2015.08.17 MM 第532号

   私の出合った日本百名山 他の山々 by masarus 

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以東山(いとうだけ 1771m) 山形県鶴岡市・新潟県村上市 
     日本二百名山

この山の私の印象等は・・・                                     

「 吊り橋、大池、お花畑と周遊コースを楽しんだ 以東岳 」

  *下に私の感想等の文があります。                                                                         
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【歩いた日】     2015年7月26日(日)


【天候】        曇り


【コース及び時間】

泡滝ダム5:30-6:09/14-6:19冷水沢吊橋-6:39七ツ滝沢吊橋-6:55/7:00-7:34大鳥小屋7:40-8:12/17-

8:49/54-9:30/35-9:53以東小屋-9:59以東岳〈1771m〉10:12-10:45/50-10:57オツボ峰-11:18水場

11:23-11:36三角峰-12:06/11-12:27大鳥小屋-12:52水場12:57-13:17七ツ滝吊橋-13:36冷水沢吊橋

13:41-14:24泡滝ダムP


     【 登り 3時間58分  下り 3時間47分     合計 7時間45分  】



*コースタイムは写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。
 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。
 また、歩き方で全く変わりますので、あくまでも参考タイムにしてください。


【温泉】        かたくり温泉「ぼんぼ」(山形県鶴岡市熊出)  430円


  
泡滝ダムの登山口(写真1) 2つ目の七ツ滝沢吊橋を渡る(写真2)
大鳥小屋はキャンプ場もある(写真3) 大鳥池から山頂へは2つのコースがある(写真4)
以東岳山頂はガスだった(写真5) 雪渓上でニッコウキスゲが咲く(写真6)
3つの花々が咲き乱れる(写真7)  ヒメサユリもあった(写真8)

 【感想 等】

7月下旬に東北南にある山々に遠征した。
1日目には「摩耶山(メルマガNo.531)」に登り、今回は以東岳である。

前日は摩耶山は急登を思った以上のハイペースで登ったので、13時半には下山した。
この以東岳はコースタイムが11時間40分である。
前日に大鳥池にある大鳥小屋に泊まる方法もあったが、あえて日帰りを選択した。

日曜日と言うこともあり、泡滝ダム手前の駐車場には5台の車が止まっていた。
私は5時半に出発した。

ちょうど、近くの旅館に泊まり車で送ってもらった感じの5人がばらばらと歩き始めていた。
泡滝ダム脇に登山口はあった(写真1)。

沢沿いの山道を登って行く。
10分ほど歩くと、沢に雪が残っている。
山の中腹や山頂付近ならわかるが登山口に近いところにも雪があると言うことはいかにたくさんの雪が降るということを物語っている。

青いガクアジサイの咲く道を快適に歩いていく。
ピンクのシモツケソウも咲いている。

6時19分、1つ目の吊橋、冷水沢吊橋に着いた。
工事用の足場を板に使ってあるがありがたい吊橋である。

歩いているとヘビを見た。
普通のシマヘビのようであるが、この日4匹も見た。
(前日の摩耶山でも3匹見て、今が多い時期なのか、この辺りが多いのか・・・)

6時39分、2つ目の吊橋、七ツ滝沢吊橋を渡る(写真2)。

しばらく歩くと水場がある。
その近くにはキバナホトトギスが咲いていた。
昨年初めて東北の山で見た花であるがまたお目にかかることができた。

水場はその後も2つあった。
山から湧き出る水はミネラルが多く甘くておいしい。

七ツ滝沢吊橋から約1時間で大鳥小屋(タキタロウ山荘)に着いた(写真3)。
小屋前のベンチで休憩する。

目の前に大鳥池があり3人が釣りをしていた。
この大鳥池は山崩れで渓谷が堰き止められてできたと、石碑に書いてあった。

なかなかいい感じの場所でここなら昨夜泊まっても良かった、と思った。
ここは磐梯朝日国立公園内にあり、池の対岸には雪渓が残っている(写真4)。
またキャンパー用に水道から出る水場やバイオトイレもある。

小屋から5分で「直登コース」と「オツボ峰コース」の分岐に着く。
直登コースが2時間半、オツボ峰コースが3時間と書かれているが、誰かがマジックで3時間を4時間に修正してある。

私が見た『東北の山(山と渓谷』では、「直登コース」が3時間35分、「オツボ峰コース」が3時間40分になっている。
案内板がかなりハイペースのコースタイムと言うことである。

