2015.05.18 MM 第521号
音羽山(おとわやま 593m) 京都府京都市・滋賀県大津市
この山の私の印象等は・・・
「 スタートの逢坂峠から不通で困ったが、静かな山中でミツバツツジを楽しんだ 音羽山 」
*下に私の感想等の文があります。
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【歩いた日】 2015年4月12日(日) 【天候】 晴れ 【コース及び時間】 京阪大津線大谷駅11:52-12:03逢坂峠(歩道橋)-12:43NTT音羽山無線中継所12:50-13:10音羽山〈593m〉 13:16-13:54鎌研ぎ橋-14:06京阪バス停小山南溝町 (*大谷駅近くの逢坂峠(歩道橋)は通れないかもしれません。確認してから出かけてください) 【 登り 1時間11分 下り 50分 合計 2時間1分 】 *コースタイムは写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。 また、歩き方で全く変わりますので、あくまでも参考タイムにしてください。 |
スタート地点の「逢坂峠」が不通とは(写真1) | このコースもミツバツツジが多い(写真2) |
歴史を感じる石階段(写真3) | 山頂だと思ったらNTT無線中継所(写真4) |
大谷駅にあるといいが・・・(写真5) | 音羽山[標高593m]山頂は静かだ(写真6) |
音羽山からの展望(写真7) | 鎌研ぎ橋下の柵(写真8) |
【感想 等】 「夜をこめて 鳥の空音は はかるとも よに逢坂の 関はゆるさじ(清少納言)」 小倉百人一首で好きな歌の一つである。 現代語訳は、夜がまだ明けないうちに、鶏の鳴き真似をして人をだまそうとしても、函谷関ならともかく、この逢坂の関は決して許しませんよ。(だまそうとしても、決して逢いませんよ)[小倉山荘HPより]である。 京都は山に囲まれた盆地であり、京都に入るにはトンネルを通るか山を越えるかしなくてはならない。 トンネルが掘られる前は山越えしか方法がなかった。 (この山塊地下にはJR東海道本線、JR東海道新幹線、名神高速道路などが通っている。) 東から山を越えるには、かつてこの逢坂峠を越えたのだ。 そして、ここに関所を設けて京の都を守ったのである。 藤原行成の言い訳に対し、その「逢坂の関」使っての清少納言の返歌はさすがである。 そんな逢坂の関があった逢坂峠を見ることができる登山口から音羽山に登る。 大文字山から蹴上に下り、帰宅する夕方までまだ時間があったのでこの音羽山に登ることにした。 京阪大津線蹴上から電車に乗り、大谷駅で下車する。 駅は無人で、自動改札は壊れているのか、切符を入れることができなかった。 私と一緒に下りた方も困っていた。 駅のすぐ前には「蝉丸神社」があった。 ソメイヨシノが満開に咲いている。 標識はないが、そこから音羽山に登るのだろうか・・・ [東海自然歩道]だから、標識がないとは考えられないし・・・。 そんな事を考えながら東方向(大津方面)に進んで行く。 そこでは国道1号線と合流し、そこの歩道橋には「東海自然歩道 逢坂山歩道橋」と書かれている(写真1)。 地図を見てもそう書かれているが、こちら側から山に上がり、歩道橋を通って1号線(逢坂峠)を南側に渡るのである。 「通行止」とある。 「逢坂の関は通してくれないのか・・・」と大谷駅の改札口と2回目の「だめよ、だめだめ」である。 じゃあ、少し戻ったところを登ってみよう。 急坂を無理矢理登って行くと、「蝉丸神社↓、音羽山→」という標識が。 しかしトラロープで通せんぼをしてある。 斜面が台風などで崩れてブルーシートを覆い、通行止めにしてあるのだろうか・・・? ブルーシートの上を歩き歩道橋を渡る。 渡りながら国道1号線を見ると、登山者が1人道路を渡り山の方に入って行った。 