2013.04.14 MM 第432号

   私の出合った日本百名山 他の山々 by masarus 


躑躅山(つつじやま 302m)・千尋山[ハートロック](ちひろやま 約250m)

 その2  小笠原諸島 父島 [世界遺産]

メルマガ250号達成記念!CD−ROM(残りわずか!)      TOPに戻る     

この山の私の印象等は・・・                                     

「 ハートロックからもクジラが見えるとは・・・ 躑躅山・千尋山 (2) 」

  *下に私の感想等の文があります。                                                                         
    メールアドレスを登録していただきますと、この文章が「無料メールマガジン」として毎週あなたの所に届きます。                                          


【歩いた日】     2013年3月22日(金)

【天候】        晴れ

【コース及び時間】

 前号  巽登山口P8:40出発−10:50躑躅山(朝立岩)

11:04−11:25メインルートへ合流(切通し)−11:30分岐−(ゆるやかルート)−12:00ガジュマル林(昼食)12:44

−12:59分岐−13:41千尋山[ハートロック]14:22−14:54分岐−(急コース)−15:17合流−15:28切通し−

16:35小港登山口P


         【 
登り(巽登山口〜躑躅山[朝立岩]) 2時間10分  下り(朝立岩〜千尋山〜小港登山口) 4時間6分 

                                                               合計 6時間16分 】


*コースタイムは道迷いや写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。
 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。また、歩き方で全く変わりますので、あくまでも参考タイムにしてください。
 温泉等の料金もよく変わりますので、あくまでもその時の料金です。


  
海軍が使っていたという皿が・・・(写真1) 太平洋戦争の時のトラックの残骸(写真2)
ガジュマルの大きな林(写真3) かわいいシマウツボが咲いていた(写真4)
千尋山[ハートロック]に着く(写真5) 南島も見える。海からこの断崖がハート型に(写真6)
 
グリーンアノールをget(写真7)  獣の臭いがする、と、野生のヤギが・・・(写真8)

 【感想 等】

午前8時に、宿でワゴン車にピックアップしていただき、「躑躅山・千尋山(ハートロック」ツアー参加しての山歩きであることを
前号で書いた(メルマガNo.431)

また、8人のトレッカーを連れ心ガイドが引き連れ、巽登山口から躑躅山[朝立山]までのことを前号で書いた。
今回はその続きである。

11時過ぎ、来た道を戻りメインルートに合流した(切通し)。


少し行くとすぐに分岐があり、ゆるやかコースと急コースに分かれている。

見所があるので行きか帰りにどちらかを通るようである。
私たちはゆるやかコースを選んだ。

少し細い道をゆるやかに登っていく。
20分ほど行くと、地面に白い割れた皿が落ちていた(写真1)。
写真のように新しい感じなので、誰かが最近置いたのかな、と思っているとガイドの心さんが
「皿のマークは海軍のマークで、戦争中の物」という。
また、彼の家では今でもこれらの皿を使っている、と言っていた。

陶器は時代が経っても古さを感じず、
また今でも小笠原では戦時中の陶器が流通しているとは驚きであった。

そこから5分ほど行くと、戦時中のトラックの残骸があった(写真2)。
その後もいくつかあったが、トヨタやニッサン、タイヤにはブリジストン等の社名が書かれていた。

12時、ガジュマルの林に着いた(写真3)。
ここで昼食を取るためにこの「ゆるやかコース」を選んだという。
大きなガジュマルがいくつも茂っている。

出発の時いただいた弁当をみんなで食べる。
その後、希望者はガジュマルの木に登って写真を撮る。

そこはかつて家があった跡だという。
割れた瓶があり、「日本麦芽酒造」という名前を読むことができた。
また、そこには深い井戸があった。

ガジュマル林から15分で「急コース」の道に合流した。
少し行くと衝立山である。

そこにはアンテナのようなものが付いた車の残骸があった。
アクセルや鉄製のハンドルも見える。
近くには厚いコンクリートの建物が残っていて無線施設があったそうだ。

車があるということは道がある。
このトレッキングコースはかつての細い車道である。

木々を眺めたり太平洋戦争当時の残骸を見ながらゆっくり歩く。
衝立山を過ぎるとやっとハートロック(千尋山)が見えてきた。
木々がない山頂に3人立っているのが確認できる。

ロープに捕まり急坂を下りる。
その先の林の中には黄色の「シマウツボ」がいくつか顔を出していた(写真4)。
オガサワラビロウなどに寄生する小笠原の固有種だそうだ。
本州の森で見かけるギンリョウソウを思い出していた。
ガイドブックに出ている貴重な植物を見ることができてラッキーだった。

そこから数分でハートロック(千尋山)だった(写真5)。
小笠原諸島の陸地でもっとも人気がある場所である。

海から見ると断崖の色の変わった所がハート型に見えるがそれが人気の源だろうか。
それともロマンを感じるハートロックというネーミングだろうか。

標高約250mの断崖から見る小笠原の海は確かにいい。
前方には、上陸するには最も規制が厳しい南島が細長く見える(写真6)。

断崖の上から海を覗くと海水の色が美しい。
1000km南にある島だから当然かもしれないが今まで見た中では最もきれいだ。

40分ほど、海などを眺めている。
いくら見ても飽きないが、そろそろ戻らないと・・・

元来た道を戻り、衝立山にロープを使い登る。
待っている間に海の方を見ていたガイドの心さんがクジラが見えるという。
ホエールウォッチングの船の近くだと。

しばらく見ていたら潮を吹くのがわかった。
こんな近くで、しかも陸からクジラが見えるとはすごいことである。

夕方、三角山展望台(ウェザーステーション)に夕日を見に行くつもりである。
そこはこの場所よりクジラが見えるらしい。
早めに行ってクジラと夕日を見たいと、改めて思った。

無線施設まで来たとき、グリーンアノールを見つけた(写真7)。
ガイドブックに出ているグリーンのものとは色が違うので単なるカナヘビだと思っていた。

そうしたら、保護色で色が変わる、という。
緑色の落ち葉を集め体の所に置いておいたら少しだけではあるが色が変わり始めた。
これは、外来種で駆除の対象だという。

小笠原諸島は大陸とくっついたことがないので空を飛ぶ鳥などや漂流物、泳げる生き物以外は人間が持ち込んだ物だという。

分岐から「急コース」を通り、海の巻き貝のようなカタツムリの殻や枕状溶岩、柱状節理などを見て少し早めに歩く。
ややスローペースでいつもより時間がかかっているようだ。

歩いていると獣の臭いがしてきた。
足元にはヤギの糞が落ちている。
近くにいるのではないかと探していると、山道の前方にいた(写真8)。

なかなか逃げなかったが、近づいていくと崖のような滝の横を下っていった。
そこから10分で小港駐車場であった。

車で宿まで送ってもらうつもりであったが、心ガイドの好意で8人ともウエザーステーションまで送って頂き、
そこからの夕日を見た。

残念ながら水平線近くは雲が多く、それほど赤い夕日にはならずに太陽は沈んでいった。
宿まで送って頂き、充実した1日が過ごせた。

宿もそうだが、このトレッキングツアーも後日参加した南島上陸ホエールウォッチングももてなしの心がいっぱいで
大変楽しい時間を過ごすことができた。

inserted by FC2 system