2012.05.07 MM第390号
*下に私の感想等の文があります。
メールアドレスを登録していただきますと、この文章が「無料メールマガジン」で毎週あなたに届きます。
【歩いた日】 2012年3月20日(火) 【天候】 曇り 【コース及び時間】 長者原9:34発−10:28/33−11:08坊ガツル11:17−11:48/53−12:27段原12:34−12:51大船山〈1786m〉 13:07−13:19大船山避難小屋13:23−13:24段原−14:03坊ガツルキャンプ場14:08−14:46雨ヶ池14:51 −15:31長者原登山口 【 登り 2時間51分 下り 2時間10分 合計 5時間1分 】 *コースタイムは道迷いや写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。また、歩き方で全く変わりますので、あくまでも参考タイムにしてください。 温泉等の料金もよく変わりますので、あくまでもその時の料金です。 【温泉】 筌の口(うけのくち)共同温泉 [大分県玖珠郡九重町] 200円 |
長者原登山口からの九重山(写真1) | 雨ヶ池は静かに春の訪れを待っている(写真2) |
眼下に湿原「坊ガツル」が見えてきた(写真3) | 坊ガツルから登山道に入る(写真4) |
坊ガツルから1時間、山頂が見えてきた(写真5) | 大船山の山頂は360度のパノラマである(写真6) |
ここは九重山の最高のビューポイントだ(写真7) | 近くの「筌の口共同温泉」へ(写真8) |
【感想 等】 9時前に湧蓋山(メルマガNo.389)から下山した。 そこから大船山の登山口である長者原はそれほど遠くはない。 9時過ぎには「くじゅう登山口」である長者原の駐車場に着いた(写真1)。 ここは日本百名山の九重山登山口である。 私は13年前、この九重山に登った。 その時は、下山後にすぐ温泉に入りたくて赤川温泉から登った(メルマガNo.58) あの時は夏だったので緑が濃く、さわやかな山であった。 今日は祝日で、天気も回復してきたので思ったよりハイカーがたくさんいる。 広い駐車場には多くの車が止まっている。 目の前には九重山の山々が並んでいる(写真1)。 9時半過ぎ、立派な案内板で私の通るコースを確かめてからから出発した。 ここ「くじゅ山群」は、大船山を含めて35の火山体の集まる火山地帯である、というような説明も出ていた。 観光地にはいくつもの自然観察路があったり複数の山道があったりして迷うことがある。 私のめざす「大船山」は九重山の東にある山である。 九重山を右手に見ながら坊ガツルまで長いアプローチを歩きそこから登るのである。 自然観察路の橋を渡り、枯れたダテ原を横切り木道を進んでいった。 夏になればいろいろな花々が咲き乱れることが想像できる。 そこを数分で通過すると、灌木の樹林帯を進む。 案内板があったり頑丈な木の階段があったりしてよく整備されている。 また、現在地を示す地図も取り付けられていて、初心者でも安心して歩くことができる。 このコースは「九州自然歩道」の1部である。 1時間ほど歩いたところにある、案内板の所にはベンチも設置されていたので、眼下の景色を見ながら休憩した。 そこから約10分で雨ヶ池であった(写真2)。 ここ雨ヶ池は静かに春の訪れを待っている。 4月の「クサボケ」から10月のクサラッキョウまでいろいろな花が咲いていくことが案内板に出ていた。 ほぼ平坦の道を進んでいく。 10時半を過ぎても、4cmほどの霜柱がある。 静岡より確実に寒いのだ。 もっとも、標高は1300mほどあるから私の住んでいる海岸部とは比べられないだろうが・・・。 突然視界が広がり、眼下に広い野原が見えてきた(写真3)。 「坊ガツル」である。 その先が大船山の登山口がある「坊ガツル」キャンプ場である。 