヨ等の量もその日の天気によるし、高山植物等にとっては必要なものかもしれない。)

 小屋はすぐに部屋に案内してくれた。
小屋の前にもアブやブヨがいる。
少し睡眠不足もあるのでごろんとなって山の資料をチェックしていた。

 15時頃、雷雨が急に降ってきた。
早めに到着してよかった。
夕方大きな荷物を背負った外国人2人が入ってきた。
彼らはテント泊の予定だったが大雨でやめたようだ。

 8畳7人部屋に5人の宿泊。
全体でも20人くらいだ。
平日はすいていてうれしい。食事もおいしかったし楽しく滞在できた。

(次号 西穂高岳に続く)

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