2011.08.14 MM第358号

   私の出合った日本百名山 他の山々 by masarus 

                                

富士山8(ふじさん 3776m) 静岡・山梨県 日本百名山

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この山の私の印象等は・・・                                 

「 1日2度登山に挑戦の 富士山(その1 富士宮口〜剣ヶ峰〜富士吉田口) 」

  *下に私の感想等の文があります。                                                                 
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【歩いた日】     2011年7月27日(水)

【天候】        曇りのち小雨

【コース及び時間】

富士宮口5:00出発−5:12六合目雲海荘−5:45新七合目5:50−6:18元祖七合目6:23−6:45八合目6:50−

7:12九合目7:19−7:34九合五勺7:41−8:03浅間大社奥宮(富士宮口山頂)8:08−8:21剣ヶ峰〈3776m〉

8:26−8:32浅間大社奥宮8:42−9:00久須志神社(富士吉田口山頂)9:03−9:24本八合目9:30−9:34

吉田・須走り分岐−10:15七合目トイレ10:21−10:41六合目指導センター−11:04小御岳神社(富士スバルライ

ン五合目)−(No.359へ続く)


            【 登り 2時間47分(富士宮口から)  下り 2時間13分(富士吉田口へ)  計 5時間 】


*コースタイムは道迷いや写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。
 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。歩き方で全く変わりますので、あくまでも参考タイムにしてください。
 また、温泉等の料金もよく変わりますので、あくまでもその時の料金です。


  
登山口近くから山頂方向を見る(写真1) 宝永山にガスが上がってくる(写真2)
九合目でガスに包まれ小雨も降ってきた(写真3) 浅間大社奥宮で祝詞をあげてもらう人も(写真4)
山頂の有料トイレにお世話になる\200(写真5) 100m先で分かれる(写真6)
アズマシャクナゲが満開(写真7) 富士スバルライン五合目は賑やか(写真8)

 【感想 等】

 夏本番、富士山登山の季節がやってきた。
今年も、いや今年は世界遺産登録も近いということもあり、今まで以上の人が富士山に登頂するであろう。
この2ヶ月に40万人、毎日25000人ともいわれている。

 私も最近は毎年一回は登っている。
そんな中、登頂が900回以上という沼津の実川さん、定年後から始め70歳で600回以上という神奈川の佐々木さんのような人もいる。
11月に登った時、彼らに偶然に出合った。彼らは一年に100回は登っている。

 彼らのように回数を登る人は、多い日には1日に2度登っている。
じゃあ、私にもできるかやってみようと言うことで今回挑戦することにした(馬鹿なことが好きなんです)。

 ありさん行列の渋滞は好きではないので、登る日は平日を選んだ。
また、最近私は夜間登山をしないことにしているので、朝一番で登ることにした。

コースは家から近い「富士宮口」を選び、せっかくなので「富士吉田口」に下山し、登り返して富士宮口に戻ることにした。
まず「その1」では、静岡県側の富士宮口から3776mの剣が峰に登り、山梨県側の富士吉田口に下るコースを書く。

  朝5時ぴったりに、荷物をまとめ出発した。
今日の天気は曇りところによっては雨の不安定な天気、ここ2〜3日は同じような天気が続く、という予報である。
そのためか、人はまばらであるが、暗い内から何人も登って行った。

 登り口にある看板も昨年より増えている。
日本語、英語、中国語、韓国語での注意書きもある。

 山の上を見上げると見慣れた赤茶けた溶岩の岩肌が迫ってくる(写真1)。
山頂付近はガスがかかっていて、天候がよくないかもしれない。

 六合目の「雲海荘」には5時12分に着く。十数人が休んでいた。
小屋の名前のように、小屋と同じくらいの高さに雲海が見える。
私は歩き始めて10分余、そのまま登ることにする。