私は「直登コース」で登り、「オツボ峰コース」を下ることにした。

大鳥池の西岸縁を進む。
雨が多かったのか、所々山道が少し水没しているところもあった。
歩けるように大きめの石が置いてあり靴の中に水が入ることはなかった。

8時5分、東沢出合に着いた。
ここも飛び石で何とか靴のまま通過することができた。
これまではなだらかな道であったが、さあここからが直登である。

上を見ると山頂にはガスがかかっている。

流水により削られた登山道には束ねた木の枝と石を詰めた麻袋を置いて補修してある。
なかなか良い方法だと、感心した。

大鳥小屋から1時間半ほど歩くと森林限界を超え、なだらかになった。
山頂方向も見えてきた。

そして眼下には大鳥池が見えてきた。
ヨツバシオガマが咲いている。
ミヤマアキノキリンソウの群生もある。
ニッコウキスゲやアザミも咲いている。
かわいいミヤマリンドウも咲いている。

そんな花を楽しんでいたらガスの中の以東小屋に着いた。
小屋の前には3人の若者が休んでいた。
私が追い抜いてきた2人を待っているとのことであった。
疲れた感じではあったが、10分くらいしたら登って来るであろうことを伝えた。

以東小屋から5分で以東岳(標高1771m)であった(写真5)。
10時前に着くことができたので、自分でも驚いた。

山頂はガスの中で、静かであった。
風があり体温を奪われそうだったので、岩の影で休んでいた。

すると三角点の方から年配の女性の声がして、「山頂だ」と。
彼女たちは「オツボ峰コース」から登り、
コースタイム+1時間の5時間経っても山頂に着かなければ引き返すつもりだった、と言う。

ガスが出ていて山頂やここまでのピークが見えないと不安になる。
また、途中の山道の表示が多くないのでコースが間違っていないか心配になったりする。

彼女たちも私の座っている風があまり来ない岩の影に座った。
そのうちに以東小屋で休んでいた3人と後から合流した2人が山頂に着いた。


ガスで何も見えない山頂より、オツボ峰コースを行ったところにあるお花畑の方が興味があるので出発することにした。

歩き始めてすぐにミヤマアキノキリンソウがたくさん咲いている。
シャクナゲも雨に打たれて咲いている。

ガスがかかっていて視界は50mくらいであるが、周辺の岩や花々が見えるから良しとしよう。
続いて現れたのは咲いたばかりのハハコグサである。
そしてヤマシシウド。

雪渓がありその上部にはニッコウキスゲがある(写真6)。
山頂手前で見た時よりもここの方がたくさん咲いている。
マツムシソウもかなりたくさん咲いている。
藤色のギボウシもある。

11時少し前、オツボ峰を通過する。

歩いて行くと、リンドウのつぼみも見える。
そしてハクサンフウロウも。

10cmくらいのニホンヒキガエルが出てきた。
2cmくらいのコガエルはたくさん見ましたが、親にまで会うことができた。

そしてお花畑は一段と花が増した。
マツムシソウ、ミヤマアキノキリンソウ、ギボウシが至る所で群生している(写真7)。
これほどのお花畑を見たのは久しぶりである。

少し行った所に「水場」という標柱があった。そこで数分休憩をする。

クマササが多く茂る草原を進んで行くと「三角峰」に着いた。
特に標識はないが地形や岩からわかった。

チングルマの顎、そしてヒメサユリもある(写真8)。

眼下には大鳥池が見えてきた。

右手には雪渓が解けて沼のように水がたまっているところもあった。

やがて灌木帯に入った。
5時半に泡滝ダムで一緒に出発した年配者と会った。
彼はかつて息子と登り縦走できなかったリベンジに今回登ってきたというが、体力の衰えを感じまたもや縦走できないと嘆いていた。
私から見て、準備不足と荷物の多さを感じた。
以東小屋で判断してください、と言って彼と別れた。

12時、ブナ林に入った。
いろいろな樹形をしたブナの木々を見るのは楽しい。
眺めながら下るが、幹に鋭い刃物で落書きをしてある木々が多い。
これはこの以東岳に限ったことではなく、東北のブナの木々に特に多いように感じた。

12時25分、「直登コース」と「オツボ峰コース」の分岐に着く。
もう大鳥小屋は近い。
今回は小屋では休まず、下って行く。

3つある水場の真ん中で休み、おいしい沢の水を飲む。
ひしゃくが付いているのがありがたい。

14時半前、泡滝ダムの駐車場に着く。

下山後は、通る予定だった県道349号線が通行止めのため庄内あさひICに戻り、そこにあった「かたくり温泉ぼんぼ」に入る。
ひろいお風呂でゆっくり汗を流した。

大鳥池からの周遊コースで、すばらしいお花畑を見ることができた以東岳であった。


しかし、その後が大変であった。
日曜日ということで山形自動車道が渋滞しのろのろ運転である。
渋滞を抜けるのに2時間もかかってしまった。

良い知らせとしては、この日、東北南も梅雨があけた。
湿度が多く、汗だくだくの山歩きから解放されるのかと期待が膨らむが・・・・。

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