その向こうに標高1786mの大船山も見える。 私の右手奥にある日本百名山九重山(中岳1791m)も、ストレートには登れない。 中岳は赤川温泉から久住山(1787m)に登ったその向こうにあった。 この大船山も山の間を越える「雨ヶ池越」をして初めて登山口に着く。 しかも、そのアプローチも楽しめるなかなかおもしろいコースである。 アセビの生い茂る小径を進んでいく。 石畳の道をゆるやかに下る。 そして、11時過ぎに坊ガツルに着いた。 年輩男性3人組が大船山の方から歩いてきた。 長者原周辺では多くのハイカーにあったが、歩くにつれ人は少なくなり他には人は見えない。 花のシーズンはまだだからだろうか。 法華院温泉への分岐で少し休んでから大船山に向かった。 かなり整備された坊ガツルキャンプ場から登山道に入る。 あの「坊がつる賛歌」は、この坊ガツルのことであると、初めて知った。 登山口近くにある坊ガツル避難小屋はきれいだった。 登山道は大きな石がごろごろし深くえぐれていた(写真4)。 火山岩特有の赤茶けた穴の空いた石も目だった。 またこれから葉も茂り日陰になるのでコケが生えていた。 灌木の中を登っていく。 最後は少し急登だった。 坊ガツルから1時間くらい登ると視界が開け、法華院温泉や九重山の山並みが見えてきた。 大船山の山頂も顔をのぞかせた(写真5)。 そこまで来れば、すぐに「段原(だんばる)」である。 壊れかけた木の標識が立っている。 ここは広々とした火口原で、平治岳方面、黒岳方面への分岐でもある。 左手に大船山避難小屋を見ながら緩やかに登っていく。 足下には雪が固まっている。 標高1700m余もあれば、やはり雪は残っている。 山頂が近づくと、展望が広がってくる。 今通ってきた山道や段原の火口の様子もはっきり見えてくる。 13時少し前、大船山(標高1786m)の山頂に着いた(写真6)。 山頂では40代の男性1人が休んでいた。 私も360度のパノラマを楽しみながら休憩する。 ここはきっと、九重山の最高のビューポイントだろう。 硫黄山からの噴煙や久住山、中岳、水俣山などの九重山がはっきり見える。 周りの他の山も見える。 30代の男性が南側のルートから上がってきた。 いくつかのルートがあるが、長池台の上からなら3時間弱で登ることができる。 展望を楽しんだら、元来た道を引き返す。 先ほど通り過ぎた、段原にある真っ白な「大船山避難小屋」に寄る。 ペンキを塗り直して真っ白できれいであったが、ドアや床がない石造りの風雨をしのぐ避難場所通った感じであった。 1時間ほどで坊ガツルキャンプ場に下りた。 そこの炊事場で食事を作っているカップルが1組、あとは誰もいない。 テントは1つもない。 まだシーズンオフだからだろうが、少し寂しい。 キャンプ場で5分ほど休み、先を急ぐ。 なだらかに登り、40分弱で「雨ヶ池」に着く。 行きにはここで休まなかったので、帰りは休みながら辺りを見回す。 カラー写真付きの案内板をしっかり読んだ。 ここ一面がキスゲなどの色で染まっているイメージが浮かんできた。 いつかそんなシーズンに来たいものである。 雨ヶ池からはゆるやかな下りである。 快適に歩き、40分で長者原の駐車場に着く。 朝登った湧蓋山(メルマガ前号)から見えたように周りには温泉がたくさんある。 どこに行こうか迷ったが、九重IC方向に少し戻ったところにある「筌の口(うけのくち)共同温泉」に行くことにした。 入浴料、大人200円、小人100円がうれしい。 しかも写真のようになかなか立派な建物である(写真8)。 地元の方が数人入浴していた。 泉質は「ナトリウム・マグネシウム・カルシウム泉」ということで、くすんだ黄緑っぽいにごり湯でした。 400年くらい前、江戸時代に見つかった由緒ある温泉のようである。 長細い楕円形の湯船でゆっくり疲れを取った。 山も良し、温泉も良しの1日であった。 |