今は盛りのオンダテが白い花をつけている。
品種が違うのか雄雌違うのか、中心が赤っぽい花もある。

 この富士宮コースは下が青い案内板が山頂に導いてくれる(間違わないように4つのコースとも色を変えてある)。
5時45分、新七合目「御来光荘」に着く。
ここで1回目の休憩を取る。
ガスが宝永山に上がってきている(写真2)。
雲海も広がってきている。天気は下り坂である。

 足下の溶岩を見ながら歩く。
生成時の温度の違いか、黒っぽい溶岩や赤茶けた溶岩、粒もいろいろである。
10回以上登っているが、毎回、違った自然に気づく。

 約30分で「元祖七合目」に着く。
富士宮口からのコースはほぼ等間隔に山小屋があり登るペースやリズムをつかみやすい。
溶岩の岩の間にはイワツメグサが生え、白い可憐な花を咲かせている。
小屋の従業員が溶岩でできた石垣が崩れないように、隙間にセメントを詰めている。
髭をはやした山口山荘のおやじが窓から睨み付けるように下をのぞいている。

 その前は有料トイレの通路でもある。
睨むように見られると、トイレに行きたくても我慢したくなりそうだ。笑

ここ(標高3010m)まで来ると休んでいる人は多い。
小屋の前のベンチで20人くらいは休んでいる。
私も5分休みすぐに出発した。

 そこから20分余で八合目「池田館」だった。標高は3250mである。
この先から「奥宮境内地」だ。
鳥居があり、神域に入る。
時刻は6時半過ぎ、快調に登ってきている。

 雲海を背景にした鳥居はなかなか素敵だ。
体調が悪くうずくまっている人や酸素ボンベから吸入をしている人もいる。
今朝の御来光は見えなかったのではないかと思うが、下ってくる人もいる。

 7時過ぎ、「萬年雪山荘」九合目(標高3460m)に着いた。
ガスも出てきて、辺りは少し暗くなり小雨が降ってきた。
リュックの中を漁り雨合羽を出そうとしたが、ない。
信じられない。

 9合5勺(標高3590m)まで上がったが、ガスばかりか風も出てきて雨具はどうしても必要になった(写真3)。

海の日の3連休は毎日天気が良かったが、当然雨具やヘッドライト等は必ずリュックに入れてあった。
そうか、台風6号接近で使うかもしれないと思い、ほかのバックに入れこのリュックには入っていないのだ。
ガーン!と、頭を殴られた感じである。
チェック表はしっかり○印になっているが・・・。

いつものドジでもある。

 今回の山歩きで一番気になったのは快晴での水分補給であった。
村山浅間神社から富士宮五合目までの村山古道歩き(メルマガNo.145)では入れたはずの1Lの水が入っていないので喉が渇いて大変であった。
水の心配が必要にない天気には感謝したいが、雨具がないとは困ったものである。

 富士山では雨具やスポーツ飲料も売っているのは知っている。
で、仕方なしに胸突山荘で買い求めることにした。

 わずかに1つあったビニル雨合羽はLサイズのみでアルバイトの小屋番は「大丈夫ですよ」ということであった。
2000円を払い、その場で着る。
私にはやや小さいく袖や裾が少し出るが、何とかなりそうである。

 合羽を着るとまあ適温になり、20分余で浅間大社奥宮に着いた。
ここ富士宮口の最高点で引き返す人も多い。
山頂へ向かう人はほとんどいない。

 雨はかなり降ってきた。
リュックから菓子類を出して食べるのは大変である。
私は神社横のひさしのあるところに行き、行動食を食べる。

 神社の中をのぞくと、若いカップルが神主から祝詞をあげてもらっている(写真4)。
日本一高い神社で何かを願ったり誓ったりするのもいいだろう。

 私は日本最高のパワースポットに向かって出発した。
風はやや強いものの、馬の背は濡れていて滑らなくていい。
午前8時21分、剣ヶ峰(標高3776m)に着いた。

 最高点を示す石柱の前で天に「1」のサインを出し、写真に納めた。
1回目のしるしである。
今回は休憩も入れて3時間21分(実質的には2時間47分)で登った。
まずまずのペースであり、全く疲れてはいない。

