2012.12.11 MM 第416号

   私の出合った日本百名山 他の山々 by masarus 

テレルジ  モンゴル・ウランバートル郊外 (保養地)

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この山の私の印象等は・・・                                     

地図もなく全く知らない土地でトレッキングをした テレルジ

  *下に私の感想等の文があります。                                                                 
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【歩いた日】     2012年8月25日(土)

【天候】        快晴

【コース及び時間】

10:10ウランバートル発11:13=(公共バス)=13:05亀石入口−13:25亀石下−13:30亀石(中腹)13:45−

14:15峠14:20−14:30ミラジ・キャンプ−14:47峠−15:41バス道路−売店−16:38=(ミニバス)=17:10

ナラハイ17:13=(ミニバス)=ナラントール・ザハ=(ミニバス)=18:30ウランバートル・ノミンデパート着

*コースタイムは道迷いや写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。
 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。また、歩き方で全く変わりますので、あくまでも参考タイムにしてください。
 温泉等の料金もよく変わりますので、あくまでもその時の料金です。

  
モンゴルにもこんな所があったのだ(写真1) 亀石に向かう観光バスが土煙を上げる(写真2)
亀石上からの展望(写真3) もっと上へのルートを探すが・・・(写真4)
草原には様々な花が・・・(写真5) 地図もなく感で歩いて行く(写真6)
   
 ホーストレッキングが素敵だ(写真7) やっとバス道路が見えた!(写真8) 

モンゴルの3ヶ所目の紹介は「テレルジ」である。

ウランバートルから東北東に50kmにある外国人やモンゴル人がよく訪れる保養地である。
日本からのツアーにもよく書かれている地名であるので、ツアーがあると思っていた。

しかし、自分の探したツアーデスクにはそれはなく、車のチャーターは1人なら100$、2人なら1人当たり57$、3人なら50$と言われた。
それなら自分で行こうと、市のインフォーメイションでバス乗り場等を尋ねた。
運良く、宿のそばにバス停はあり、1日1本という。

トレッキングの地図はどうしたら手に入るか、聞いたがここにもないし、売ってもいないという。
また、簡単だよ、地図がなくても歩くことができる、と言うので行くことに決めた。

バスは午前11時である。
宿ですることもなかったので、タウンウオッチングを兼ねて10時に出発した。
すぐそばなので10分もかからずに着いたが公共バスの止まるバス停しかないのでほんとにそこで正しいのかわからない。
若い西洋人の4人組グループがいたので聞くと、自分たちもテレルジに行く、と言う。

徐々に荷物を持った同じ目的地の人が増えてきた。
それでバスが止まりそうな場所に、彼らと陣取ることにした。
11時5分前に来る強者もいる。
モンゴル人と外国人がほぼ同じくらいである。
もちろん、日本人は私1人である(残念ながら多くの日本人は公共バスは使わず、ツアーで行く)。

15分前くらいから、よくわからないバスの表示を見てそこ停まるバスにすぐ乗れるように準備をする。
11時10分になっても来ない。
どうしたのだろう、と思っていると13分遅れで着いた。

市内を走るバスと全く同じバスで、表示も私には読めなかった。
しかし彼らの波に乗ってバスに乗り、座ることができた。
バスはこれ以上乗れないくらい満杯の人を乗せて出発した。

バスはどんどん郊外に進み、1時間走ると隣の町に着いた。
町を出ると小高い丘があり、牛がのんびり草を食べている。
やがて低い山が見えてきて、川を横切る。

川の周りにはモンゴルでは余り見かけない針葉樹の木々が生えている。
たくさんのゲルが並ぶ風景があり、バスは停まる。
テレルジ地域に入ったことを知った。

さすが保養地と言うだけあってこれまでモンゴルでは余り見なかった針葉樹や清流が流れている川がある。
それにしてもどうしてモンゴルには草原が多いのだろう。
私の家の庭などほっておいても鳥の糞から木の芽が出て植えもしない木が生えてくる。
ただ、モンゴルにも木が生えている所もあるから、自然現象のその差は何なのか疑問である。

今回の歩く道は地図もないし、道も全くわからない。
運がよいことにバスの隣の席のドイツ人女性はトレッキングをすると言うことで、
英語版の旅行ガイドブック、ロンリープラネットを見ていた。
彼女に見せてもらうと、地球の歩き方より少しだけ詳しい地図が出ていた。
それによると、亀石から山側を回り「ミドリ・ツーリストキャンプ」を経て、「ティアラ・リゾート」近くのバス道路に出ることができる。

私はテレルジのどこを歩いても良かったが、できれば亀石には寄りたいと思っていたのでラッキーであった。
ただ、スケールで測ると10kmくらいのこのコースが何時間かかるかわからない。
標識もあるか否かも不明だ。
まあ、ツーリストインフォーメーションではバスは18時と言っていたので、高い山もないここではそれまでにはたどり着けるだろう。

