2011.10.16 MM第365号

   私の出合った日本百名山 他の山々 by masarus 

                                

白馬岳3 (しろうまだけ 2932m) 富山・長野県 日本百名山

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この山の私の印象等は・・・                                 

「 天気が回復しすばらしい尾根歩きになった 白馬岳 」

  *下に私の感想等の文があります。                                                                 
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【歩いた日】     2011年9月18日(日)

【天候】        晴れ

【コース及び時間】

9月17日(土)雨
6:10蓮華温泉−6:45兵馬ノ平−7:17/22−8:00白高地出合8:05−8:25/30−8:53/9:00−9:09花園三角点−
9:31/36−10:01/08−10:44/49−11:11吹上のコル11:15−11:47朝日岳〈2418m〉
        【 登り 4時間54分   】
朝日岳11:56出発−12:32水平道分岐12:37−13:03ツバメ岩13:10−13:40/45−14:16/23−15:09雪倉岳ー
15:33雪倉岳避難小屋(泊)
【 (朝日岳〜雪倉岳) 2時間47分  (雪倉岳〜避難小屋) 24分   1日の合計 8時間5分 】

5:48出発−6:10/15−7:16三国境7:28−7:45白馬岳〈2932m〉7:50−8:10三国境8:15−8:44小蓮華岳8:59

−9:26船越ノ頭9:30−9:56白馬大池山荘10:07−10:44/49−10:50天狗の庭−11:24/28−11:36栂ノ森−

11:54蓮華温泉P

   【登り(雪倉岳避難小屋〜白馬岳) 1時間40分   下り(白馬岳〜蓮華温泉) 3時間20分  計 5時間 】


*コースタイムは道迷いや写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。
 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。また、歩き方で全く変わりますので、あくまでも参考タイムにしてください。
 温泉等の料金もよく変わりますので、あくまでもその時の料金です。


【温泉】         蓮華温泉 (露天風呂 500円)


  
5時過ぎ、朝焼けに空が染まる(写真1) 白馬岳への縦走路を快適に歩く(写真2)
長池はハート形、その向こうに日本海や能登半島が見える(写真3) 三国境に来ると人がいっぱいだ(写真4)
草もみじの中を(写真5) 着いた!雪倉岳避難小屋は石囲いの中であった(写真6)
小蓮華岳からの白馬岳(写真7) 蓮華温泉「薬師の湯」は一番上にある(写真8)

 【感想 等】

 敬老の日の3連休は蓮華温泉からの白馬岳周辺の山に出かけた。
前号までに蓮華温泉を出発してから「朝日岳(メルマガNo.363)」、「雪倉岳(メルマガNo.364)」を書いた。
今回はその続きで白馬岳に寄って蓮華温泉である。


 沖縄の南にある台風15号の影響で前日は風雨が強かった。
雪倉岳避難小屋で、汗と雨で濡れた衣類を干し、17時過ぎには寝た。

 雨と風で手が冷えたためか、両手がしびれなかなか治らなかった。
(寝袋の中で温めたら1時間ほどかかりようやく治った)

 小屋のある場所が風の通り道に当たるのか、それとも台風の影響で強かったのか、一晩中風が屋根にぶつかる音はやまなかった。
屋根のトタンか何かが舞ってしまうのではないかと心配であった。

かつて歩いた中央アルプスでの空木岳(メルマガNo.68)[日本百名山]を思い出した。
あの時は強風で小屋が揺れ動いていた。

そのため何回も目を覚ました。
なかなか時間が経たず、夜は長かった。

 やっと5時になり、少し明るくなった。
不思議なことにあんなにうるさかった風はやんでいる。

 小屋の窓は東側と北側に付いている。
東側の窓が石囲いの上から少し出ているのだが、赤く染まってきているのが見えた。
寒そうに思ったので、外に出るのはよそうかなと思ったが、室内からではうまく写真が撮れなかった。
それで、外に出た。

 久しぶりに見る山の上からの朝焼けはすばらしい(写真1)。
雲海が出ているので、下界は曇っている。

右手には赤く染まった不思議な格好の雲が出ている。
今日は素敵な1日になりそうである。
小屋に戻り、準備をして出発した。
残念ながら衣服は十分乾いていなかったので、ビニール袋に詰めてザックの奥に詰めた。

 少し紅葉を始めた草と朝の気持ちがよい空気。
朝陽を浴びた稜線が濃い影を付けている。
雲海の向こうには山が山頂付近を覗かせている。
調べれば名前がわかるかも知れないが、名前は何でもいい。
ただただ、さわやかな気持ちでいっぱいだ。

 チングルマのがくが昨日よりきれいだ。
20夜くらいの月が青空に浮かんでいる。
鉢ヶ岳(標高2563m)をトラバースして尾根道は続いている。

 また稜線に出ると白馬方面が見えてきた(写真2)。
白馬岳に近いが、メインルートからはずれているので真夏でも人は少ないと言う。
今日は2人にしか遇っていない。

 7時過ぎ、人がたくさん見えてきたな、と思ったら三国境だ。
 私はすばらしい展望にうっとりしながら長めの休憩を取った。
 歩いてきた方向、北東方向にはハート形の池、長池が見える(写真3)。
その向こうには日本海に面した街と能登半島が見える。
昨日の雨のおかげで空気が澄みよく見えるのかも知れない。

 今朝歩いてきた縦走路もはっきり見える。
そこには昨日歩いた雪倉岳、朝日岳もある。

  ここ三国境には白馬岳から下ってきた多くの登山者が休んでいる(写真4)。
今までの静けさがうそのようである。
長野県、新潟県、富山県の境である「三国境」立ち写真を撮っている人もいる。

