2014.11.17 MM 第500号
一切経山(いっさいきょうやま1949m)
福島県福島市・猪苗代町 日本三百名山
*下に私の感想等の文があります。
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【歩いた日】 2014年8月2日(土) 【天候】 曇りのち雷雨 【コース及び時間】 浄土平P15:14発−15:39鎌沼分岐(雷雨)15:48−15:50酸ヶ平避難小屋16:10−16:25一切経山〈1949m〉 16:32−16:43酸ヶ平避難小屋16:51−17:17浄土平P 【 登り 40分 下り 37分 計 1時間17分 】 *コースタイムは写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。 また、歩き方で全く変わりますので、あくまでも参考タイムにしてください。 【温泉】 高湯温泉「あったか湯」(福島市町庭坂字高湯25) 250円 |
吾妻小富士と駐車場(写真1) | 大穴火口付近は有毒ガス発生のため立入禁止(写真2) |
姥ヶ原分岐を過ぎると・・・(写真3) | 一切経山(標高1949m)(写真4) |
鎌沼や酸ヶ原方向(写真5) | 酸ヶ平避難小屋はありがたい(写真6) |
雷雨の後は虹がかかる(写真7) | あったか湯で温まる(写真8) |
【感想 等】 7月下旬から東北遠征に出かけた。 今回は一切経山(標高1949m)である。 この一切経山は吾妻連峰の東にある。 かつて東北を遠征した時、日本百名山の吾妻山(西吾妻山、標高2035m)に白布温泉から登っている(メルマガNo.48)。 その時は池塘やワタスゲを楽しんだ。 今回も縦走する時間は取れなかったので浄土平からのピストンである。 焼石岳から平泉前沢ICに出て、東北自動車道を福島西ICまで走り、登山口の浄土平に着いた。 下痢をしていたが、かなり回復して昼過ぎ真っ黒い硬い便が出た。 もう普通食にして大丈夫だろう、よかった。 浄土平に着いた時刻は15時、コースタイムは2時間20分。 まだ日も高いし歩いている観光客も多いので出発することにした。 15時少し過ぎ、一番奥の駐車場に止め出発した。 道路の反対側の吾妻小富士にも歩いている人は多い(写真1)。 一切経山方向から戻ってくる家族連れやグループも多い。 写真のように、天気も曇ってはいるが雨が降る気配はなく空は明るい。 ただ、歩き始めてすぐ、遠くでかすかに稲光があったような気がした。 一切経山の大穴火口付近は有毒ガス発生のため立入禁止と表示があった(写真2)。 姥ヶ原分岐を過ぎ、鎌沼方向に向かって歩く(写真3)。 鎌沼分岐に近づいた頃、急に大粒のバケツをひっくり返したような雨が降ってきた。 慌ててデジタル一眼レフカメラをビニールに入れザックにしまう。 カメラはこれまで2回、雨に濡れ使用不能になっている。 その間にも猛烈な雨が降り、急いで雨合羽を着た時には近くで雷が鳴り始めた。 近くに高い木もなければ山もない。 ほぼ平坦な原っぱである。 一番高いのは立っている自分である。 木道にザックを置き、木道の横に小さく丸くなって雷が行き過ぎるのを待つ。 ゴロゴロ、ピカピカ!と稲光と共に大きな音で鳴り響く。 生きた心地がしない。 いつ自分の所に雷が落ちてもおかしくない。 100mほど先には「酸ヶ平避難小屋」があるがそこまで行くことができない。 長い時間が経ったように感じたが、少し雨が小降りになり雷が遠くなった。 急いで避難小屋に行く。 小屋の中には女性を含めて3人が避難していた。 女性は一切経山の山頂にいて雨具もなかったので急いで逃げてきた、と言う。 40年山歩きをしていて、これまでに2回雷に遭遇している。 1回は南アルプス縦走中で尾根を歩いている時で、その時はハイマツの中に逃げた。 もう1回は大峰奥崖道縦走中で、痩せ尾根で逃げ場がなくて困った(メルマガNo.158)。 今回のようにショートコースで会ったのは初めてである。 天気予報では「県下全域で天候が不安定で雷注意報」などと出ていたかもしれないが、私には全く予期できなかった。 天気は急変したのである。 4人で話ながら天気が回復するのを待った。 その内に雷雲は遠ざかった。 下山する方法もあったが、せっかくなので山頂に向かった。 避難小屋から15分ほどで一切経山(標高1949m)に着いた(写真4)。 山頂は雨に洗われて、静かに佇んでいた。 暗かった空は明るくなりつつあった。 そして青空ものぞき始めた。 酸ヶ平の先には東吾妻山も見える。 小雨がまた降ってきた。 次の雷雲が来るかもしれない。 すぐに下ることにする。 鎌沼が見える(写真5)。 次回は紅葉の時期に鎌沼から東吾妻山を廻りたい。 酸ヶ平避難小屋も大きく見えてきた(写真6)。 さっきの雷雨の時は避難小屋がありがたい、とつくづくそう思った。 また避難小屋に寄ってみた。 女性は下山し、男性2人が残っていた。 私も5時過ぎ、駐車場に着いた。 濡れた雨合羽類を着替えていると虹が架かった(写真7)。 雷はほんと死ぬかと思ったが、この虹を見てここに来てよかったと思った。 さあ、温泉で気分を一新しよう。 県道70号線を少し戻ったところに高湯温泉「あったか湯」がある(写真8)。 来る時は駐車場が満杯で混んでいたが、この時間は空いていてよかった。 硫黄臭のする乳白色の温泉で、すべて露天風呂である。 建築費を抑え入浴料を下げている感じで好感が持てた。 至福の一時を過ごした。 |