2015.12.28 MM 第547号

   私の出合った日本百名山 他の山々 by masarus 

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龍頭山風景区 散策 (台湾 屏東県 茂林国家風景区
                       

この山の私の印象等は・・・                                     

「 情報が少ない中、なんとか行き着き蝶に会えた 龍頭山風景区 」

  *下に私の感想等の文があります。                                                                         
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【歩いた日】     2015年12月21日(月)


【天候】       晴れ


【コース及び時間】


11:05龍頭山バス停-11:09観景台(忘夫崖)11:10-11:14龍頭山バス停-11:20小長城-11:29多納高吊橋

-11:33東屋11:55-12時15分萬里バス停
 


   【 歩行合計 48分 】



*コースタイムは写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。
 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。
 また、歩き方で全く変わりますので、あくまでも参考タイムにしてください。



  
龍頭山風景区バス停で下車(写真1) まずは観景台に向かう(写真2)
観景台(忘夫崖)が見えてきた(写真3) 小長城が続く(写真4)
多納高吊橋に着いた(写真5) 多納高吊橋はバイクも通行できる(写真6)
東屋からの展望(写真7) 多納高吊橋を東屋から(写真8)
萬里の集落が向こうに見える(写真9) この川の中の小山が龍頭山だ(写真10) 

 【感想 等】

12月21日、台湾高雄で朝7時に起き、出発の支度をする。

美麗島駅そばに宿から歩いて高雄駅そばの「高雄客運バスステーション」に向かう。


1日目に場所は下見してあったので予定通り20分で着く。
ただ、途中で朝食を取る所は見つけることができなかった。

まず、バスステーションの窓口で8時20分発、六亀行き、新威までのバスチケットを194台湾ドルで購入した。
新威で乗り換えて「茂林」に向かうのである。

さて、茂林には食堂やコンビニなどあるかわからない。
多分ないだろう。

ここで調達していかなくては。

大きな通りに出て探すとすぐにセブンイレブンとファミリーマートが見つかった。
台湾には日本のコンビニがたくさんあってびっくりする。

台湾ビールは毎晩この日本系コンビニで32台湾ドル(128円)で買って飲んでいる。
せっかく台湾に来たのだからと現地の朝食を探す。

50mほど離れたところに小さな食堂を見つける。
餃子5個、マントウ、ネギが少し入った卵焼きサンドを買って食べる。

マントウが食べきれず、セブンイレブンで買ったアンパン、ツナむすびと共に昼食用にした。


大型のバスは予定より5分遅れて発車した。
乗ったのはわずか5人であったが、新幹線駅である「左営駅」で15人ほどが乗った。

茂林は高雄の北東70㎞ほどの所にある。
新威まで1時間半で着くということであった。

途中、高速道路を走り、9時50分、「旗山」に着いた。

バスの中に貼ってあった路線図を見ても降りるはずの「新威」が載っていない。
心配になり運転手に「ここで降りるのか」と、「新威」と書いた紙を見せて聞いた。
「まだだ」とのことである。

ここ旗山は乗り継ぎ駅になっているのだろう、六亀行のバスに大勢が乗り込み満車になってしまった。

10時50分、「美濃」に着いた。
「ここで乗り換えだ」、と運転手はバスから降り、そこに貼ってある乗り換えの時刻表を示し、
「10時10分の茂林行バスがここに来る。バスは白色の小さいものだ」と言って走っていった。
親切な運転手である。

時刻表に書かれたのを見ると茂林に行くバスは1日3本である。
乗り遅れたら3、4時間待たなくてはならない。


バスは3分ほど遅れてやってきた。
言われた通り白色のマイクロバスである。
乗車したのは3人ほど。
代金は36台湾ドルだという。
50台湾ドルで払おうとするとおつりはない、と言う。

急いで切符売り場に行ったが、「休息中」の札。
隣の小売り店は両替はだめだと言う。
あきらめて車に戻り、なんとか財布の中をかき集めてやっと料金箱に入れる。
帰りのこともあったので余計に両替したかった。

小型バスはお寺などにも回り走っていく。
バスの中をよく見るとバスの通るコースが書いてあった。
行きたいと思っている「茂林」は広い範囲をさす言葉でバス停の「茂林」は終点から8つ前のバス停である。

景色やバス停などがよく見えるように一番前に座っていたが、思いきって運転手に尋ねた。
「私は山歩きをしたいが、茂林で降りると山歩きはできますか。」
「できるよ。」
「その先にある『龍頭山風景区』と『茂林』はどっちがいいですか?」
「龍頭山の方がいいかも」
「じゃあ、『龍頭山風景区』と『蛇頭山風景区』はどっちがいいですか?」
「両方いいよ」
「決めた。龍頭山に」

