2008.11.09 MM第237号

   私の出合った日本百名山 他の山々 by masarus
       
                         

笹ヶ峰(ささがみね 1860m) [日本二百名山] 愛媛県西条市

 

この山の私の印象等は・・・                              

「 山頂まで後5分というところでガスに覆われ予定を変更した 笹ヶ峰 」

 *下に感想等の文があります。                                         


【歩いた日】     2008年8月19日(火)


【天候】        曇りのち霧


【コース及び時間】

笹ヶ峰林道登山口P12:47発−12:53登山口−13:31宿13:36−13:58丸山荘14:08−14:50笹ヶ峰

〈1860m〉14:58−15:23丸山荘15:28−15:43宿15:46−16:10登山口−16:16笹ヶ峰林道登山口P


           【 登り 1時間48分  下り 1時間10分   合計 2時間58分   】


*コースタイムは休憩や写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。
 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムにしてください。

【温泉】        武丈の湯(500円) 愛媛県西条市

  
パイプを利用した階段状の山道も壊れて 廃校を利用したような「丸山荘」
丸山荘近くから山頂方向の様子 山頂への登りから丸山荘と西山越
ガスがかかってしまった笹ヶ峰山頂 「もみじ谷」経由で帰ろうとしたが、ガスのため同じコースを引き返す

 【感想 等】

 
8月に四国・中国地方の日本二百名山に登ってきた。今回はその第3弾「笹ヶ峰」である。
 まず、1日目に高松から出発し「三嶺」に登り、2日目には筏津から「東赤石山」に登り11時前に下山した。
東赤石山はコースタイム6時間で考えていたが、出発時間も早く思った以上に時間がかからなかった。それで、11時前には下山できた。

 3つ目の山、「笹ヶ峰」は地理的には東赤石山のすぐ南西にあるが笹ヶ峰林道登山口は遠く60km以上ある。
それで、当初の計画では東赤石山から下山後は松山の道後温泉に入りのんびりしたいと考えていた(少し遠いが一度行きたいと思っていた)。

 しかし、新居浜市に向かう車の中で12時半までに新居浜市に着いたらその日の内に「笹ヶ峰」に登ることに決めた。笹ヶ峰は4時間ほどで登れる。
そう決めた理由の1つには前日のツエルトテントの暑さと蚊に参ったため快適な布団で寝たいということであり、もう1つは1日余裕を作れば高松でのんびりできると思ったからである。

 車は順調に走ることができ、12時前に新居浜市に着いた。ラッキーとばかり道を歩いているお遍路さんを見ながら登山口のある笹ヶ峰林道に向かう。
高知に向かう国道194号線は思った以上によい道路で時間もかからず笹ヶ峰林道を登っていった。

 かなり登っていくと、道路の両側に木の杭がありそこに、「一般車両通行止め」と赤い字で書かれた看板があった。
ロープは張ってなかったので通ることができたがそこに車を置いた。

 未舗装の林道を歩いて5分余、登山口に着いた。
そこには立派な案内図があり、「頂上まで2時間30分、丸山荘まで1時間40分」と出ていた。
これなら十分明るい内に行って来れる、と安心した。

 この笹ヶ峰は奈良時代の昔から開かれ信仰されてきた山で、今ではこのコースが中心であるが親しまれているという。
沢沿いのゆるやかな山道を快適に登っていく。杉の樹林帯の中であるし、曇っているので暑さは感じない。

 登山口から15分くらい入ったところには塩ビのパイプが落ちていた(写真)。
一瞬、「何だろう」と思ったが、よく見ると土砂の流出止めの横木の代わりのようだが壊れているようである。

 13時半、やや平坦な「宿」に着いた。
かつて「別子銅山」に運ぶための木炭集積地跡だという。
「別子銅山」は今日の午前中、東赤石山の帰り道に立ち寄ったがここからはかなりの距離がある。
今ほど交通手段が発達していない当時、木炭を運ぶのは大変だったろうと思う。

 そこからもそれほどたいした登りではなく、20分余で「丸山荘」に着いた。
丸山荘は廃校のような、廃れた飯場の宿舎のような2階建ての長い建物であった(写真)。
ガイドブックに「老若男女に親しまれている山」とあったので、小屋番や登山客がいるかと思ったが、全く人影はなかった。

 思い出してみればあの日本百名山の石鎚山でさえ、お盆明けの山小屋は全部閉まっていた(私のHP有り)。
笹ヶ峰林道が延び、日帰り登山が一般的になり山小屋宿泊者が減ってしまったのかもしれない。

 10分ほど休憩した。
小屋横には、キャンプ場のような長い流しの付いた水場もあり多くの登山客に対応できる施設であることもわかる。
水道の蛇口をひねってみた。おいしい冷たい水が出てきたのでいただいた。

 目の前に笹ヶ峰の山塊が構えている。上の方が笹原が見える(写真)。
水場の先にある登山道を登っていく。

 広葉樹を中心とした樹林帯に入る。
木々はそれほど深くはなく、トラノオなどの高山植物の花々も少し咲いていた。

 丸山荘から約20分で樹林帯を抜け、クマササの山道に出た。
展望が広がる。
眼下に赤い屋根の丸山荘が見える。
そして、その先には沓掛山が見える(写真)。

私は山の低い笹原が大好きだ。
展望が広がるし、高原状のなだらかな快適なところが多い。

 体の向きを少し変えると瀬戸内海の島々も見える。
海岸から近い四国の山に登っていることを思い出させてくれる。

 ジグザクにぐんぐん登っていく。
あと少しで山頂というところで、急にガスが出てきた。

14時48分、道はなだらかになり、寒風山への分岐に着いた。
山頂はすぐだがガスではっきり見えない。
足元にはピンク色の花を付けたハクサンフウロが寂しげに咲いている。

 そこから4分で、笹ヶ峰(標高1860m)の山頂だった。
一等三角点の横に山頂の標柱が立っていた(写真)。

 さっきまで見えていた沓掛山も見えない。
晴れていれば、午前中に登った東赤石山などの山々が360度見えるはずであった。

 展望もないので、少し休んだだけで下山することにした。
当初の予定では「もみじ谷」を経由して下りようと思っていた。
ガスが出てコースもわかりにくくなっているので元来た道を帰ることにした。

 一度歩いた道はガスがかかっていても安心して歩ける。
丸山荘までは25分で下った。
そこからはガスはない。
宿まで15分、登山口まで25分で下りた。
思ったより早く16時過ぎには下山することができた。
誰にも会わない静かな山歩きだった。

 予定を変更しての1日2山なので日帰り温泉を調べてはなかった。
国道11号線に出てから走りながら探そうと思った。
少し走ったところにある観音寺市なら1つ調べてあるところがあったが、その前にあれば見つけたところに入ろうと決めた。

 西条市の市街に出て少し走ると「天然温泉 武丈の湯」という看板があった。
そこに決めた。
露天風呂はもちろん、寝湯、エステ湯(水深110cm+ジェット水流)、フットバス、遠赤サウナなどがあり気に入った。
気持ちよく疲れが取れ、緊張がほぐれ眠くなった。
風呂に浸かりながら2日間で歩いた二百名山四国3座を思い返した。

 

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