そこから登るコースもあるのかもしれない、と思いつつ1,2分ほど進むとそちらに踏み跡が付いていた。 その先は良く歩かれたなだらかな登りが続いている。 展望のない灌木の中を快適に歩いて行く。 大文字山と同じでミツバツツジが満開である(写真2)。 アップダウンもそれほどないしピンクのかわいい花を見ながらのウォーキングである。 やや古いが「東海自然歩道」という太い標柱もある。 東海自然歩道のコース上はよく整備されているはずであるから安心して歩ける。 (なぜ、大谷駅周辺には表示がなかったのか、今でも疑問である。私が見落としただけか・・・) 植生が植林のよる杉林に変わった。 木を模したコンクリート製の手すりも付いている。 木の段が付けられていたが、やがてそれは自然石を並べた段になった(写真3)。 やがて琵琶湖と大津方面の街並みが見えてきた。 数年前に京都市内のホテルが満室だったので大津に泊まったが大津も歴史が残る良い所であった。 私を含めて多くの人が京都、奈良・・・と有名なところしか頭にないが、周辺でも結構たくさん歴史が残っているものである。 道はやや急になり、快適に歩いてきたので汗が噴き出してきた。 すると、右手に舗装道路が見えてきた。 こんな所に道路が・・・、と見ながら歩いていると鉄塔が見えてきた(写真4)。 NTTの音羽山無線中継所である。 この無線中継所を作るための道路だろう。 逢坂峠から40分。 少し休憩することにした。 休んでいると、逢坂峠の方から男性が1人歩いて来た。 話すとやはり逢坂峠の歩道橋を渡らずに横断した方であった。 ここからは比較的なだらかである。 ここに来て初めて、「東海自然歩道の国道1号線歩道橋付近は通行止めにしています。国道1号線方面への通り抜けはできませんのでご注意ください。」と地図付きで、標識に紙が付けられていた(写真5)。 今通って来たのであるが、本当に行くことができないのだろうか。 もし、男性が通って来た.別ルートがあるなら表示してほしいものである。 ここまで歩いて来て、この表示を見たらどうしたらよいのだろうか。 来た道を戻るにしても大変である。 (私は知らずに通過してきてしまったが・・・) 前方から虫取り網を持った3人家族がやってきた。 収穫はあまりなさそうである。 まだ今の時期は昆虫は少ないだろう。 しかし、こうやって歩くのが体にも体験としてもいいことだ。 彼らはどこに向かうのだろうか・・・。 13時。音羽山まで0.5kmの所に来た。 山道はなだらかで快適に歩いている。 13時10分。音羽山(標高593m)に着いた(写真6)。 写真のように開けていて、展望が良い。 琵琶湖方面、京都方面の街並み、その先の低い山々など見える(写真7)。 また、この山頂には送電線の大きな鉄塔があり、電線が通っている。 山頂は私1人である。 展望もいいし、ここは東海自然歩道でもある。 人が少ないのは、逢坂峠方面が不通のため敬遠されているのだろうか。 京都の展望を1人占めである。 下りは鎌研ぎ橋から追分駅をめざす。 南方向に進んでいくと「山科ハイキングクラブ」の作ってくれたかわいい標識があった。 第2鉄塔の所には「西尾根コース 鎌研ぎ橋登山口37分」と書かれていた。 ここを下りてみよう、と急坂を下って行く。 ここにもたくさんのミツバツツジが咲いている。 沢を横切り、どんどん下って行くと14時前には鎌研ぎ橋に着いた。 最後の出口は檻から出る感じであった(写真8)。 白石神社を右手に見ながら下って行ったら京阪バス「小山南溝町」バス停に出た。 横のコンビニで、近くの電車駅はどこか聞くと「東野」だという。 追分でもどこでもよかったのであるが、地図を見ないで下ったのでやや方向が違い遠くの駅まで歩くことになったかもしれない。 逢坂の関を見、音羽山から京都市内とミツバツツジを楽しんだ午後である。 |