 富士山ドーム跡の鉄製の展望台の下には係員がいて登る人が安全に行くことができるように指導している。
今日は登っても特別見えるものはない。
雨宿りをするところもないのですぐに下山を開始した。

 水分を補給したせいか、トイレに行きたくなった。
せっかくなので浅間大社奥宮横にある新しいバイオトイレにお世話になる(写真5)。
担当者が入口に立っていて料金200円を受け取っている。
細かいお金がないときは料金の払い方を困ってしまうこともある。
管理人を雇って有料トイレをペイするのは大変だろう。
この人はボランティアとか研究者なのだろうか。

 御殿場ルート下山口を過ぎ、久須志神社に向かった。
風は強くなり吹き飛ばされそうである。
ビニル合羽にはチャックがないので風が入ってくる。

 いつも賑やかな富士吉田口山頂も今日は静かである。
山口屋の前にも誰もいない。
久須志神社の前には20人ほどの団体がいる。

 私はいつも富士宮口しか使わないので富士吉田口への下りルートがよくわからない。
このルートは他の3ルートを合わせた登山者の2倍近い人が登り混むので、登りと下りは別ルートのはずである。
ブルドーザー道に「須走ルート下山道」と書かれてはいるが、富士吉田下山道の表示がない。
もちろん、黄色の富士吉田ルートを示す看板もない。

 こんなところが登山者が不安になったり、道迷いになったりする原因になる。
間違って下れば、全く別の登山口に着いてしまう。
今回は全く地図を持ってこなかったので、少し不安もあったが万一間違ってももう一度登ってくるから問題はない。

 9時過ぎ、下山を開始した。
ブルドーザー道をどんどん下っていく。
左手には吉田口コースの山小屋がたくさん並んでいる。
9時25分、初めて赤色の須走コース、黄色の吉田コースの杭が刺さっていた。
コースは合っていた。
違ってはいないとは思ったが、もし違ったら嫌だな、と最悪のシナリオも考えてしまう。

 9時半近く、本八合目に着いた。
下るブルドーザー1台と上る2台が鉢合わせ。
もちろん、登山者もそこにはいる(今日は登山者が少ないからまだいいが・・・)。
吉田コースを利用する20万人近くの物資を運搬しなくてはならないのであるから大変である。

 9時半過ぎ、須走・吉田分岐の案内板に着いた(写真6)。
ここを間違うと全く違うところに降りてしまう。
この表示はわかり易くていい。

 多くの登山者が分岐の「江戸屋」前で休んでいる。
石がごろごろしたブルの道をまだまだ下る。
10時過ぎ、ようやく下山路2つめのトイレがあった。
大勢の登山者が利用していた。
ブルの道の転用なので途中には本八合目とここの2つしかない。
水分を補給しながらゆっくり下る人には少しつらいかもしれない。

 ここまで下るとようやく木が茂っている。
落石除けの細いトンネルを抜けると濃いピンクのタカネバラ**が疲れを癒してくれる。
オレンジのクルマユリも咲いている。
ダケカンバの中の道を抜けると六合目(標高2390m)富士安全指導センターであった。
2009年1月(メルマガNo.295)にはここまで登ったのだ。

 あとは見慣れた道である。
前回と違うのは雪がなく花が咲いていることである。
アズマシャクナゲも満開であった(写真7)。

 疲れた登山者のために馬車や馬がスタンバイしているのにはびっくりした。
11時、富士スバルライン五合目に着いた(写真8)。
人が多い。一大観光地である。

 登山をしない観光だけの人もいるが、多くは団体登山客である。
これではありさんの行列になったり、渋滞したりするわけである。

 午前11時4分、小御岳神社に着いた。
剣ヶ峰からの下山には2時間38分(正味2時間13分)かかった。

まだまだ疲れはない。
静岡県側の富士宮口から剣ヶ峰に登り、山梨県側の富士スバルライン五合目に無事下った。
ほぼ予定通りのコースタイムである。

(その2、ここ「富士吉田口から3776mの剣が峰に登り、富士宮口に下るコース」に続く)

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