2009.11.02 MM第283号

   私の出合った日本百名山 他の山々 by masarus
       
                         

北岳2 [10月] (きただけ 3192m) 山梨県  日本百名山


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この山の私の印象等は・・・                                 

「 予報通り天候が崩れ小雪になった 北岳 」

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【歩いた日】     2009年10月17日(土)

【天候】        曇りのち雪

【コース及び時間】

奈良田P5:32発=(山交タウンコーチバス)=6:20広河原6:29−6:48白根御池分岐6:52−8:05二俣8:12−8:50

D沢8:57−9:51八本歯のコル9:56−10:15トラバース道分岐−10:30吊り尾根分岐−10:45北岳〈3192m〉11:02

−(間ノ岳に続く)


          【 登り(八本歯のコル経由)  3時間53分    】


*コースタイムは休憩や写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。
 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムにしてください。

  
広河原にある北沢峠へのゲート(写真1) 白根御池分岐(写真2)
大樺沢には少しだけ雪渓が残る(写真3) 八本歯を見上げる(写真4)
「八本歯のコル」から「八本歯の頭」を(写真5) ガスの中の北岳山頂(写真6)

 【感想 等】

 10月の中旬、広河原から北岳、間ノ岳、農鳥岳と縦走した。
その第1段、北岳までである。

 日本百名山である北岳は、これまで3回登っている。
前号でも書いたが、まず、学生時代に南部から南アルプス3000m級を全段縦走した時歩いた。
この時の印象は、日本で2番目に高い山からの夏の富士山はなかなかいいな、といったものであった。

 2回目は、キタダケソウを見たくて「県道南アルプス公園線」のゲートが開く7月始めに登り、メルマガ第27号(写真付きHPあり)で紹介した。
そして、翌年の同時期に登り大樺沢の雪渓の変化を紹介してきた。
今回は、紅葉の秋に登りたくなって出かけた。

 かつては広河原まで車で入ることができたが、現在は自然環境の保全のためマイカー規制が行われ、奈良田、芦安までしか車では入ることができない。そのマイカー規制の間は山交タウンコーチバスが運行している。

 私は始発の5時32分のバスに乗るため、無料の大駐車場にある丸山林道入口で待つことにした。
そこには前日から置かれた1台の車があるだけで、待つのは私だけだった。
紅葉のシーズンだが、登る人が少ないなあ、天気が下り坂という予報のせいかとも思っていると、バスがやってきた。
ここが始発だと思っていたが、奈良田の集落が始発ですでに10人くらいが乗車していた。
(町中に40台止めることのできる駐車場があることをあとから知った)
他の登山者は奈良田の町中から乗ったのだった。

 6時20分、広河原に着いた。
北岳の登山口である、広河原は何度も来たことがある懐かしい場所である。
日本百名山の仙丈岳甲斐駒ヶ岳鳳凰山の登山口でもある。
若い頃はここまで車で来たものである。

 6年ぶりに来たが、前と変わっていない感じである。
しかし、まだ6時過ぎというのに、そこには100人近くの登山者がいる。
始発のバスできたのにである。
あとでわかったが、甲府駅や芦安市営駐車場から6時過ぎに着くバスもあるのだ。
あまりの人の数にびっくりした。

 歩き始めている人が少ないことをみると、バスを乗り継いで北沢峠に向かう人も多いのかもしれない。
北岳肩の小屋や北岳山荘に宿泊するならそんなに急いで出発しなくても時間はある。
移動式トイレのブースがあり、そこに立ち寄ってから6時半近くに出発した。

 北岳への登山道がある北沢峠方向に向かう。標識には北沢峠まで10kmとある。
そこにはゲートがあり小屋があった(写真1)。

 右手奥に中腹が紅葉で色づいている大樺沢や北岳が見えてきた。
すぐに吊り橋があり、それを渡り、登って行く。

 20分で、白根御池分岐に着いた(写真2)。
木の無垢で作られた標識が新しく付けられていた。
6年前の標識は黒く、根本が腐って倒れていたので、見落とし大樺沢に行く予定が白根御池に行ってしまった。

 大樺沢に沿って登って行く。
途中、単独者を含め4組8人と会う。
フジアザミが大きな花を付けている。
大樺沢は結構の水量があり、工事用のパイプで作った鉄の橋も付けられていた。
ヤマザクラだろうか、何の木かはわからないが、きれいに赤く色づいた木もあった。
ここまで来ると、全体的に黄色などいろいろな色に染まっている。
特に黄色が多いように思う。

かつて、2年連続で7月上旬にここ大樺沢を登り、雪の量の違い(HP下の画像)に驚いたことがあった。
そこが、今は少しの雪が残って黄色く色づいている(写真3)。

 8時5分、二俣に着いた。
広河原から1時間半、かなり登ってきた。尾根は近くに見える。
広河原方向を振り返ると、山頂付近に雪を付けた鳳凰三山がはっきり見えるようになってきた。
目に前の沢には少しだけ残った雪渓がある。
足元には、カワラナデシコがやや枯れかけて咲いていた。
そして、ナナカマドが赤い実だけを残して色づいていた。

 ここからは岩がごつごつしてくる。
30分余登ると、滝のような水が流れている下に出た。
「D沢」と赤いペンキで書かれている。
ロッククライミングでここを登って行くコースがあるのかもしれない。
北岳山頂方面はガスっているのが見える。

 そこから少し登ったところに、新雪が残っていた。
そういえば、先日広河原でも雪が降った、と地元の人が言っていた。
山はもう冬なのだ。

 しばらく行くと、沢の水が凍りたくさんの氷柱(つらら)になっていた。
9時半少し前、登山道は沢と別れ木製の梯子がいっぱいの八本歯への登りになった。

 梯子があるので楽に登ることができるが、これでもか、これでもかと、梯子は続く。
沢と別れ30分ほど登ると、八本歯が見えてきた(写真4)。
もう「八本歯のコル」は近い。

 10時少し前、八本歯のコルに着いた。
これより少し上はガスだ。
東方向を見ると梯子の先にガスがかかった「八本歯の頭」が見える(写真5)。

 ここまで来れば、アップダウンは少ない。
しかし、強風に混じって小雪が降ってきた。
天気予報の通り、天候が崩れてきた。

 北岳山荘方面へのトラバース道、吊り尾根分岐を過ぎ北岳に向かう。
道に張ってあるロープには雪が付いている。

 10時45分、ガスの中を北岳山頂に着いた(写真6)。
富士山等の展望を楽しみに登って来たが、全く展望ゼロである。

 岩陰で行動食を食べながら休んでいたが、少し冷えてきたので本日の宿泊予定地「農鳥小屋」に向かうことにした。

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