山道に入り、坂を上ったり下ったり、橋を渡ったりしながら少しずつ標高を上げていく。
左前方上の方に吊り橋が見えてきた。

「あの吊り橋いいだろう。もうすぐ龍頭山だ」
「すばらしい」

バスは11時10分に着いた。
荷物を降ろして帰りの時刻表を見ていると、運転手がバスから降りてきて時刻表を指さし、
「帰りのバスは12時07分だ。その次は15時22分。それより後はないから。」
「ありがとうございます。」

またまた親切な運転手である。有り難いことである。


あたりを探すが私のほしかった山歩きの地図はなかった。
付近を散策する観光地図はあり、展望台と吊り橋に行くことができることが分かった。

大型観光バスも1台止まり、30人ほどが吊り橋に向かって歩いている。
標識が出ている(写真1)。
その人たちがいない展望台である「観景台(忘夫崖)」に向かう。

道路を横切るように作られた高架を進んで行く(写真2)。
吊り橋が右手に見えてきた。

そして「観景台(忘夫崖)」が前方に見えてきた(写真3)。
もっと時間がかかると思ったが、数分で着いた。


台湾では山は高地民族の住むところであり、多くの人にとって山は登る対象ではない。

この『龍頭山』も、どんな山に登れるのかと期待していたが、それは川の中にできた龍頭の小さな山であった。
そこは登るためのものではなく、眺めるための小さな山であった。

出発点のバス停に戻り、吊り橋に向かう。

こちらは木の階段と言えなかなかの長い道である。
団体客のお年寄りにはちょっときついであろう。
なんか万里の長城に似ているな、と思ったら「小長城」と名付けられている(写真4)。

その階段を下りるともう「多納高吊橋」であった(写真5)。

吊り橋はがっちりしたもので揺れない(写真6)。
なんと地元のバイクも走っている。

渡り終えると、自転車などで来た団体が昼食を作って食べていた。
私も少し離れた東屋で持参したパンとおにぎりを食べる。

日差しが強すぎて日かげでないと暑すぎる。
昼食を取りながら蝶を観察する。

モンシロチョウ、モンキチョウはたくさん飛んでいる。
時々、中型・大型の蝶が渓谷の下の方から風に乗ってか飛んでくる(写真7)。
(数枚、シャッターを押したが蝶は上手く写っていなかった)

ここ茂林は蝶の越冬地として世界的に有名である。
標識を付けた日本から飛来した蝶を見つけたこともあるそうである。

蝶の餌とか条件がそろった熱帯地方ならではの地域である

昼食を取り、蝶を観察しながら今後の行き先を考えていた。
吊り橋を戻り山を登り返してさらに上り蛇頭山風景区に向かうか、なだらかな旧道を歩いて萬里に向かうか…。

もちろん、どちらも全く情報がない。
あるのはこの付近の観光地図の記憶と周りの風景である。

蛇頭山はここ龍頭山と同じような風景だと勝手に判断した。
また歩いてどれくらい時間がかかるか全くわからない。

いくらかかっても15時22分の最終バスに乗り遅れることは考えられないが…・。
それで、後者の『萬里』に向かうことにした。

11時55分、東屋を出発した。
ここは吊り橋がよく見える良い場所であった(写真8)。

向こうの稜線に萬里の集落が見える(写真9)。

歩いていくと、4人家族に出会った。
1人が「どこに行くのですか。この先には何もないですよ」という。
「バス停には行くことができませんか。」
「多分大丈夫ですよ。この先に、これ(吊り橋)はありますか。」とスマホの吊り橋写真を見せて尋ねてきた。
「ありますよ」と答え彼らと別れた。

道路脇から「龍頭山」がよく見える(写真10)。
確かに龍の頭のように見える。


萬里には12時15分に着いた。
バス停でバスの来る時刻を確認すると12時7分であった。

多分もう行ってしまったとは思うが少し待ってみることにした。
すると5分ほど待つとマイクロバスが来たではありませんか?

乗ると運転手が来た時と同じ、前の方に乗っている老人も同じである。
彼らは私を見て笑っていた。

私もまさかまた会うとは思っていなかったので微笑んでしまった。

すぐ前に大型バスがいたので遅れてしまったのだろう。
私にとっては「大型バス様様」である。

もしこのバスが来なかったら、この集落内や近くの景色を楽しむつもりではあった。

運転手が「どこまで?」と聞いてきた。

私の選択肢は3つ、茂林活動中心(センター)で途中下車してここをもっと知る、このバスに乗った「美濃」に行く、このバスの始発である「旗山」まで行く。

迷ったが、旗山まで行くことにした。
料金も48台湾ドルということで、私の持っている一番小さなお金が50台湾ドルだったのでそれを料金箱に入れる。

なんとラッキーな1日だろう。
少しではあったが、情報が少ない中台湾の山を少しだけ歩くことができた1日であった。

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