2009.08.19 MM第273号

   私の出合った日本百名山 他の山々 by masarus
       
                         

戸隠山(とがくしやま 1904m) 長野県 日本二百名山



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この山の私の印象等は・・・                                 

「 久しぶりに鎖のスリルを楽しんだ 戸隠山 」

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【歩いた日】     2009年7月18日(土)

【天候】        曇り

【コース及び時間】

奥社P12:53発−13:20奥社−13:23奥社下登山口(登山届け提出)−14:04五十間長屋−14:51八方睨−14:59


戸隠山〈1904m〉15:10−15:17八方睨15:20−15:31五十間長屋−16:15奥社下登山口16:20−16:44奥社P


          【 登り 2時間06分  下り 1時間26分     合計 3時間32分  】


*コースタイムは休憩や写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。
 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムにしてください。

【温泉】         神隠神告げ温泉(600円)  長野市戸隠

  
奥社への参道両側には大きな杉が(写真1) 登山口には看板と共に指導員が2人いた(写真2)
戸隠山の稜線が見えてくる(写真3) 鎖・鎖・・・なかなか楽しいところである(写真4)
山頂はガスってはいるものの少しは展望があった(写真5) 山頂からは飯縄山がよく見える(写真6)

 【感想 等】

 
7月の3連休、ETC1000円割引を使って、長野県北部に出かけた。
まず、「黒姫山」に登った。その次、第2弾は「戸隠山」である。
ご存じのように、この辺りには、百名山、二百名山がたくさんある。
この戸隠山の奥社登山口も、黒姫山大橋登山口からわずか3kmである。
だから下山後に奥社に来て13時前に登山口を出発することができた。

 戸隠周辺は夏の行楽に人気のあるところで、戸隠神社奥社の駐車場にも車が一杯であった。
多くの人が歩いて奥社まで行くのだ。

 ここ戸隠山は、「天の岩戸伝説」の天綱女命(あめのうずめのみこと)の踊りにつられて、天照大神(あまてらすおおみかみ)が少し戸を明けて少し外を見た時、すかさず天手力雄命(あめのたぢからのおのみこと)が岩屋の戸を放り投げ、岩戸はここ戸隠山に来たと言われているそうである。また、山岳信仰の霊場として知られているそうだ。

 私も彼らに混じり、奥社に向かった。
午前中の雨の水溜まりのある砂利道を鳥居をくぐって歩いていく。
参道の周りは木々に囲まれ晴れていても暑くはないだろう。
少し歩くと両側に大きな杉林が現れた(写真1)。
この神社の長い歴史や人々に大事にされてきたことがわかる。
歩き始めてから10分ほどで「随神門」という山門である。
その先にも杉並木は続き、ゆるい傾斜の参道を歩いていく。

 歩き始めて20分余、最後は石段で奥社に着いた。
大きな茅葺き屋根の木造建築を想像していたが、銅板葺きの石かコンクリート造りであり、思ったより小さい。
安全登山を祈願してすぐ下にある登山口に向かった。

 登山口には写真のような看板、登山ポストなどが設置してあり、登山指導員が2名待機していた(写真2)。
多分、3連休で登山者も多いので避難小屋の使い方、この山の危険さを指導しているのだろう。

 実は、当初の予定では、避難小屋に泊まってご来光を拝めたら最高!なんて思っていたのだ。
しかし、ネットで検索するとこの看板と同じような物が載っていて「戸隠連峰一不動避難小屋周辺の環境保全にご協力をお願いします。」と、あった。そこには避難小屋を利用する人の「し尿」が周辺の環境を悪化させている、原則として宿泊できない、と書かれていた。

 それで、宿泊は諦め、一不動への周遊コースはやめ戸隠山のみのピストン(往復)にした。
登山口に着いたのは13時半前であった。
「今から登るの?」
通ろうとしたら指導員が声をかけてきた。
「はい」
「今からだと、7時過ぎて暗くなってしまうよ」
「戸隠山の往復です」
「それなら4時間くらいかな」
「ありがとうございます」と言って、登山届けを書き、出発した。
地元山岳協会の方なのか、宿泊できるテントを横の方に張ってあった。

