2016.05.15 MM 第563号
双子山(ふたごやま 437m) 静岡県藤枝市・島田市
この山の私の印象等は・・・
「 春真っ盛りの自然と不思議な空間に出合えた 双子山 」
*下に私の感想等の文があります。
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【歩いた日】 2016年4月20日(水) 【天候】 晴れ 【コース及び時間】 心岳寺9:17発-9:57段の地蔵尊10:08-10:12駿河台分岐-10:50中山分岐-10:55双子山〈437m〉12:00- 12:47駿河台分岐-12:49段の地蔵尊13:04-13:37心岳寺 【 登り 1時間27分 下り 1時間22分 合計 2時間49分 】 *コースタイムは写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。 また、歩き方で全く変わりますので、あくまでも参考タイムにしてください。 |
茶畑の中を登っていく(写真1) | 上の方まで茶畑がある(写真2) |
大きなタケノコがいっぱいだ(写真3) | 焼津アルプス、虚空蔵山が見えてきた(写真4) |
ノイチゴがたくさん咲いている(写真5) | 中間点の段の地蔵尊(写真6) |
双子山の八重桜が満開だ(写真7) | 虚空蔵尊と三等三角点(写真8) |
お茶の新緑がきれいだ(写真9) | アザミが咲き始めていた(写真10) |
心岳寺に戻って来た(写真11) | 寺の藤の花も咲き始めている(写真12) |
【感想 等】 4月20日、元の職場の同僚Iさんに誘われて藤枝の里山にある双子山を歩いた。 積もる話をしながらの山歩きは楽しかった。 この双子山にはいくつかのコースがあるが、心岳寺に車を置かせていただきピストンすることにした。 9時過ぎ、心岳寺を出発する。 寺の前には藤枝ライオンズクラブ寄贈の「双子山頂上3.1km」という標識がある。 標高も400m余であるし、距離も手頃である。 標識に従って農道を山の方に入って行く。 杉林や竹藪を抜けると茶畑である(写真1)。 そこにも双子山への表示がある。 藤枝市は公園等に地図付きのハイキングマップを数箇所設置し、市民の健康作りや里山の利用に力を入れているのを感じる。 (私の発行している「焼津アルプス登山ガイド」もすぐに2冊購入してくれた) 徐々に高度が上がり、周りの山々も見えてきた(写真2)。 そこにも茶畑が作られているのがわかる。 焼津アルプスは、茶畑・ミカン畑の農業従事者の高齢化が進み、耕作放棄地が増えているがここ藤枝は耕作放棄地がまだそれほど増えていないように見える。 農道はまた竹藪に入った。 この竹藪は放置されているのか、大きくなってしまったタケノコがたくさん生えている(写真3)。 ここまで大きくなると硬くて食べることはできない。 やがて雑木林の中に入った。 赤みのかかった朱色のヤマツツジが咲いている。 また山々が見えてきた。 高度が上がり、焼津アルプスの主峰、高草山や海沿いにある虚空蔵山がシルエットで見える(写真4)。 白いノイチゴの花が咲いている(写真5)。 今の時期はこの花が山の至る所に咲いている。 ようやく細い登山道になり、登山らしくなってきた。 そう思っていたら、中間点の「段の地蔵尊」である(写真6)。 山の上から人々の幸せを見守っているそうである。 この地域の、そしてこの山道の歴史を感じる。 この辺は雑木ではあるが、大きな木が茂っている。 I氏と話したり木々を見ながら休憩する。 少し行くと駿河台地区への分岐がある。 ここを下って行くと藤枝市総合病院の方に行くことができる。 その先には県立藤枝北高校の学校林がある。 農業高校なのであってもおかしくないが、あまり手が入っていない感じである。 このコースの山道はよく歩かれていて歩きやすい。 この稜線に付けられた山道は藤枝市と島田市の市境である。 やがて中山への分岐を過ぎる。 その先には緩やかな坂に木の階段が付けられている。 道の脇にはマムシグサやタチツボスミレが咲いている。 双子山の山頂はすぐである。 不思議な顔の彫刻「一生我慢」の先には満開の八重桜が咲いている(写真7)。 ここはもう双子山(標高437m)の山頂の一角である。 奥に大型陶器のタヌキや椅子等が置かれた廃墟のような空間が広がっている。 撤去すればもっと素敵な空間になるのに残念である。 展望所のような高台や太陽光発電のパネルも設置されている。 トラとウシの像に守られ、その先には狛犬も灯籠もある。 参道を歩いて行くとその先には虚空蔵尊を祀ったお堂がある(写真8)。 お堂の右横にはコンクリートで固められた三等三角点がある。 コンクリートで固められた三等三角点というのも初めて目にした。 この山頂に置かれたいろいろなものがちぐはぐで異様な空気がただよっている。 陶器の椅子に座り、小さなテーブルを使って昼食にする。 手頃な山で、春真っ盛りというのにハイカーには1人しか会わない。 春霞がなければ富士山も見えただろう。 焼津アルプスの山塊や駿河湾等は見える。 昼食後は付近の散策をした。 「双子山虚空蔵尊記念碑」があり、異様な雰囲気の一端がわかった。 島田市と中国浙江省湖州市との姉妹都市締結を記念して中国側がコンクリート造りのお堂等を作ったのである。 だから中国的なものと日本的なものが入り交じり、それらが放置されていて不思議な雰囲気を醸し出しているのである。 記念碑に、「360度の展望が開けた霊地」とあるので、再整備をし霊地らしい雰囲気にしていただきたいものである。 散策でシロバナタンポポを久しぶりに見た。 懐かしのシロバナタンポポである。 かつて家の道路脇に雑草と共に1株のシロバナタンポポが咲いていた。 毎回の雑草刈りが面倒だったので除草剤を散布したら雑草はきれいに枯れた。 近所のおばさんにこのシロバナタンポポを楽しみにしていたが除草剤で絶えてしまって残念である、と言われてしまった。 彼女はその後、交通事故で植物人間になりやがて息を引き取った。 シロバナタンポポを見ると彼女のことを思い出す。 他にはたくさんのタチツボスミレが咲いていた。 いろいろな所でタチツボスミレを見たが、今年見た中で一番の数である。 さあ、来た道を戻ることにしよう。 風景を楽しみながら歩こう。 中山分岐を過ぎ、駿河台分岐を過ぎ、段の地蔵尊で少し休む。 その先の茶畑が光に照らされてもっと若草色を輝かせていた(写真9)。 春の色の中で新緑は好きな色の1つであるが、新茶の新緑は特に好きな色である。 この色が新茶のおいしさと結びついているからなのかもしれない。 毎年5月になると美味しい新茶を求めて買いに走る。 今年もGWにたくさん買ってきて毎日美味しくいただいている。 ここから農道歩きになるが、このコースで展望が一番の場所である。 2人で焼津側の展望や木々の新緑を楽しんだ。 歩いて行くと気の早いアザミが咲いていた(写真10)。 13時半過ぎ、心岳寺に着いた(写真11)。 せっかく訪れた寺なので境内を見せていただいた。 1504年創設の曹洞宗のお寺でなかなか大きく、素敵な庭園もある。 境内には咲きかけた藤もあった(写真12)。 春の自然や双子山山頂の不思議な空間に出合えた1日であった。 |