 白馬岳方向からはひっきりなしに下りてくる人達がいる。
彼らはほとんど白馬大池に向かっていく。

 私も白馬大池方向に下るので、荷物を置いて白馬岳に行くことにした。
それほど重い荷物ではないが空身はもっと楽である。
すばらしい雲海を見ながらすいすい登っていく。

 雲海の向こうには富士山も顔を出している。
山から山ガール、山ボーイが下りてくる。
さすが白馬、6人ともに最新の服で決めている人達は少ないが見事である。
彼らはさまざまなポーズを取り写真を撮っている。
山頂や景色が良いところでは時々見かけるが、そんな楽しみ方もあるだろう。
近づいて驚いたのは彼らが中国語を話している、という事だった。
まさか昨日の雨の中を日本人のガイドなしで中国からの海外遠征、という事もないだろうが・・・。

 その内に山頂がガスってきた。
あれほど良い天気であったが、これが山の天気である。
紅葉した草の中を登っていく(写真5)。
周りの風景が見えないと、黄葉した草がよけいに素敵に見える。

 7時45分、白馬岳(標高2932m)の山頂に着いた(写真6)。
三国境から17分であった。
やはり空身は快適で速い。

 暑いガスがかかっているので展望はのぞめない。
時間もあるので360度の展望があればのんびりしたいところである。
今回、3度目の白馬岳山頂なのでよしにして景色が良いところで休むことにしよう。

 下ろうとしたとき、ブロッケン(日輪現象)が見えた。
山頂にいた3人に「ブロッケンが見えますよ」と声をかけると1人が近づいてきて「影ですか?」と。
私は「ほら見てください。丸い虹の中に自分の影が映っていますよ」などと説明した。
彼が見るとすぐ、ブロッケンは消えてしまった。
ほんの2分くらいの間の出来事であった。

 三国境に下っていくと、途中で6人の若い中国人がまだ下りながら写真を撮っていた。
片言の中国語で「あなた方、ゆっくり下りてくださいね。」と言うと、少しなまった流暢な日本語で「どうもありがとう」と返ってきた。
「日本語が上手ですね。」というと6人とも日本に住んでいる、という。

 私が6人の日本人ガイドだったら昨日の登山は延期していた、などと考えていたが彼らは日本に住んでいたのだ。
初心者のような印象を受けた彼らは、もしかするとレンタルで装備を借りたのかも知れない。
今は最高の装備を貸してるれる便利な店もできている。
疑問が解け、すっきりした。

 8時過ぎ、荷物を背負い小蓮華岳に向かって出発した。
前方になだらかな稜線が見え、歩きやすい。
白馬の山頂のガスはなかなか晴れない。
しかし、ガスのかかった山頂もなかなかいい。
雪倉や朝日も山々の展望もいい。

 30分で小蓮華岳に着いた。
ようやく白馬岳にかかっていたガスが切れた(写真7)。
ずっとすばらしい景色を見てきたが、その中でも最高の景色。
ガスが退くまでに1時間以上かかった。

 進行方向に北東を見ると「白馬大池」が見える。
ここから見ると大きな赤い屋根の小屋は見えず大自然の中に大池だけがあるように見える。
その先に目をやると日本海に浮かぶ佐渡島も見える。
足元には夏に咲くイワツメクサの白いかわいい花が残っている。
ここは展望がよいので20人近くの登山者が休んでいる。
白馬の最後の展望を楽しむかのように・・・・。

 9時、私もこのすばらしい白馬に別れを告げ、下山を開始した。
なだらかな稜線を少しずつ下っていく。
30分くらいで「船越ノ頭」だった。
あと30分だ。

 白馬大池も大きくなってきた。そして、白馬大池山荘も見えてきた。
あとは坂を下れば大池、大勢の登山者が休んでいるのが見える。

 10時少し前に白馬大池山荘に着いた。
私もベンチに座り早めの昼食にした。
外の水道で水をもらえるのがうれしい。
1Lのスポーツ飲料も底をつきかけていた。

 あとは蓮華温泉に下るだけだ。
大好きな露天風呂が待っている。
右手に昨日歩いた雪倉岳や朝日岳などを見ながらどんどん下っていく。
1時間弱で「天狗の庭」だった。
せっかくの展望場だが、山にガスがかかってきた。

 先を急ぐ。
11時半過ぎ、「栂の森」に着き、12時前には蓮華温泉に着いた。

蓮華温泉ロッジのフロントに入浴料500円を払い露天風呂に向かう。
ここは山の上の方に歩いて露天風呂に行かなくてはならない。
入口に「蓮華七湯」とあったが、十分は入れたのは3湯、あと1つは「三国一の湯」という1人がようやく入れるぬるま湯だった。

まずは歩いて5分くらいの所にある「黄金の湯」に入る。
誰もいなかったので独占利用。
水と湯のホースがあり、適温になるように混ざる仕組みになっている。
なかなか気持ちよかった。

 さらに登り、「仙気ノ湯」に行く。
子ども2人を連れた家族が4人で入浴していた。
少し乳白色が着いた湯に入れてもらう。
黄金の湯よりやや広くて、こちらの方が泉質も好きだ。

 そして、その上にある「薬師ノ湯」に向かう。
展望もいいし、もっと乳白色だ。
だから人が多いのだろうが、6人がすでにいる(写真8)。
私も入浴させてもらう。

 山の裾からは煙りも上がり、なかなか情緒がある。
大雨の度に修理をしているようで、その跡が残っていた。

 最後に、下っていったところにある「三国一の湯」に少しだけ浸かった。
湯ノ花が多く、皮膚に着き、入ったことを後悔した。
まあ、4つの露天風呂のある蓮華温泉に入れて満足であった。

 台風15号の影響もなく天気に恵まれて歩けたことに感謝すると共に、蓮華温泉にも入浴できたことをうれしく思った。

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