2010.05.18 MM第306号

   私の出合った日本百名山 他の山々 by masarus
       
                         

小雲取山越え (熊野古道 中辺路) 

(和歌山県新宮市・田辺市)


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この山の私の印象等は・・・                                 

「 雨の中を那智山から本宮大社まで歩いた 小雲取越え 」

  *下に私の感想等の文があります。                                                                 
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【歩いた日】     2010年3月23日(火)

【天候】        雨

【コース及び時間】

(那智山バス停7:13)−12:38小和瀬登山口−13:29桜茶屋跡13:34−13:44桜峠−14:07石堂茶屋跡14:12−

14:37百間ぐら−14:54伊勢路分岐−15:42下地橋バス停−16:26熊野本宮大社・世界遺産センター


  【 合計 3時間38分  (那智山バス停からTOTAL 8時間36分)  】


*コースタイムは休憩や写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。
 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムにしてください。


  
ガスの中に山々が見え出す(写真1) 桜茶屋跡過ぎにはミツバツツジが咲いていた(写真2)
「百間ぐら」もガスの中にあった(写真3) 百間ぐらを過ぎれば道は下りだ(写真4)
本宮の前に「世界遺産センター」ができていた(写真5) 熊野本宮は桜が出迎えてくれた(写真6)

 【感想 等】

 私は連休明けの3月23日に那智山から熊野本宮までの「大雲取越え」「小雲取越え」を計画した。
メルマガNo.303で「大雲取越」を書いた。これはその続きである。
「小雲取越え」は、小和瀬から請川までであるが、早めに着きちょうど良いバスがなかったり、疲れが少なかったら熊野本宮大社まで歩こうと考えた。

 朝からの小雨はやまず、降り続いている。
12時半過ぎ、小和瀬バス停に着くが、人の姿はない。
東屋やトイレも完備した新しい無料駐車場には軽自動車が1台止まっていた。
案内板には「西行法師が、…をくち(小口)川原の淋しいからぬや」と歌ったと出ている。
芦が生えたり木枯らしがふいたりはしていないが、平日の雨降りで人っ子1人見かけない寂しい小口・小和瀬である。

 和田川に架かる橋を渡り、しばらく行くと小雲取り越えの入口が民家の所にある。
民家を抜けるとすぐに杉林の中の道になる。
川沿いの桜は満開であったが、沿道の淡いピンク色のツツジも咲き始めている。

 20分ほど歩くと、周りが開けてきた。山がガスの中に見える(写真1)。
こんな雨の中を熊野詣でに歩いた人もあったであろう。
景色が見えないのは残念ではあるが、体温が雨で冷やされあまり汗をかかなくて良い。

 13時半、桜茶屋跡に着いた。小和瀬から約1時間である。
かつて、熊野古道にはこのような茶屋が所々にあり、お茶やだんごなどでもてなしたのだろう。
ここには東屋があったので、そこで休憩することにした。
雨や暑い晴れの日は東屋がありがたい。
今日も雨の中、濡れないようにザックを開けることができる。

 しばらく歩くと、濃いピンクのミツバツツジがあった。
雨に濡れてきれいだった(写真2)。
ガスが出てきて、視界は100mほどになった。

 そして、「石堂茶屋跡」「賽の河原地蔵」を過ぎ、「百間ぐら」に着いた(写真3)。
解説板には「小雲取越の絶景ポイント。「ぐら」とは「高い崖」の意」とある。
また「熊野3600峰といわれる幾重にも重なる山並みが美しい」とある。
写真のように、ガスの中で地蔵のみがぽつんと崖の上に立ち、こちらを見ていた。
このコースで風景を一番期待していた場所であったが、残念であった。

 15時近く、伊勢路からの道に合流した。
「百間ぐら」を過ぎれば、あとは下りである。
気持ちよくすいすい歩くことができる。
特にゆるやかな下りは快適だ(写真4)。

 「松畑茶屋跡」を過ぎ、15時半過ぎ下地橋バス停に着いた。
『小雲取越え』終了!としてもいい(小口・小和瀬から下地橋・請川までを小雲取越え、と言うようである)。
体力は残っている、そして新宮行きのバスまで1時間以上ある。
(ここから熊野本宮までのコースタイムは1時間だ)

 道路を歩くのは好きではないが、熊野本宮への参拝の道が熊野古道である。
はやり、本宮に行かなくては・・・。
道路には「熊野本宮大社3km」と表示されていた。

 雨に煙る満開の桜や熊野川を見ながらひたすら歩く。
16時過ぎ、世界遺産になりまたまた整備された本宮の町に入った。
歩道のカラータイルが雨で光っている。電信柱も見えないので、地下に埋められたのだろう。

 大斎原を過ぎ、16時半頃に本宮前へ着いた。
道路の反対側には広い敷地に「世界遺産センター」ができていた(写真5)。
バス停の位置も変わり、そこから発着のようだ。

 木の鳥居をくぐり、石段を登っていく。
本宮の町もそうであったが、連休明けの雨の平日ということもあり、ほとんど人がいない。

 本宮入口の外には満開の桜があり、歓迎してくれた(写真6)。
私にとって、3回目の参拝である。
中辺路(滝尻〜本宮)No.114」「大峰奥駆道(吉野〜本宮)No.153」、そして今回である。

 参拝後は、世界遺産センターを見学した。入場は無料である。
それほど時間があったわけではないので、ざっと展示を見学した。
次回来たときに、じっくり展示の文を読みたい。
そして、無事新宮行きのバスに乗った。

 新宮からは那智行きのJRはなく、バス乗り場に急いだ。
運良く那智行きのバスがあり、18時40分にJR那智に着いた。
駅前には「丹敷の湯」という温泉がある。その温泉に入ろうと、楽しみにしていたが、なんと火曜日は定休日との表示。
がっくりして、車に乗り国道42号線を東に走りながら温泉を探す。もし見つかったところが銭湯でも我慢しようと妥協。

 結局、1時間ほど走った熊野にある「みはまの湯」という銭湯に入れた。
事前に調べたところに入れないと、探すのに苦労することがわかった。
特に、紀伊半島の那智から東に向かう海岸線には温泉が少ない。

 バスで那智駅を出発し那智山から、無事、大雲取越えと小雲取越えを歩き本宮に着き、またJR那智に戻れ、湯に浸かり疲れを癒した1日であった。

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