2012.07.09 MM第398号

   私の出合った日本百名山 他の山々 by masarus                


焼津アルプスハイライトコース[6月](高草山 501m、満観峰470m)

静岡県焼津市・藤枝市・静岡市 静岡の百山

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この山の私の印象等は・・・                                     

「 台風4号で倒木がたくさんあり、初心者は通行できない 焼津アルプス 」

*なお、このハイキングコースは一部通行止めの箇所があります(2012.7.9現在)。
本文にこれに関する情報とハイキングマップの入手方法について書いてあります。ご利用ください。

  *下に私の感想等の文があります。                                                                 
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【歩いた日】     2012年6月23日(土)

【天候】        薄曇り

【コース及び時間】

9:00石脇観光トイレ−9:28手作りベンチ9:33−9:56高草山〈501m〉10:01−10:31鞍掛峠−10:55満観峰〈470m〉

11:05−11:41日本坂峠11:46−12:00林道−12:05法華寺−12:25花沢の里P


    【 石脇〜高草山51分 高草山〜満観峰54分 満観峰〜花沢の里75分  合計 3時間 】 


*コースタイムは道迷いや写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。
 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。また、歩き方で全く変わりますので、あくまでも参考タイムにしてください。
 温泉等の料金もよく変わりますので、あくまでもその時の料金です。


  
花沢の里駐車場は団体客も(写真1) 手作りベンチからも街は霞んで(写真2)
新しい標識が・・・(写真3) せっかく植えたモミジも草の中に(写真4)
満観峰(標高470m)山頂(写真5) 昨秋の台風の倒木付近でまた倒木(写真6)
日本坂峠も風景が一変(写真7) アジサイと共に花沢の里、長屋門造の家(写真8)

 【感想 等】

6月19日の台風4号で私の家の木が3本倒れた。
そこで、台風通過から4日後に地元の山、焼津アルプスに出かけた。
歩行時間3時間を予定し、昼食を持たずの山歩きである(菓子とスポーツ飲料は持った)。
 
昨年9月に台風15号が浜松に上陸し、地元の小学校が軒並み休校になり、焼津アルプスに大きな被害があった。
その登山道が修復できたのは今年の3月である。
この時は家の庭木には全く被害がなかったのだが・・・。

1ヶ月に1度は山歩きをする、と決めたものの5月から50日間山に行かなかった。
そこで、久しぶりに山を歩きたいと思ったからでもある。

行くなら3時間のハイライトコースにしようと、梅雨の晴れ間を利用して花沢の里駐車場に向かった。
舗装道路は歩きたくないので下山口と決めた花沢の里に自転車を置き、石脇からの登山である。

9時前に着いた花沢の里駐車場にはマイクロバスが止まり団体客が準備運動をしていた(写真1)。
乗用車もかなりの数置いてあった。
「花沢の里駐車場」の看板横に自転車を置き、石脇登山口に向かった。

石脇登山口の観光トイレには年輩の男性1人が山歩きの準備をしていた。
私はトイレ近くの林道に車を置き、9時ぴったりに出発した。

5分歩くと「高草山ハイキングコース」入口である。
この標識がカーブした分岐の先にあるので林道を歩いてしまう人も多い。表示が今一歩なのが残念である。
竹林を抜け進んでいくとまだ濃いピンクのツツジが花を付けている。
今年の静岡は異常なほど涼しく、今でもいろいろな所でツツジの花を見かける。

ツユクサもかわいいブルーの花を付けている。
伸びた雑草を刈ってくれてあるところもある。ほんとにうれしい限りだ。
9時半、手作りベンチに付いた(写真2)。

梅雨の合間の晴れは空気中の水分が多く、すっきりしない景色が多いが今日も同様である。
冬のすっきりした展望がなつかしい(メルマガNo.373ほか)

少し休んでから登っていくと「いのしい注意」の山吹色の看板があった。
登山口近くにイノシシが鼻で掘ったような跡がたくさんあったが、イノシシはこの辺でも増えている。

出発から45分、新しいコンクリートの標柱が出来ている(写真3)。
個人的なものではなく「焼津市観光課」が設置した『山頂まで445m』というものである。
確かに山頂まで後どれくらいあるのか気になるし知りたい人が多いだろう。
しかし、同じお金をかけるならもっと付けなくてはならない標識はたくさんある。

前にメルマガでも書いたが、花沢の里から石脇までの道の標識等だ。
私がそのコースをメルマガで紹介しながら「道がよくわからない」と言われたことがあったので観光課に伝えたが良い返事はなかった。
それで2010年1月、空色のベニヤ板に黒マジックで書いた標識を自分で付けた。

最近、焼津市は「焼津市ハイキングマップ」をリニューアルした。
いくつかのコースの1つとして「花沢の里から石脇」までも載っているが標識は全く昔と変わっていない。
わかりにくいままであるのが残念である。
そんなことを思いながら「心臓破りの坂」を登る。
山頂が近づき傾斜が緩くなった所に昨年だったかモミジを植えてあった。
しかしそれも草やツルがいっぱいで見えないくらいだ(写真4)。

10時少し前、高草山(標高501m)に着いた。
ここまで台風による被害は全く目にしなかったが、山頂には大きな杉の枝が2本落ちていた。
昨秋の台風でもこの辺は被害がなかった所でもある。
(風がどこを抜けるかで被害の場所は変わってはくるが・・・)