コースが決まったので、その後は地形や周りの様子を見る。
特にこれから歩く窓の左側はよく見ている。

景色を見たり話したりしていたらどうも左手のかなり先に亀石らしい岩が見えてきた。
バス停名は何というのか不明だったが、慌てて下ろしてもらう。

降りたのは大きな荷物を持った地元の親子と私だけである。
2時間近くかかりここまで着く。
はらはらどきどきの連続である。

他の観光客が降りないのには驚いた。
亀石は観光地ではないのか、それとももっとよい場所が奥にあるのか・・・。

針葉樹の木々が茂り馬に乗った人が歩いている(写真1)。
なかなかいいところだ。

炎天下、亀石に向かって未舗装道路を歩いて行くと、来ました。
大型バスが何台も土煙を上げて(写真2)。
やはり、亀石は一大観光地なのだ。

あまりの土煙に道路から外れ埃のこない所を歩く。

約20分で亀石に着いた。
何台もの自家用車と観光バスが止まり、土産物の露店が出ている。

石や木々に青い布を付けて祈りを捧げてある場所に向かうと亀石に登った形跡がある。
岩を登っていく。
登ること5分、展望できる中腹に着いた(写真3)。

展望はとてもいい。
点在するキャンプや山々がよく見える。
これからのコースも少し確認した。
山の方に歩いて行き、四差路を左に行くか斜め左に行けばいいだろう・・・。
そして、山の間を越えていく・・・。

亀石のてっぺんまで登れるのか、探してみた。
岩の間を入っていったがどうも上には繋がっていないようだ(写真4)。

ちょうど、外国人を連れてきたガイドがいたので尋ねると、これ以上上には登れないという。
景色を十分楽しみ、登ったコースを降りる。
そして山の方に未舗装道(というより踏み跡といった方がよいか)を歩いて行く。

道路脇にはミヤマキンポウゲに似た花や青紫の見たことのない花が咲いている(写真5)。
ピンクのフウロの花もある。薄紫のミヤコヨメナに似た花もある。

四差路には標識はなく、どちらに行って良いかわからない。
少し行った所のキャンプに人が見えたので、行って聞いてみたがわからない。
言葉が通じていないかもしれない。

地形と太陽の位置から考えて斜め左方向に進んで行く。
10分ほど行くと、運良く40歳代の西洋人が歩いて来た。

英語が通じて良かった。
しかし、ガイドブックの地図では途中にあるはずの「ミドリ・ツーリストキャンプ」はわからないが、自分は「ミラジ・キャンプ」に泊まっていてそこから歩いて来たという。

何とか光明が差してきた気分だ。
山に向かう道を進んでいく。

草原にはマツムシソウもある。
リンドウも、ヒメジシャンもある。
日本の高山植物と多くの花がほぼ同じではないか。

亀石がかなり下の方に見える。
そして峠を越え、のどかな草原の風景が広がる(写真6)。
ツアーの客だろう。大型の観光バスがキャンプに向かうのが見える。

道の分岐に家があったので聞くと、ミラジ・キャンプだという。
さっきの西洋人はここから散歩に出たのだろう。
亀石まで行って来るのだろうか、荷物はなかったが・・・。

ここは西洋人を相手にしているので英語が通じて良かった。
ただ、「ミドリ・ツーリストキャンプ」も「ティアラ・リゾート」もわからないという。
山の方へまっすぐ歩いて行けば、バス道路に出ると言うことは確かめることができた。

そこから15分ほどで2つ目の峠を越え、緩やかに下る。
ホーストレッキングの3人組に合う(写真7)。

ほぼ道がわかったので、道は聞かなかった。
ザックを背負って歩いているのは私1人である。
すれ違ったのもさっきの西洋人1人である。

「ツェベクマーキャンプ」と英語とカタカナで書かれた看板がある。
ガイドブックには出ていないので、今自分がどの辺を歩いているのか見当が付かない。
時々通る車に依ってバス道路がそれほど遠くはないことがわかる。

細い川を過ぎ、歩いて行くと、車が走っている道が見えてきた。
無事道路に出れそうで、ほっとする。

15時半過ぎバス道路に出ることができた(写真8)。

もちろん、そこにはバス停も時刻表もない。
数百m先に売店が見えたのでそこで尋ねると16時にミニバスが来る、という。
ラッキーとばかり、それを待つ。

ただ、ワゴン車であるミニバスにははっきりとした表示があるわけではない。
通るたびに「乗せて」と手を上げるが素通りである。

1時間ほどかかり、16時半過ぎ、ミニバスが私の前に止まった。
やっとウランバートルに帰れる、と思ったのは間違いであった。

ミニバスは次の町までであった。
「ハラナイ」の町でウランバートル行きのバスに乗る。
ウランバートルのどこに着くのか心配であったが、2日前に訪れた「ナラントール・ザハ」に着いた。
またそこから市内バスに乗って宿に戻ることができた。

知らない高原を地図も持たないでのトレッキングであったが、はらはら楽しく過ごすことができた。
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