2011.12.12 MM第372号

   私の出合った日本百名山 他の山々 by masarus 

                                

池口岳 (いけぐちだけ 2392m)

 静岡川根本町・長野県飯田市 日本二百名山


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この山の私の印象等は・・・                                 

「 天候に恵まれスムーズに登頂はできたが、下山路を見失った 池口岳 」

  *下に私の感想等の文があります。                                                                 
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【歩いた日】     2011年9月19日(月)

【天候】        晴れ

【コース及び時間】

遠山林道池口岳登山口5:30発−6:03/08−6:44/49−7:15[1838mP]−7:38/43−7:53利検沢ノ頭−8:14ザラナギ平

8:23/28−9:03/08−9:28西尾根分岐点−9:34小ピーク9:39−9:47池口岳〈2392m〉10:07−(50分の道迷い)−

11:00登り直し尾根道に−11:04西尾根分岐点11:09−11:45/50−11:53ザラナギ平−12:32/38−12:46[1838mP]−

13:13/17−13:30面切平−13:50/55−14:00池口岳登山口



      【 登り 3時間47分  下り(含む 道迷い) 3時間28分  合計 7時間15分  】

*コースタイムは道迷いや写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。
 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。また、歩き方で全く変わりますので、あくまでも参考タイムにしてください。
 温泉等の料金もよく変わりますので、あくまでもその時の料金です。

【温泉】   かぐらの湯 (600円) 道の駅遠山温泉郷(長野県飯田市南信濃和田)


  
1838mポイント付近(写真1) 「西尾根分岐点」手前から(写真2)
「西尾根分岐点」ここから加々森山に行ける(写真3) 池口岳山頂(写真4)
北峰から池口岳南峰を見る(写真5) ザラナギ平過ぎにて(写真6)
入口の遠藤宅横に登山ポストがある(写真7) 最近できた「かぐらの湯」はなかなかいい(写真8)

 【感想 等】

 あの台風15号が来ていた9月の3連休、白馬(朝日岳No.363雪倉岳No.364白馬岳No.365)に台風を避け2日間で登ったので、1日余った。
しかし、台風は沖縄付近で停滞していたので、翌日も中部地方の天気は保つことがわかった。
じゃあ、せっかくだからと、もう1山登ることを決めた。

近くの山に登るか、簡単な山に登るか、それとも・・・。
以前から登ろうと思いつつ後回しになっていた「池口岳」に寄ってから帰ることにした。

静岡県境にありながらなかなか登ることができなかったのは、光岳(日本百名山、メルマガNo.39)のすぐ西にあり、国道も途中で切れてしまっているという不便な所にあるからである。
そして、コースタイム14時間というのも、私の足が向かなかった原因である。

『日本二百名山登山ガイド(山と渓谷社)』には、「健脚者であれば池口の集落から日帰りも不可能ではない。だが、慎重を期すならば池口岳直下のザラナギ平でテント泊をするのが順当だろう。初心者が気楽に登れる山域ではない」とある。


 そんなわけで、明るい内に下山できるように5時半に出発した。
林道「池口線」を上がったところにある登山口付近には私以外の車はない。
「熊注意」の看板があり、鈴をザックに付けた。

植林され、間伐もしっかり行われている杉林の中を登っていく。
道は歩きやすいし、はっきりしている。
山の神を過ぎ西尾根をどんどん登っていく。
急なところもあるが快調である。


7時過ぎ、1838mポイントに着いた。
この辺は樹木が薄く下草が茂っていて感じがいい(写真1)。
また樹林の間から北側の山々が見える。

その先のガレ(黒薙)からは池口岳の双耳峰が見えてきた。
まだまだ山頂は遠い。
ここまで上がると自然林で、場所によっては展望も開けてくる。

そしてすぐに「利検沢ノ頭」だ。
しばらく行くと比較的平らな草原もある「ザラナギ平」だ。
標高は1971mだ。
ここが水場まで往復1時間半のキャンプ最適地と言うことである。
確かに気持ちよさそうだが、私は熊が怖くて野営できない。

気持ちよく登っていくと、周りの山々がはっきり見えてきた(写真2)。
台風の影響を全く感じない空であり展望である。
思い切って池口岳に来て良かった。

そこから10分余で西尾根分岐点であった(写真3)。
左に行くと加々森山方面に行くことができる。
山頂はもうすぐである。

その内に山頂方向も見えてきた。
立ち枯れがあったりクマササが茂っていたり景色を楽しんでいるうちに池口岳北峰(標高2392m)に着いた(写真4)。
山頂には環境庁の「大井川源流部原生自然環境保全地域」という立派な看板が設置されている。

午前10時前に、出発から実質4時間かからずに山頂に着いた。
自分でも信じられないくらいの早くて苦労しない登頂であった。

山頂で少し休んでから尾根伝いの道を南峰に向かって歩く。
目の前に南峰が現れた(写真5)。
しかしガレていて道はなくなっていた。

左下を見るとクマササの中うっすらと下っていく道が見えた。
よく見ると、それは2〜3本ある。
どこでも歩くことができるのでそんな道がうっすらできたのか、獣道が混ざっているのかはわからないが
そのなかでも一番はっきり下道を下ってみることにした。

5分ほど下ったが、これまで歩いてきた道より細くはっきりしないので戻ることにした。
南峰は北峰より16m低い2376mなので登る人も少ないのだろうか。
また山頂で景色を見ながら少し休んで、10時過ぎ下山を開始した。

少し下ると、左に道が見えかなり急な斜面を下っていった。
少し細くて急な下りだな、と思いつつ・・・

5分ほど下り、シカの足跡があるヌタ場に出て「登りでは通らなかった」とはっきり道迷いを認めざるを得なくなった。
どうも獣道を下ってしまったようだ。
なぜ間違ったのか、どこで間違ったのか見当が付かない。

これ以上下りては大変である。
多分、尾根を1つ間違えたのだ。
左に回り込めば「西尾根」に行くことができると思い、クマササの中を横に歩いていく。
しかし、なかなか西尾根に着かない。
焦ることはない、まだお昼にもなっていない。時間は十分ある。

どうしようか迷ったが、もっと左に回り込んでみた。
すると谷の向こうに尾根が見えてきた。
V字型の切れ込みの谷は通ることができない。
諦めて、登り返すことにした。

5分でかなり下ったものである。
11時、ようやく山道に出ることができた。
50分のロスタイムである。

少し歩くと「西尾根分岐点」に出て、安心した。
そこからは見覚えのある道ですたすたと歩くことができた。
雲が増えてきたが、天気の心配はまだいらない。

12時近く、ザラナギ平に着いた。
よく見ると、なかなかよい感じの所である。
その先にも素敵な森林が広がっていた(写真6)。

ここまで来れば、安心して歩くことができる。
12時半過ぎに1838mポイント、13時半面切平、14時に登山口に着くことが出来た。
道迷いがあったが、明るい内に下りることができて良かった。
休憩もすべて入れて8時間半であった。
誰にも会わず、1人だけの山歩きであった。

林道入り口にある登山届用ポストと遠山家を見てから温泉に向かった(写真7)。
温泉は車で10分余の所にある「道の駅遠山温泉郷」にあるかぐらの湯である(写真8)。
比較的新しく、広くて設備も整っている。
説明によると、遠山川断層と赤石断層が交差していて全国でも珍しい42.5度のナトリウム・カルシウム塩化物泉だそうである。
気持ちよく汗を流すことができた。

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