山頂には誰もいなかったが、途中で10人くらいと会った。
今日は梅雨休みのこんな天気なので富士山は見えない。

少し休んでから鞍掛峠に向かう。
鞍掛峠までは4本の倒木があり、道を塞いでいて少し通りづらくなっていた。
10時半に着くと、数人が休んでいた。
常連らしいおばさんが倒木が多く日本坂峠には下れないと話してくれた。

どんな様子か早く見たくなり、ここでは休まず満観峰に向かった。
途中、20人くらいとすれ違い、40人くらいを抜かした。
その中には出発前に花沢の里駐車場で会った、25人の浜松からの団体もいた。
先頭にいた団体のリーダーに日本坂峠には下れないようだということを話すと、出発前に教えてもらったと言っていた。
初心者の多い年輩者の団体では無理ではないか、と話し先を急いだ。

満観峰(標高470m)には11時前に着いた(写真5)。
山頂のツツジもまだ咲いている。

30人ほどが昼食を取ったりして休んでいた。
富士山の展望がなくて残念がっている人もいる。
その分、茶畑の緑は生き生きしてきれいだ。

静岡市スポーツ振興課の最近設置した「東海自然歩道バイパスコース」という地図付きの詳しい看板があり、
その下には手作りの緑色に塗られたポストがあった。
中を覗くとノートが入っていて登山記録を書くようになっている。
満観峰でも常連の記帳が始まったな、と思った。

昨秋の台風被害の時はあった「通行止め」の看板はここにもなかった。
私が日本坂峠に向かって下り始めると先ほどの団体のリーダーが走って追いかけてきた。
「どうですかねぇ。通れそうですか?」と聞くので、「ズック靴の初心者もいるし、ちょっと大変ではないですか」と答えると彼は諦めた感じだった。

5分ほど歩くと、進行方向から年輩の女性が1人やってきた。
「通れますか」と聞くと、「倒木が塞いでいて戻ってきた」という。
台風通過から初めての週末である。
ここまでのコースもそうであるが倒木に全く手を加えた形跡がない。
通れなければ戻ってくればいい、進むことにした。

満観峰から8分くらいの所に倒木があった。
狭い急な斜面につけられた道に倒木がありこれは通れないだろう。
私は倒木の枝につかまり腕力で体重を支え越えることが出来た。
(もっとも、もしここが通れなければ少し戻れば尾根を越えるコースがあることも知っているが・・・)

ここからは至る所に倒木がある。
しかし反対方向から歩いてくる人もいる。
彼らに聞くと何とか通れる、という。
昨秋で被害が大きかった場所でもたくさんの倒木があった(写真6)。
1ヶ所だけ少し苦労はしたが何とか通過でき、11時半過ぎ、日本坂峠に着いた。

日本坂峠は明るくなり雰囲気が全く変わっていた(写真7)。
かつての日本坂峠は杉林の中にあった。
昨秋の台風被害の3ヶ月後はそれらが倒れ、ここは最大の倒木地帯であった(メルマガNo.373号)。

「日本坂峠」の名前に関係するヤマトタケルが隠れたと言われている石造りの穴も太陽の下にあった。
入口にある石仏がなんだか恥ずかしそうにたたずんでいた。

花沢山への登り口も明るくなりこの写真を見せられてもどこであるかわからないかもしれない。

法華寺の方に下っていくとやはり倒木があったが何とか越えることができた。
2分ほど下った所にある庚申塔の前には倒木で作ったであろう黄色に塗った木のベンチがあった。
そこからは焼津の街が見えるようになっていた。

その後も樹木が4ヶ所、小さな落石が2ヶ所あった。
日本坂峠から10分余で林道に出た。
そこにはなんと「進入禁止」と書かれた紙と地図が付いた黄色と黒のウマが置かれていた。

もし本当に「進入禁止」を守らせたいなら、
花沢の里駐車場にも石脇登山口にも満観峰にもこれは必要である。

満観峰から降りて来る人が多いこのコースで、出口にしかないなら後の祭りである。
法華寺に下り、花沢の里を散策し、12時半前に花沢の里駐車場に着いた。

花沢の里はアジサイの花が満開できれいだった(写真6)。
この集落だけをめあてに来る観光客も多い。

歩行時間を計算するとぴったりの3時間であった。
久しぶりの良い運動になった。

そこからは置いてあった自転車で車のある石脇に戻った。

帰宅後、焼津市の観光課はどこまでの情報をつかんでいるのか気になり電話してみた。
山の状態を話し、看板等の話をした。
登山道の復旧は業者ではないと無理なのでもう少し時間が掛かること等をHPでも書いてある、とのことであった。
見てみると確かに市のHPに書かれていた(焼津市 ハイキングコース)。
またそこには1月にリニューアルしたハイキングマップがPDFファイルでダウンロードできるようになっていた。
ありがたいことである。市のHPも少し見ない間に進化している。
焼津アルプスを歩かれる方はこのマップをダウンロードすることをおすすめする。

今回のコース[焼津アルプスハイライトコース]は地図の中の3−3緑色コース、5−2紺色コース、4−2青色コースである。

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