2011.07.23 MM第356号
*下に私の感想等の文があります。
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【歩いた日】 2011年5月5日(木) 【天候】 晴れ 【コース及び時間】 栃谷登山口6:15発−6:43[1kmポイント]6:48−7:40片折岳7:48−8:23[4kmポイント]8:28−8:51前金剛〈1638m〉 8:54−9:08中金剛〈1650m〉9:20−9:31前金剛−9:45[4kmポイント]−10:10片折岳10:15−10:58栃谷登山口 【 登り 2時間32分 下り 1時間33分 計 4時間05分 】 *コースタイムは休憩や写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。歩き方で全く変わりますので、あくまでも参考タイムにしてください。 また、温泉等の料金もよく変わりますので、あくまでもその時の料金です。 |
鉄の細い橋を渡ると雪あり(写真1) | 見落としそうになった「片折岳」の表示(写真2) |
ここを登れば金剛堂山だ(写真3) | 雪庇がたくさんあり注意して通過する(写真4) |
金剛堂山からの白山等の展望(写真5) | 帰路、道路脇にあった世界遺産に寄る(写真6) |
【感想 等】 GW最後は「金剛堂山(1650m)」。 笈ヶ岳から30kmほどしか離れていないが、簡単には登山口に着かせてもらえない。 もちろん、白山スーパー林道は通ることができない。 また、南側の東俣峠にも行くことができない。 役場の話では、スノーレバー利賀スキー場までは行くことができるが、栃谷登山口までは雪かきができているかわからないと言うことであった。スキー場から登山口までは1kmくらいだから歩いてもたいしたことはない。 前日、笈ヶ岳(メルマガNo.355)登山後、白山スーパー林道の西側にある中宮温泉に入浴し、国号157号を北上し金沢西ICから砺波ICまで走る。まさか自分がこのGWに金沢周辺を走るとは考えも及ばなかったが・・・。 そこから国道471号を南下しスノーレバー利賀スキー場に着いた。 手前の集落の民家の立派さにびっくり。また、利賀国際キャンプ村という立派な施設もあった。 世界遺産の合掌造りに似ている建て方である。 「通行止」の馬が置いてあったが、横をすり抜け走っていくと、「栃谷登山口」の標識があった(写真1)。 ラッキー、歩かなくて済んだ。 そこには小屋&トイレもあったが、まだシーズンオフで鍵がかかっていた。 広い駐車スペースの隅に車を止め、5mほどの百瀬川にかかる狭い鉄製の橋を渡る。 水量はあるし流れが速いので結構スリルがある。 右側だけにある細い鉄線に掴まって慎重に進んだ。 写真でもわかるように、最初から雪である。 GWは最後の最後まで雪の中である。 雪のために登山道がわからない。 かろうじて見える足跡をたどっていく。 途中で足跡が消えた。 探すと、足跡は巾1.5mほどの沢を渡っている。 飛び石で渡れるところを探し、なんとか左岸に行く。 踏み跡をたどっていくと、雪の先に山道見えた。 やっと山道に合流できた。 雪の溶けた斜面にはピンクのかわいいイワウチワが咲いている。 登山口から30分で[1km地点]に着いた。 そう表示された杭があり、この金剛堂山が地域でよく登られている山であることがわかる。 辺りはブナがまばらにあり、あとは灌木とササである。 ここには雪はなかったが、数分歩くとまた雪の中であった。 7時半近く、また杭の表示があったが半分以上が雪で埋まっていて見えなかった。 7時40分、片折峠に着いた(写真2)。 かなりの雪である。 それほど雪は腐っていないので、歩きやすい。 前方に金剛堂山の頂などの山塊が見える。 山頂までは大きな木はなく、ここからは周りの展望を見ながら登っていく。 さあ、楽しい雪の中の尾根歩きである。 数分歩くと、割れている雪庇だ(写真3)。 山側を歩けば、それほど怖くはない。 快適にゆるやかに登っていく。 4kmポイントに来ると、もっと大きなひび割れがあった(写真4)。 歩いた足跡を過信せずブッシュ近くを慎重に登っていく。 8時51分、前金剛(標高1638m)に着いた。 雪に覆われた広い山頂には小さいが立派な石製の社と石碑、一等三角点がある。 ここを金剛堂山の山頂としている本もあるようで、新しい足跡はここで引き返していた。 南の稜線にはここよりやや高い最高点「中金剛」が見える。 薄晴れではあるが、展望は悪くない。 白山も今回のGWでは一番きれいに見える(写真5)。 前日の笈ヶ岳からもすっきりは見えなかっただけにうれしい。 前方500mほど先に見える金剛堂山の最高峰「中金剛」は、この前金剛との標高差はわずか12mだ。 踏み跡が消えかけた、ほとんど平坦な雪原を10分余で着く。 山頂は雪が溶けていて、そこにはまたまた立派な石碑があった。 富山藩主である前田利保の歌碑だ。 「中金剛」の標識は手作りで、クマササの中の灌木に小さく掛かっていた。 これがなければ、ここが「中金剛」で最高地点であることをわからない人もあるだろう。 この先にある「奥金剛」は、標高差34m下にある。 そして、踏み跡は中金剛以上にもっと見えない。 ピークを踏んだし、白山等の山々の展望もした。 9時20分、下山することにした。 雪庇に気をつけながら、なだらかな雪の中を下っていく。 周りの風景やブナの木などを眺めながら・・・ 雪の中の下りは土道に比べ着地のショックが少なく快適でしかも速い。 10時過ぎには片折岳に着いた。 その後も樹林の中を気持ちよく下り、11時前には登山口に着いた。 樹林の中で中学生と父という2人組に会う。 今回初めて会った登山者である。 たくさんの雪庇には遭遇したものの、静かで快適な春の雪山歩きを楽しむことができた。 おまけ:帰路、登山口近くにある「利賀国際キャンプ村」に寄る。 ほんとに大きくて立派な建物である。 GWということもあり車が止まり、宿泊している人もいる。 その先にある実際の民家も立派であった。 それから、静岡に向けて帰ったが、国道471号線から156号を通り、道路脇にある世界遺産「合掌文化村」に寄る。 「菅沼合掌造り集落」も現代的な高速道路の高架との対比もおもしろかったが、 「五箇山」は規模も大きく白川郷と同じくらいにすばらしい(写真6)。 「白川郷」は冬にも来たことがあったが、ここは初めてだった。 観光客も多かったが、日本が誇る建築群である。 これらの建築が造られたことにも保存されてきたことにも驚く。 養蚕で財をなし建てられたというが、個人の住宅だったわけで驚くばかりである。 今は終了してしまったETC1000円を使い、JCTで渋滞に遭いながらも20時前には静岡に戻ることができた。 |