 鎖場があるのは知っていたが、案内板の1つに「八方睨核心部ルート図」を付け、「この戸隠連峰は非常に危険度が高く、毎年遭難事故が発生しておりますので、注意して登山をお楽しみください。」と、書かれていた。
雨で濡れた鎖は滑るだろうし、大丈夫だろうか、と不安になった。
昨夏にはジャンダルムを歩いたし、大キレットも歩いている。
心配はない、と自分に言い聞かせ登って行った。

 なかなかの急登が続く。
日帰りの装備だけなので重くはないのですいすい歩くことができる。
奥社から20分余登ると木々の間から右手に水蒸気がわき上がる山肌が見えてきた。

 少し登ると、戸隠山の稜線が見えてきた(写真3)。
そして14時過ぎには「五十間長屋」に着いた。
岩肌が雨が避けられるように数十mえぐれている。
かつては山岳信仰の霊場としての修行に使われたのかもしれない。

 薄い藤色のギボウシやピンクのシモツケソウが咲いている。
すぐに「百間長屋」に着いた。
ここの方が「五十間長屋」よりも2倍くらい長いのか。
2体の石地蔵が安置されている。
午前中の雨がしみ出ているのか登山路にぽたぽたとかなりの量が落ちている。
また「落石注意」の看板もある。
急いで通過する。

 西窟を過ぎると、いよいよ鎖場である。
鎖がない場合と比べるとはるかにありがたいことである。
使いたくなければ使わないという選択もできる。

 午前中までの雨で濡れていて少し滑る。
久しぶりの鎖で楽しい。
慎重に登っていく。

 登り切ると展望がひらけた。
雲海の中に山々が見える。
しかし山頂はまだだ。
ここは「天狗の露地」だ。

 まだまだ鎖が続く。
まっすぐに伸びた鎖の上に「八方睨」らしいピークが見える。
見ると大変そうであるが、登ればそれほどでもなかった。
眼下には「鏡池」も見えてくる。

 かなり登ったら、次に出てきたのは「蟻の刃渡り」だ。
名前の通り両側が切れたナイフリッジが数m続く。
かつては付けられていた鉄の杭が下の方に曲がって使い物にならない。
慎重に渡りきると、5mくらい下に鎖の巻き道が見えた。
なんだ、と思ったが、その分岐ポイントが全くわからなかった。

 天狗の露地から25分かかり八方睨に着いた。
たしかに八方がにらめる。
ますます高い位置から周りを見渡せる。
地図を見ると標高は1900mである。
戸隠山の山頂と4mしか差がない。

 ここまで来れば山頂はすぐだ。
西方向には戸隠山より高い西岳への尾根が続いている。
戸隠山頂への山道の下にはオレンジ色のニッコウキスゲが数十本咲いている。

 八方睨から10分かからずに山頂に着いた(写真5)。
山頂には方位版もあり、ニッコウキスゲがたくさん咲いていた。
正面には、明日登る予定の飯縄山がよく見える(写真6)。

 展望も今一、する事もないので、来た道を下山をする。
「蟻の刃渡り」では巻き道を通る。岩を反対側に越えたところにあるのでわかりにくい。

 下山の方が濡れた鎖は気を付けないといけない。
特に砂や土が付いた鎖は滑りやすかった。
しかし、新緑を見ながらすいすい下り五十間長屋まで20分だった。

 16時過ぎ、奥社下の登山口に着いた。
誰にも会わない山歩きであった。
登山指導をしていた2人の姿もなかった。
奥社への観光客はまだまだ何人も歩いていた。

 車に戻ると調べておいた「神告げ温泉」に向かった。
すぐに戸隠神社中社に着き、そこを入ったところにある温泉に着いた。
中社ははやり観光客でいっぱいであった。
また、この辺には他に温泉がないからか、温泉も客が多かった。
炭酸水素イオンが多いのが特徴だそうである。
気持ちよくはいることができた。

 出た後は、せっかく戸隠に来たので有名な「戸隠そば」を頂いた。
主のお薦めの「安兵衛そば」という野菜の天ぷらや山菜が付いたそばである。
おいしかった。

  

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