2012.10.27 MM 第410号
*下に私の感想等の文があります。
メールアドレスを登録していただきますと、この文章が「無料メールマガジン」で毎週あなたに届きます。
【歩いた日】 2012年9月16日(日) 【天候】 霧 & 雨 【コース及び時間】 No.408 広河原登山口6:30−7:00/7:05−7:32/7:37−8:14白根御池小屋8:24−9:00/9:05−9:30森林限界9:36 −9:50小太郎山分岐9:57−10:49小太郎山〈2527m〉10:56−11:56小太郎山分岐 【 登り(広河原〜小太郎山) 3時間41分 下り(小太郎山〜分岐) 1時間 合計 4時間41分 】 No.409 小太郎山分岐12:06−12:31肩の小屋−13:08北岳〈3193m〉13:20−14:02北岳山荘 (泊 2食付き7900円) 【 登り(小太郎山分岐〜北岳) 1時間2分 下り(北岳〜北岳山荘) 42分 合計 1時間44分 】 北岳山荘5:32発−5:58中白根〈3055m〉−6:10/15−6:47間ノ岳〈3189m〉−7:24/29−7:42農鳥小屋49 −8:27西農鳥岳〈3051m〉8:32−9:00農鳥岳〈3026m〉9:07−9:32大門沢下降点9:38−10:13/18− 10:38/46−11:21大門沢小屋11:35−12:19/24−12:57吊橋−13:06/11−13:17登山道入口−13:42 県道13:48−14:02奈良田駐車場 【 登り(北岳山荘〜間ノ岳)1時間10分 (間ノ岳〜農鳥岳)1時間56分 下り(農鳥岳〜奈良田)4時間06分 】 Total 1日目 6時間25分 2日目 7時間12分 *コースタイムは道迷いや写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。また、歩き方で全く変わりますので、あくまでも参考タイムにしてください。 温泉等の料金もよく変わりますので、あくまでもその時の料金です。 【温泉】 湯島の湯(500円) 山梨県南巨摩郡早川町湯島 |
北岳山荘で出発前の注意を聞く団体(写真1) | 間ノ岳まで1時間余・・・(写真2) |
農鳥小屋も雨の中に(写真3) | 西農鳥岳から縦走路を(写真4) |
農鳥岳も私1人(写真5) | 大門沢小屋で雨はやんだが・・・(写真6) |
木橋いくつも渡る(写真7) | 西山温泉「湯島の湯」の泉質は最高(写真8) |
【感想 等】 9月の敬老の日3連休、南アルプス白峰三山に出かけた。 奈良田から5時半のバスに乗り広河原から小太郎山(メルマガNo.408)に登り、北岳(メルマガNo.409)に登って北岳山荘に泊まった。 夕飯後する事もなくすぐに寝たが、19時半頃、急に吐き気がしてトイレに駆け込んだ。 食べた夕飯を半分ほど戻してしまった。 原因はわからない。 体調も良かったし疲れもそれほどなかった。 ただ、ご飯が水っぽく、ポテトサラダが少しすえっぽい感じがしていた。 その後はよく眠れたが、時々雨や風の音がしていた。天気が急変したのだ。 そして、3時半頃から起きる人がいた。 朝食の一番グループは4時半からである。1時間前から出発の準備であろう。 私は5時10分の2番グループだったので、4時半過ぎに起き荷物をまとめて時間に食堂に行った。 朝食のご飯は炊きたてでおいしかった。 夜吐いたので、胃腸を休めることも考え軽く食べてよしとした。 山小屋のスタッフが、今日は風雨が強くできたら間ノ岳ピストンや農鳥岳は中止した方がよいというようなことを食事中の全員に話していた。 天気予報ではだんだん天気は回復するということなのでゆっくりしようかとも思ったが、小屋の外には団体が出発の準備をしていた。 彼らは多分、白峰三山縦走のツアー客である。強風と雨で引率者は大変である。 個人客の中には間ノの岳ピストンをやめ下山を決めた人もいた。 彼らが行くなら私も行くことにしようか、と5時半過ぎに出発した。 ここ北岳は今回5度目だ。 この同じコースは3回目でよく覚えている。 風雨が強いといってもこれくらいの雨や風なら何度か経験している。 思った以上に雨が冷たく風は強かった。 手がかじかんでくる。 時々雨合羽の袖を伸ばし指先を丸めて雨を避ける。 一眼レフカメラは春九州の山で、雨の中で使い使用不能になったので、二重のビニールに包んでザックにしまった。 そして小型のコンパクトデジカメで写すことにする。 思った以上に風が強く、顔をそむけてなんとか歩く。 途中で1組のカップルを追い抜いただけで他に歩いている人はいない。 彼らはテントも入った重そうな荷物で私と同じコースを行くようである。 25分で中白根(標高3055m)に着いた。 もちろん、北岳は見えず展望はゼロである。 そのまま進む。 間ノ岳までは尾根の西側を歩くので、岩で強い風を避けることができてありがたい。 写真を撮ったり風景を見たりと言った時間がかからないので40分余で間ノ岳に着いた(写真2)。 