2009.02.23 MM第251号
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【歩いた日】 2009年2月15(日) 【天候】 晴れ 【コース及び時間】 8:58かんぽ下大崩ハイキングコース登山口−9:32展望所9:38−9:45大日堂−9:54道了権現9:58−10:37花沢山 〈449m〉10:42−10:58日本坂峠11:01−11:40満観峰〈470m〉11:55−12:16鞍掛峠12:20−12:43ベンチ 12:48−13:00高草山〈501m〉13:12−(西の谷)−13:40農道−14:00坂本 【 かんぽ下〜花沢山1時間29分 花沢山〜満観峰55分 満観峰〜高草山56分 高草山〜坂本48分 合計 4時間8分 】 *コースタイムは休憩や写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムにしてください。 【温泉 等】 アクアスやいづ(タラソテラピー施設) 800円(市民500円) |
大崩側から見ると高草山はより尖っている(写真1) 倒木地帯が少し整備されていた(写真2) このコース一番人気の満観峰(写真3) 県の事業で間伐整備中(写真4) 「西の谷コース」からは藤枝方面の展望が(写真5) 菜の花が春が近いのを教えてくれる(写真6) 坂本では「河津桜」が満開だった(写真7) 本日、回収したごみ(写真8)
【感想 等】 先々週末(2月14日)は、全国的に大変暖かな日だった。 土曜日は静岡市で最高気温26.2度を記録し、過去最高だった。この日の朝は雨上がりで湿っていたし、曇っていたので山に行くのはやめた。 翌15日、快晴になった。しかも暖かくなりそうなので、春を探しに久しぶりに「焼津アルプス ごみ拾い大縦走」に出かけることにした。 私は1ヶ月に1度の山歩きを基本にしている。 1月2日にダイヤモンド富士を見たついでに登った「八町山(NO.246)」以来の山歩きである。 冬は運動不足になり、脂肪がお腹の周りなどに付きやすい。 暖かくなると動物的本能か動きたくなる。あたかも熊などの野生動物が冬眠から覚めるように・・・。 朝食後、新聞を読み、少しゆっくりしてから出かけた。 私の山の記録の一覧表にもあるようにこれまで何回も焼津アルプスは紹介してきた。 その中には2月のもの(NO.168)もある。 同じ時期に登ると、その年による自然等の違いがわかりおもしろい。 今回はいつもとは違い反対のコース、かんぽ下から登ることにした。 「かんぽ下〜花沢山〜満観峰〜高草山」のコースを「焼津アルプス大縦走」と私は呼んでいる(強健向きコース)。 かつて私は、南北アルプス縦走のトレーニングコースとして歩いていた。 知人・友人を連れて歩くときは、上のNO.168のような「花沢の里〜高草山〜満観峰〜花沢の里」のコースを歩く。これをハイライトコースと名付けている。 下山は、知人から坂本の河津桜が満開になった、と聞いていたのでそちらに下ることにした。 道が細くて渋滞する「伊豆の河津」まで行かなくても近くですばらしい河津桜の桜並木が楽しめるのである。 かんぽ下の「大崩ハイキングコース」と書かれた案内板のある登山口を出発したのは9時少し前であった。 5、6台止めることのできる無料の駐車場にはごみが大量に落ちていた。 ここで拾っていくとごみ袋は満杯になってしまうので、よしにさせていただく。 少し登ると左手にサッポロビール方向の展望が開けてくる。 そして、ホテル「松風閣」が駿河湾を背景に表れる。 このホテルの通路に「大崩海岸からの富士山」の私の写した全紙写真が飾られていたが今はどうなったであろうか・・・。 稜線に出ると自然に生えた木々もあり目を楽しませてくれる。 赤いヤブツバキの花も咲いている。 30分ほど歩くと、前回は見なかった杉の倒木が数本あった。 そして「展望所」に着いた。 ここからは北西には焼津アルプス主峰「高草山」、東側には駿河湾・伊豆半島、そして西側には焼津市東益津・志太平野が見える。 ここは大崩ハイキングコースで一番展望が良いところなので、私はここを「展望所」と名付けている(近い内に看板を付けようかとも思っている)。 ここからの高草山の写真をHPに載せてある(写真1)。 この日はニュースで、中国から「黄砂」が飛んでくると言っていたが、その影響か展望が良くなく、遠くの方は霞んでいて伊豆半島もよく見えなかった。 少し休んでから、しばらく行くと、「元小浜」「小浜」上に着く。海岸側にある「元小浜」と尾根を西側に下りたところにある「小浜」を結んでいた山道がある。 かつては、台風や崖崩れで海岸沿いの国道150号線が通れないときはここを越えて行き来をしたのである。 だから「右 久能山道」とか書いた石でできた古い道しるべがある。 久能山というのは静岡市の久能山東照宮のある久能山である。 久能の石垣イチゴで小学生の社会科の本に出ていたこともあるので、「久能山」をご存じの方も多いだろう。 近くには、他にも「大日堂」や「道了権現」が祭られている。 青と白色の「オオイヌフグリ」やタンポポに少し似た黄色の「シジバリ」の花が咲いていた。 道了権現から10分くらい行ったところでも杉の大量倒木があった。 かつてはあまり見たことがないこれらの倒木光景である。 間伐をしてないため、杉の木が密集して植わり、根も枝も大変に弱い。 そこに風が吹けばすぐ倒れてしまうのだ。 先日見たTVでは、日本の人工林の80%は手入れが必要で瀕死の状態にあると言っていた。 「石部」への分岐を2つ過ぎ、花沢山449mに着いた。 ここまで、かんぽ下から歩いた時間は1時間半だ。 