2013.05.06 MM 第435号
*下に私の感想等の文があります。
メールアドレスを登録していただきますと、この文章が「無料メールマガジン」として毎週あなたの所に届きます。
【歩いた日】 2013年3月23日(土) 【天候】 晴れ 【コース及び時間】 小港海岸登山口10:44−10:56中山峠11:00−11:12ブタ海岸−11:25ジョンビーチ分岐11:30−11:38 高山〈標高228m〉12:01−12:12ジョンビーチ分岐−12:23ブタ海岸12:25−12:47小港海岸登山口 【 登り 45分 下り 44分 合計 1時間29分 】 *コースタイムは道迷いや写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。また、歩き方で全く変わりますので、あくまでも参考タイムにしてください。 温泉等の料金もよく変わりますので、あくまでもその時の料金です。 |
入口にはノヤギ除けの柵が(写真1) | さっき寄った小港海岸が(写真2) |
中山峠には絶景を求めて観光客が(写真3) | コペペ海岸など360度見渡せる(写真4) |
ブタ海岸、ジョンビーチ、南島方向を(写真5) | ブタ海岸を歩いて向かう(写真6) |
きれいな海がどこからでも見える (写真7) | 高山山頂。ここまで来る人は少ない(写真8) |
【感想 等】 レンタルバイクを使っての山歩き、第1弾として旭山に登った(メルマガNo.433)。 その後、中央山(メルマガNo.434)に寄った。 父島の背骨のような夜明道路を南進し小港海岸に来た。 バス停の近くにバイクを止め海岸に出ると、父島に来て見た中で一番美しい海が広がっていた。 ここで昼食でもいいし、シュノーケリングもいい。 泳いだ後の山歩きはきついのはわかっている。 暑い海岸で昼食より、景色を見下ろしながらの昼食の方がいい。 バス停まで戻り、登山口にある足ふきマットで靴底の汚れを取り、高山に向けて出発した。 20代の4人組が軽装で歩いて行く。 彼らは山が目的ではなく、その先のビーチだ。 彼らを追い抜き、川に架かる細い橋を渡る。 父島には川が少ないので、うれしい。 海に比べるとやや濁った水ではあるが、亜熱帯の雰囲気が感じられる。 その橋の先には柵があり、ノヤギ除けになっている(写真1)。 そして、急な坂を登っていく。 大きな木は生えていないので展望はよい。 眼下には今渡った橋が見え、小港海岸が見えてくる(写真2)。 海岸で見た時もきれいだったが、上から見てもきれいな海岸である。 上から見ると、2つの穴あき岩の手前に珊瑚礁があるのがはっきりわかる。 下山したら海に入りたいところである。 やがて、コンクリートで固められた石畳の道になる。 遊歩道はよく整備されている。 ここまで登ると小港海岸の向こうにあるコペペ海岸がはっきり見えてくる。 白砂のきれいな海岸である。 小港海岸も素敵だが、こちらも同じかそれ以上に良い。 また、名前がいい。 その昔、この地を利用していたというギルバート諸島出身の原住民「コペペ」が名前の由来だという。 美しいコペペ海岸を眺めながら登っていたら中山峠に着いた(写真3)。 すでに数人が休んでいた。 父島ではきれいな風景をたくさん見てきたが、ここが一番気に入った。 360度の展望が楽しめるが、特に北方向のコペペ海岸、象鼻崎、野羊山、三日月山等の風景がきれいだ(写真4)。 南西にはブタ海岸、南島が見える。 東方向には昨日登った躑躅山、衝立山、千尋岩等の山々が見える。 ここ中山峠が目的地の人も多い。 日差しも強く暑いので、傘型の東屋はありがたい。 ここからはまた海岸まで下り、登り返すことになる。 ブタ海岸までは660mである。 腰までの低い灌木の中を下っていく。 ブタ海岸が眼下に大きく見えてきた(写真5)。 小港海岸やコペペ海岸が白砂なのにブタ海岸は黒砂である。 明日行く予定の南島もだんだん大きく見えてきている。 11時過ぎ、ブタ海岸に下りた。 そこには遊歩道はなく砂浜を歩いた跡がある。 私も砂の中を歩いて行く(写真6)。 砂浜の山に近い方には静岡の海岸にも咲いているハマヒルガオの花が咲いていた。 高山への登り口は海岸をまっすぐ進んだ所にあった。 タコノキの中を登っていく。 10分ほどでジョンビーチへの分岐に着いた。 そこからは南島周辺がはっきり見える(写真7)。 ジョンビーチには山を2つ越えていくか船で行くかの2つの方法しかない。 そうまでしていく人があるのかな、と思っていたがブタ海岸を歩いてくる2人組が見えた。 さあ、もう少し登ろう。 アオノリュウゼツランの中を登っていく。 明治の初め、繊維を取るために移入されたと言うことであるが、大神山(メルマガNo.430)にもあったし、 ここにも大きなものが大量にある。 繁殖力がかなり強いことが伺える。 そのリュウゼツランの中を少し登ると高山(標高228m)の山頂であった(写真8)。 すぐ下には小さな防空壕があったが、山頂周りもよく見ると身を隠せるような溝を掘ったり石を組んだりした跡が残っている。 太平洋戦争の時には、ここで米軍機と交戦したかもしれないな、と思った。 山頂で食べたくて我慢をしてきた。 やっと、昼食である。 360度の展望を楽しみながら、宿で作っていただいたおにぎり弁当を食べる。 ここには、いくら見ても飽きることがない風景が広がっている。 父島の北にある、フェリーの着く大村はかなり離れた南に位置し、中山峠を越え海岸から登り直さなくてはならないので ここまで来る人は少ない。 往復51時間の船旅で父島まで来て、一般的には滞在は正味3日間である。 ここまで足を伸ばせないだろう。 いや、ここまでこなくても満足できるアクティビティーがたくさんある。 私は時間がなくてやれなかったダイビング、シーカヤック、戦跡ハイキング・・・。 あと1週間いることができればもっともっと小笠原諸島を満喫できるが・・・。 さあ、強い日差しを浴びて暑くなってきた。 下山してシュノーケリングをしよう。 来た道をどんどん戻る。 改めて山を眺め、この高山が枕状溶岩でできてることがわかった。 赤くはないがタコノキの実もなっている。 行きには気づかなかったことが見えてくる。 12時23分、ブタ海岸に下りる。 海岸近くの岩肌には四角い穴が空いている。 中は掘ってあって、かつてはそこから銃器を構えたのだろう。 高山方面を振り返ると斜めの地層がはっきり見える。 隆起するときに力のかかり方が場所によって違い斜めの地層ができたのだろうか。 そんなことを考えたり写真を撮ったりしていたら行きも帰りもほぼ同じ45分かかっていた。 この日1日の中で、この「高山」行きが最も楽しい時間になった。 |