2016.02.20/29更新 MM 第555号
黒金山(くろがねやま 2232m) 山梨百名山
乾徳山(けんとくさん2031m)日本二百名山・山梨百名山
山梨県山梨市
この山の私の印象等は・・・
「 200名山ハンターに力をもらい大いに楽しんだ 黒金山・乾徳山 」
*下に私の感想等の文があります。
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【歩いた日】 2014年06月02日(月) 【天候】 晴れ 【コース及び時間】 徳和渓谷入口P5:51発-6:04乾徳山登山口-6:15徳和渓谷林道ゲート-6:53林道終点6:58-7:32沢から抜ける 7:36-8:03(No.14point)8:08-8:35大ダオ8:42-9:10/15-9:26大ダオ分岐-9:30黒金山〈2232m〉9:40- 9:43大ダオ分岐-(小さな道迷い2回)-10:18笠盛山〈2072m〉10:23-10:58乾徳山〈2031m〉11:13-11:38 扇平11:43-11:59国師ヶ原-12:10/22-12:50乾徳山登山口-13:05徳和渓谷入口P 【 登り(渓谷入口~黒金山) 3時間12分 (黒金山~乾徳山) 1時間13分 下り(乾徳山~渓谷入口) 1時間35分 合計 6時間0分 】 *コースタイムは写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。 また、歩き方で全く変わりますので、あくまでも参考タイムにしてください。 |
乾徳山と黒金山の分岐(写真1) | 出発から20分で「長尾の滝」に着いた(写真2) |
黄色のスミレの仲間「キバナノコマノツメ」だろうか(写真3) | 大ダオはもうすぐだ(写真4) |
大ダオからの富士山(写真5) | 大ダオ分岐から4分で黒金山(標高2232m)だ(写真6) |
黒金山山頂から甲武信ヶ岳(写真7) | 梯子を通過すると乾徳山だ(写真8) |
乾徳山(標高2031m)(写真9) | 月見岩周辺(写真10) |
【感想 等】 春の遠征3日目は、黒金山に登る。 西沢渓谷から登る方法もある。 また青笹から牛首経由で行く方法もある。 今回はその南にある乾徳山にも登りたいと思い、大ダオ経由で登りそれより低い乾徳山に寄ってから下山するコースを選んだ。 乾徳山(メルマガNo.179)は湧き水、森林、草原、岩場、展望といろいろ楽しめるお気に入り山である。 ややハードではあるが、2つの山を日帰りで歩くことができる周遊コースだ。 大ダオ経由で登るには徳和渓谷を登っていく。 県道209号線を北西に登り、徳和渓谷入口駐車場で出発の準備をする。 車は他には2台であった。 今日は月曜日なので多くはないのだ。 人が多いと滅多に話はしないが、人が少ない平日は同類だということか、話をすることもある。 この日はそれぞれ単独者で、65歳に姫路の男性、宮城の50代の女性である。 姫路の男性は6月5日まであと3日、二百名山を登って家に向かうという。この日は乾徳山を登ってから上の黒金山まで足を伸ばすという。 また、女性は年休を取り今回の遠征をしていて、昨夜はテントでの初キャンプだったという。 隣県の静岡から代休で今日登る私に対し、姫路や宮城からの遠征である。 二百名山ハンターの彼らの情熱に力をもらった朝である。 6時前、私も出発する。 標識はしっかり付けられている。 「乾徳山・黒金山6時間」とある。 徳和川の林道を歩いて行く。 10分余で乾徳山登山口を過ぎる(写真1)。 帰路はここから下ってくる予定である。 前日のがんばりすぎで久しぶりに膝に痛みがでている。 無理は禁物である。 出発から20分で「長尾の滝」に着いた(写真2)。 一枚岩に水が流れるおもしろい滝である。 その先には「徳和渓谷入口」の看板があり、渓谷沿いの小道に入っていった。 しかし3分で元の林道に出て、林道ゲートに着いた。 そこからは渓谷を歩いて行く。 脇にマムシグサがマムシのような首をもたげ咲いている。 フタリシズカも咲いている。 また林道に出てそこを歩いて行く。 左手上の方に稜線がちらっと見える。 7時少し前、林道終点に着いた。 ここからは徳和川沿いの東奥山窪の山道である。 大水が出て山道が痛めつけられた跡が残る。 所々の木に残る古い丸いブリキの標識がだいたいの現在地を教えてくれる。 そこには「1~25の19番」と書かれている。 7時半、沢から一端抜け針葉樹林の中の山道になる。 そんな樹林の、時々日が当たる半日影にキスミレが咲いている(写真3)。 黄色のスミレの仲間は10種類くらいあるが、これは「タカネスミレ」だろうか。 それとも、「キバナノコマノツメ」だろうか?? どうも、後者のようである。 