時間的にも休憩にはちょうど良いと、口を潤しおやつを食べ始めた。 まだ朝から誰にも会っていないので、静か山歩きができるかな、と思っていたらおじさんの2人組がやってきた。 お話好きな方たちだったので、静寂が消されてしまった。 もう少しいようと思ったが、日本坂に向かった。 少し下りるとこれから向かう「満観峰」が見えてくる。 頂上は草原でそこに大木が2つの塊になって生えているのでどこからでもよくわかる。 花沢山から20分弱の下りで「日本坂峠」であった。ここの標高は302mだ。 日本坂峠は十字路になっていて、「焼津市花沢」から「静岡市小坂」に繋がる道と交差する。 近くにあるヤマトタケルノミコトが隠れたという石の祠には今日も生花が飾られ、近くには前回同様に赤いツバキが咲いていた。 ヤマトタケルノミコトは日本武尊と漢字で書く。「日本坂」は日本武尊の東征にちなんで付けられた名前であるそうだ。 この日本坂は、東名高速道路の「日本坂トンネル火災事故」で有名になってしまった。65時間燃え続け、7人がなくなり、173台の車が焼失した火災事故であったが、あれからもう30年が経つ。 少し休んだら出発だ。 この登りが結構大変だろうと、いつも下ってきて思う。 菜の花を見たり、「分水大神」と書かれた石碑を見たりしながら登って行く。 倒木が道を塞いでいる所もあるが、通れないほどではない。 急坂を登り、20分ほどで433.8mの三角点に着いた。 この先の倒木帯がひどかったが、木が伐採されそれを利用してベンチが作られていた(写真2)。 倒木を処理したことで、展望が良くなっている。 しかし、毎年2〜3回このコースを歩いているが、年々倒れる木が増えるような気がしてならない。 かつて歩き始めた頃には、倒木はほとんど見たことがなかった。 それが、ある広さに渡り大量に倒れているのである。 おもしろいことに、尾根の1番東側の1列だけは倒れていない。 根が張れるし枝が伸ばせるからだろう。健康な木は倒れなかったのだ。 そんな樹木のこと考えながら歩いていると、満観峰の頂が前方に見えてきた。 4人組で歩いている人達にもあった。 コンクリートでできた小屋の屋根で昼食後の昼寝をしているお茶農家の人達もいた。 11時40分、標高470mの満観峰に着いた(写真3)。 昼時とあってすごい混みようである。 ざっと数えて120人ほどはいる。 草原の広い山頂に広がって昼食をとっている。 日差しが強かったので、私は東屋で昼食にした。 隣で食事をしていた65歳くらいのおばさんは、東京からマイクロバスで18人できた、と言っていた。 黄砂の影響で霞み、富士山は見えなかったが、安倍川や静岡市内など見えるものを教えてあげた。 県外から来ていただけるのはうれしいことである。 人が多いと、ごみ拾いは大変である。 登山者の足元のごみは拾いにくい。 ベンチの近くなどをざっと拾いながら歩きよしにした。 疲れは全くない。 昼食を取ると、鞍掛峠に向かった。 まだ登ってくる人もあり、この日1日で160人くらいと出会った。 鞍掛峠手前では、新しく間伐してあるところがあった(写真4)。 今まで見たことがない光景である。 静岡県の事業で「森の力再生事業」という看板が付いていた。 電話で聞いてみると、5年計画で整備するとのことであった。 鞍掛峠からは高草山に向かう。 10分ほど登ると、平成17年の台風で樹木が倒れ2年前に整備した、と書いた木の看板があった。 登山コースから少し入った所にあるので、今まで詳しく見なかったが「志太榛原農林事業所」が行ったと書いてあった。 ちょうど中間くらいに立派なベンチがあり、展望が広がっている。 特に大崩ハイキングコースとその向こうに広がる駿河湾の眺めがいい。 そこで吸水タイムとして腰を下ろした。 鞍掛峠から35分で、標高501mの高草山に着いた。 1月1日のご来光登山(NO.245)以来だ。 山頂には家族連れ、数人のグループがいた。 1月1日には行かなかった三角点のある西側のピークに行った。 そこには先の太平洋戦争でソロモン群島で亡くなった「無名戦士之碑」が、船の錨や砲弾と共にある。 しばらく休んでから2つのピークの中間にある「西の谷コース」から下った。 急なところもあるが、藤枝方面の眺めがいい。 私がいつも利用する「石脇コース」とはまた違った展望があるというのはうれしい。 10分ほどで、1度、舗装された農道に出るが、また山道を下っていく。 ホトケノザ、菜の花、カタバミなどが目を楽しませてくれる(写真6)。 下り始めてから30分、沢沿いの農道に出た。 あとは舗装道路を下りていくだけである。 14時、坂本の集落を下ったところにある県道に出た。 県道と並行して流れている川沿いに河津桜とソメイヨシノが植えられている。 河津桜はまさに満開であった(写真7)。 桜は県道からでもよく見え、車を止めてみている人もいる。 一昨日の地方新聞にも河津桜の様子がカラー写真付きで出ていたので、今週末は賑わっているだろう。 私も4年前に伊豆半島の河津に行って、本場の河津桜を見たが、人の多さと道の混みようにはびっくりした。 同じ桜が近くでのんびり見ることができるのは大変ありがたい。 今回は、思った以上のごみが集まった。 古いごみもあるが、ペットボトルや空き缶は残念である。 少しではあるが、自分ができることをする、それが「共に生きる」上で大事なことであると思っている。 下山後は、「アクアスやいづ(私のHP)」に行った(公式HPはこちら)。 以前紹介した料金より下がり、利用しやすくなっている。 ここからの伊豆半島や富士山、やいづアルプス等の展望と強力なジャグジーが好きだ。 海洋深層水で疲れもすっかり取ることができた。 |