2016.06.06 MM 第566号
中ノ尾根山(2296m なかのおねやま)
静岡県浜松市天竜区水窪町・長野県飯田市 静岡の百山
この山の私の印象等は・・・
「 往復16kmの林道歩きの先にはガスで視界なしの世界が待っていた 中ノ尾根山 」
*下に私の感想等の文があります。
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【歩いた日】 2016年5月7日(土) 【天候】 小雨のち曇り 【コース及び時間】 白倉林道ゲート5:17-6:02/09-6:37/42-7:17中ノ尾根山登山口7:22-7:40/44-8:10/15-8:48カブト岩(ガレ場) 8:57-9:20中ノ尾根山〈2296m〉9:35-9:54カブト岩(ガレ場)10:04-10:45/50-11:04中ノ尾根山登山口 (休息小屋)11:14-11:47/52-12:30/35-13:01/06-13:14白倉林道ゲート 【 登り 3時間28分 下り 2時間59分 合計 6時間27分 】 *コースタイムは写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。 また、歩き方で全く変わりますので、あくまでも参考タイムにしてください。 |
白倉林道ゲートは頑丈である(写真1) | すぐにガスになり、その中を登る(写真2) |
中ノ尾根山山頂付近(写真3) | カブト岩は休憩にいい(写真4) |
中腹以下はタチツボスミレが多い(写真5) | ガスが少しずつ上がってきた(写真6) |
正面に歩いて来た林道が見える(写真7) | 古い標柱が少し残っている(写真8) |
多くのミツバツツジが満開であった(写真9) | シカの新しい足跡もついている(写真10) |
白倉橋はもうすぐだ(写真11) | ヤマブキも満開である(写真12) |
【感想 等】 今年のGWは静岡県浜松の北にある水窪周辺の「静岡の百山」に3日間出かけた。 1日目は、水窪ダムからの林道を北上した戸中山ゲートからを不動岳(メルマガNo.564)に登り、 2日目は丸盆岳・黒法師岳(メルマガNo.565)を歩いた。 3日目は中ノ尾根山に向かった。 林道は山王峡から水窪川沿いに北上する。 途中から砂利道になるがなだらかな登りで走りやすい。 白倉林道ゲート手前100mくらいの所に10台ほど止めることができる駐車場がある。 止めてあるのは私1人、5時過ぎに出発する。 ゲートの左側には地蔵が安位置されていて香花があげられている。 山の安全を守るものであろう。 小雨ではあるが、前日昼過ぎからの雨は止んでいない。 迷ったが雨合羽の上着だけ着ての出発である。 いつもミスがある私である。 今回はデジタルカメラの充電がフルになっていたのでそのまま持って来たが、昨日使っていると残りわずかに変わっていた。 1日くらい持つかもしれなかったが、天気も良くなかったので雨濡れを心配して車に置いて行くことにした。 今回はスマホがメインの記録カメラである。 スマホもすぐにバッテリーを消耗するので無駄撮りはできない。 登山ポストに登山届けを出し、ゲートを越える。 渓流釣りの人がバイクで入り込むことがあるのだろうか、周りも頑丈な柵になっていて、ひと1人がようやく通ることができる(写真1)。 駐車場の所の川側には小さなバイクが一台捨てられていた。 登山口までの9kmの道のりは長く遠い。 私は自転車を持って来ていたので、少しでも楽をしようと柵の上から自転車を入れ走って行く。 一昨日、林道の登りで力を入れすぎて右膝を痛めたので無理をしないで行ける所まで少しでも行こうというわけである。 500mほど走るとやや登りが急になってきた。 ちょうど作業場があったのでそこに自転車を置き、歩き始める。 登山口までの9kmで600m高度を上げる。 平均すると、100mで約7mの坂でありそれほどの坂ではないが、どうであろうか。 冬の燕岳に登る時、ゲートから有明温泉までの12kmは遠かった記憶がある(メルマガNo.101)。 燕岳 http://h1933.web.fc2.com/hyaku-b/yama101/yama101.htm 水窪川沿いの林道を歩いて行く。 なだらかな登りなのですいすい進んで行く。 1時間ほど歩くと、前方数百mの林道にもガスが降りてきている。 舗装が残っている所や、丸盆岳・黒法師岳への林道のようにあと何kmという標柱が残っているところもある。 7時過ぎ、中ノ尾根山登山口に着いた。 9kmはそれほど長くは感じなかった。 踏み跡がしっかりしていて順調に登って行く。 1時間ほど登ると薄いガスの中に入った(写真2)。 クマササは高さ20cmくらいしかなく歩きやすい。 8時半過ぎ、右側がガレている場所に着いた。 少し登るとカブト岩だ(写真4)。 その岩陰に腰を下ろし休む。 雨の日は雨のかからない場所があるとザックから行動食を出して食べやすいのでありがたい。 ガレから少し登った所に「中ノ尾根山」と書かれた木札が自然の木にくくられていたが、まだ上があるのでガレ沿いを進んで行く。 樹林の中を進み9時過ぎ、所々に木の生えたササ原に着いた(写真3)。 クマササの中の踏み跡が急に薄くなり、獣道か人が歩いた跡か四方八方に踏み跡が伸びている。 ガスは深くなり、地形図を見たり、ササを踏み分け一番高いところをさがした。 残念ながら「中ノ尾根山」という表示や三角点は見つけることができなかった。 ガスがかかっているのでここが「中ノ尾根山」の最高点か否かは自信がない。 他に高いところは見つけることができなかった。 多分、ここが山頂だろうと思い、下山することにした。 まず、山頂付近で見つけた赤い目印を探し登ってきた時の記憶をたどりながら下って行く。 5分くらい下り、1度道を失うものの元の場所に戻りガレ沿いの道を探し出した。 10時、カブト岩に着き、また岩の影で休憩する(写真4)。 ここまで下れば迷うことはない。 数分下った所の木にはシカが食した新しい跡があった。 登山路にもシカの丸い糞が落ちている。 この辺のササは背丈が1mほどあるが樹林の中でもあり、踏み跡がしっかりしていて歩くには困らない。 いろいろな苔も良く育っている。 誰も登っていなく私だけだし、静かで「南アルプス深南部」と言う名にふさわしい山である。 タチツボスミレもたくさん咲いている(写真5)。 今年はいろいろな場所でスミレたちに逢った。 11時、登山口に着いた。 そこにある休憩小屋で休む。 中には「中ノ尾根山頂」という木のプレートが置いてあった。 なんか不思議な山である。 山頂では見つけることができなかった山頂プレートに山頂下と登山口で出合うとは・・・。 下はガスはかかっていないで、ほとんど雨が止んでいる。 そして少し明るくなった感じである(写真6)。 また9kmの林道を戻らなくてはならない。 向こうに小さく見える林道を歩いてきたのだ(写真7)。 林道脇の滝や花々を見ながら下って行く。 いくつか残っているゲートからの表示が残り8.5mを示している(写真8)。 ミツバツツジもたくさん咲いている(写真9)。 こんな花を見ていると長い距離を歩くのは全く苦にならない。 シカの新しい足跡も付いている(写真10)。 今回3日間で2頭のシカに出合った。 キジにも別々の山で雄雌2羽に出合った。 11時半過ぎ、白倉橋に着いた(写真11)。 まだまだ先はあるが、かなり下ってきた。 その先には生き生きとしたヤマブキが咲いていた(写真12)。 ヤマツツジ、ウラシマソウなど焼津アルプスでも見かける花々もある。 13時過ぎ、白倉林道ゲートに着いた。 昨日から今まで車1台、ひと1人も見かけない山歩きであった。 |