コバイケイソウの群落があり、50cmほどに育っている。 また沢沿いの山道を登り始める。 ピンクのミツバツツジが今は盛りといっぱい咲いている。 完全に沢沿いの道から抜け、一面クマササの明るい樹林の中を登る。 またまたタカネスミレの群落に出合う。 キスミレは私の住んでいる街、焼津市のシンボルである高草山にも群落があり3月下旬に一斉に咲く。 その兄弟に出合ったようにうれしくなった。 周りに木々は少なくなり、空がひらけてきた。 「大ダオ」はもうすぐだ。 8時35分、大ダオに着いた。 ここだけ木々がなく一面ひらけている。 登ってきた方向を振り返ると富士山が山々の向こうに座っている(写真4)。 少し休んだら稜線を黒金山に向かう。 倒木の多い樹林を歩いて行く。 踏み跡ははっきりしているのでありがたい。 「2」番の丸いブリキの標識があり、1~25まで黒金山の山頂から付けてある、と書いてある。 多くの番号が登り口からであるが、ここは山頂からの番号である。 あと少しで黒金山の山頂である。 大ダオ分岐に着き、そこから4分で黒金山(標高2232m)であった(写真5)。 山頂からは西側や北側の展望が良い。 南アルプスの白い峰々や破風山、国師ヶ岳などが見える。 もちろん甲武信ヶ岳も北の方角にでんと構えている(写真6)。 乾徳山に行くには一度大ダオ分岐に戻る。 そこから南下する。 大ダオ分岐からルートが不鮮明なところがあり、2回ほど道を探す。 なんとかルートを見つけ、木々の中の「笠盛山(標高2072m)」に着く。 一度ルートを見失ったものの、コースタイム45分の所を35分で歩いて来た。 笠盛山は針葉樹林に囲まれ、山頂の標識がなければ気づかない。 シャクナゲの木が多かったので、あと1ヶ月のすれば静かに花を咲かせるであろう。 木の根が露出した松の木々の中を下って行く。 時々展望が開ける。 かなり展望が開け、振り返ると大ダオや甲武信ヶ岳が上の方に見える。 自分がかなり下ってきたことがわかる。 最後は梯子を通り山頂である(写真7)。 高いところから下って行って日本二百名山に着く、というのもそんなに経験できるものではない。 11時少し前、乾徳山(標高2031m)に着いた(写真8)。 山頂では10人ほどが展望を楽しんだり休憩したりしている。 黒金山もすばらしかったが、ここ乾徳山の人気はやはり360度の展望だろう。 北側には今下りてきた黒金山が見え、その向こうに甲武信ヶ岳が見える。 雲がかなり出てきて多くの写真を撮らなかったが、南アルプス、富士山など多くの山々が見える。 ここからの下りは西側を巻いていくコースと岩場を通り月見岩経由のコースがある。 前回は月見岩経由で登り、巻きコースで下った。 今回は岩場を楽しみながら下りたい。 最初から1枚岩の下りがある(写真9)。 私は体が大きいので岩の割れ目に足を掛け鎖を使ってさっと下りるのであるが、体が小さかったり腕力がない人はやや大変である。 鎖場にはミツバツツジがたくさん咲いていて、他の人の通過を待っている時間も目を楽しませてくれる。 下って行くと「扇平」である。 乾徳山の魅力は以前書いたが、展望、岩場、草原といろいろな楽しみができることである。 扇平から5分で「月見岩」である(写真10)。 岩と草原のこんな感じも好きである。 樹林に入ったら2頭のシカが出迎えてくれた。 動かないでこちらを伺っている。 12時、国師ヶ原に着いた。 ここは四辻になっていてあと3つは、乾徳山から西側を巻いて下るコース、徳和峠経由乾徳山入口に下るコース、そして朝通って来た徳和川登山道入口である。 私は徳和川登山道入口に下る。 朝心配していた膝の調子も全く問題ないのがありがたい。 歩きやすい樹林帯の中をすいすい下り、12時50分には徳和川登山道入口に着いた。 靴を見ると、少し劣化してきたなと思っていた靴底の亀裂がひどくなっている。 最近の靴は4~5年でポリウレタンがぼろぼろになったり、底を貼ってある接着が剥がれたりする。 他の登山用品の性能が向上する中、信じられない耐久年数である。 私は毎月1回山歩きをしているのであきらめもつくが、1年に1~2回しか山に登らない人がそんな耐久年数しかないと知ったら驚くと共に怒りすら思えるのではないかと思う。 特に自分の靴の劣化を知らずに歩いていたら靴底が剥がれてしまった場合である(時々、そんな人も見かける)。 13時過ぎ、徳和渓谷入口駐車場に着いた。 車は増え、満車になっていた。 実動ぴったり6時間の山歩きであった。 3日間の遠征であったが、3日とも天気に恵まれすばらしい日々であった。 特に今回の「黒金山-笠盛山-乾徳山」は、登山口であった2人からパワーをもらい、山々の展望、鎖梯子などの岩場、のどかな草原とバラエティーに富んだ楽しみができた1日であった。 |