山頂は強い風が吹いているので休むことはやめた。 風の来ない場所を探して休むことにする。 間ノ岳過ぎで写真を撮ろうと、雨合羽のポケットからビニル袋に入ったカメラを出した。 スイッチは入ったが、液晶画面が真っ黒だ。 シャッターは切れる。しかし真っ黒く写るだけである。 多少、カメラに水滴が付いたが、水の中に落としたわけではない。 しかし、カメラは使用不能である。 (以前の携帯電話の件といいデジタル製品は本当に水に弱い。最近は防水製品もあるが、一般的な機器も生活防水くらいは付けてほしいものである。後日談、このカメラは買ってから6ヶ月で、保証期間内であったので助かった。) ということで、コンパクトデジカメ故障以降は撮影するときはザックから一眼レフカメラを出して撮る。 カメラが壊れ、沈んだ気分の中農鳥小屋に着く(写真3)。 この写真はかなりの雨の中、小屋の軒下で雨宿りしながら撮る。 小屋の中には人がいるだろうが、人気が感じられなかった。 小屋からやや急な登りを歩き西農鳥岳(標高3051m)までは40分弱であった。 特殊東海製紙の新しい立派な標柱が目を引いた。 ガスが一瞬切れ、縦走路が見えた(写真4)。 農鳥岳はあと30分である。 少し休んでからガスの中を歩いていく。 西側の稜線をどんどん歩いていく。 ガスの中になつかしい黒の4つ団子のような農鳥岳(標高3026m)山頂の標識が見えてきた。 いつも同じような写真ではつまらないので別の写真を貼る(写真5)。 (よく使われる山頂の標識は前の記録をご覧ください。メルマガNo.285) 前回3年前、10月18日もガスの中をこの山頂に立った。 その時には乾いたガスであった。 しかも急にガスが消え、すばらしい景色が広がった(上記のHPに写真があります)。 今回は雨混じりのガス。 天候の回復は全く期待できない。 早く下山して温泉に浸かるのが一番である。 この辺は稜線の東側を歩いたり、やや稜線をはずれたりし間違えやすいためだろうか、 やたらと黄色のペンキで「ノウトリ」と書かれている。 ガスの中だとあまり感じないが、晴れていると目障りだ。 やがて「下降点」と書かれた所に来た。 ここは本当の下降点ではなく、単なる尾根からのトラバースである。 前回通過しているのでわかっている。 9時半過ぎ、「大門沢下降点」に着いた。 風雨は弱まったがまだガスは晴れない。 少し休んで、2mほどの高さの黄色い三角鉄塔につけられた鐘を鳴らしてから下山を開始した。 今回も南アルプスの尾根を無事歩くことができありがとう!! 長いかなりの急坂をどんどん下る。 登りではかなり辛いだろう。 ガスは徐々に晴れ、1時間ほどすると左手にガレにある沢が見えてきた。 ここが大門沢の始まりであり、やがて他の川と合流し早川になり身延町で富士川と合流する。 雨は上がり、ガスも切れ始めた。 私は雨合羽を脱ぐことにした。 そこから30分余で大門沢小屋であった(写真6)。 小屋は3年前よりやや新しくモダンな感じになっていた。 登山者も4人ほど丸太椅子で休んでいた。 私も靴を脱ぎ、汗で湿った足を休めながら昼食休憩にした。 11時半過ぎ、大門沢沿いの道を下りていく。 時々木の橋を渡る(写真7)。 こんな橋を作ってくれる人がいるから労せず沢を横切ることができる。ありがたいことである。 12時過ぎ、また雨が降ってくる。 小雨は我慢して歩いていたが、どうしようもなくなって雨合羽を再び着る。 頑丈な吊橋を2つ渡り砂防ダムまで下りると、工事中でルートが変わっていた。 表示に沿って迂回路を少し歩くと林道に出た。 そうだった。 林道を30分近く歩かなくてはならないのを忘れていた。 疲れの見え始めた足をクールダウンしながら黙々と歩く。 13時半過ぎ、県道南アルプス線に出た。 ここには第一発電所があり、トンネルの前にはゲートがある。 昨朝バスで通過するときに立っていた担当者がいた。 雨合羽を脱いでから、彼と山の話を5分くらいした。 彼はかつては山岳救助もしていたそうで、山に詳しかった。 県道を15分ほど歩き奈良田の駐車場に着いた。 ゴアテックスと言えども雨合羽の内側はかなりの汗をかく。 すぐに温泉に浸かりたいところであったが、いつも入る「奈良田の里温泉」は値上げし500円になった。 今日は下山者が多く結構混んでいるだろう、と彼は言う。車で来ていると言うと新しくていいぞと、「湯島の湯」を紹介してくれた。 車で5分ほど下ったところにある「湯島の湯」はコテージに併設した露天風呂であった(写真8)。 泉質はあの西山温泉慶雲館と同じで硫黄のにおいがする「ナトリウム・カルシウム− 硫酸塩-塩化物泉」あった。 それが何よりうれしかった。 西山温泉慶雲館は秘湯で有名な旅館である。 かつて日帰り入浴を楽しんだことがある。 ここ湯島の湯はすいていて、源泉掛け流しで気持ちよく入ることができた。 風呂から上がり車を走らせるとすぐ、大きな虹が架かった。 今日はただ歩いただけになってしまったが、終わりよければすべて良しだ!! |