2016.10.17 MM 第581号

   私の出合った日本百名山 他の山々 by masarus 

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白馬岳A(しろうまだけ 2932m)長野県白馬村・富山県朝日町
日本百名山

この山の私の印象等は・・・                                     

「 友人と共に大雪渓とたくさんのお花を楽しんだ 白馬岳(猿倉コース) 」

  *下に私の感想等の文があります。                                                                         
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【歩いた日】     2016年7月28日(木)

【天候】        曇りのち晴れ

【コース及び時間】

八方バスターミナル6:00=(バス)=6:22猿倉6:33-7:36白馬尻小屋7:41-8:10雪渓下8:21-9:30雪渓上9:47

-10:21昼食10:48-11:14避難小屋-11:30/41-12:25山頂小屋12:59-13:24白馬山荘(泊)13:48-14:03

白馬岳〈2932m〉14:45-15:03白馬山荘(2食弁当付き10,800円) [No.581へ続く]


       【 登り(猿倉~白馬岳) 5時間21分  下り(白馬岳~白馬山荘) 18分     合計 5時間39分  】



*コースタイムは写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。
 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムにしてください。



  
午前5時45分「八方バスターミナル」に着いた(写真1)) 林道終点にタマガワホトトギスが咲いていた(写真2)
白馬尻小屋に着く(写真3) キヌガサソウがたくさん咲いている(写真4)
もうすぐ大雪渓である(写真5) アイゼンを装着する(写真6)
雪渓歩きは気持ちがいい(写真7) ハクサンフロウ(写真8)
 この花の名は何? シロウマアサツキ(写真9) お花畑の向こうに稜線が見えてきた(写真10)
チシマギキョウ(写真11) 白馬岳頂上宿舎に着けばあと少しだ(写真12)
13時半に白馬山荘に着く(写真13)  白馬岳山頂[標高2932m](写真14)

 【感想 等】 

 五箇山ICから無事白馬村に着き、午前5時45分「八方バスターミナル」に着いた(写真1)。
今日は友人O氏を白馬岳に案内する。

彼とは玉山(3952m、台湾、別名ニイタカヤマ)に登った仲間である。
日本の山でどこがいいか、と聞くので「白馬」と私は答えた。

白馬はこれまでも何回か紹介したようにいろいろな楽しみが詰まっている。
その中でもハイライト的なコースは猿倉から大雪渓を登り、白馬大池・栂池に下るコースはお花畑や池があり最高である。
自家用車で来た場合、登山口と下山口が違うので困った、と思っていたがいいアイデアに巡りあった。

それは2つのコース共、八方バスターミナルを通ることがわかったのである。
それで「八方バスターミナル」横の無料駐車場に車を止めた。
週末は満車になることもあるというが平日の始発なのでまだ空きがあった。

O氏はJR白馬駅午前6時始発のバスに乗ってきた。
O氏と合流し、猿倉に着いたのは6時22分である。

ここにある猿倉荘の前には登山相談所が設けられていた。
登山の準備をしている人も20人ほどいる。

1000円で簡易アイゼンを売っていた。
レンタルアイゼンも1000円で借り、返すと300円戻ってくるという。
ちょっと歩くにはこのアイゼンで十分なのだろう。

私たちも今回の1泊2日の登山計画を話し、登山届けを提出して6時半過ぎに出発した。
空色のヤマアジサイの咲く樹林のゆるやかな山道を進んで行く。

10数分歩くと、白馬鑓への分岐に着いた。
前回、白馬鑓温泉に浸かったことや変化に富んだ雪渓を見ながら歩いたことを思い出した(メルマガNo111)。

樹林の中のソバナなどの花を見、近況を話しながら歩く。

歩き始めて40分余、林道終点である。
そこにはたくさんのタマガワホトトギスが咲いていた(写真2)。
またキヌガサソウもあった。

木道を進んでいくと、アキノキリンソウも咲いている。

7時27分、前方に雪を付けた山が見えてきた。
山頂付近は雲があり見えないが、白馬岳の稜線だろう。
もうすぐ白馬尻に着くはずである。

ヤマハハコ、エゾシオガマなども咲いている。

7時37分、白馬尻小屋に着いた(写真3)。
ほぼコースタイムで歩くことができた。

10名ほどがベンチで休んでいたが、そこには雪渓を中心とした「山の情報」が掲示されていた。
私は何度も雪渓を歩いたことがあるが、初心者が知識がないまま単独で雪渓を歩くのは危険である。

一般の登山者向けにレンタルのアイゼンを貸し、登山者を増やしているのでこのような情報は必要であろう。
掲示板には事故のこと、落石のこと、大雪渓下山中歩行困難者が4名あったことなどが書かれていた。

ここからは沢沿いを登っていく。
キヌガサソウがたくさん咲いている(写真4)。
また、オオウバユリも咲いている。

白馬尻小屋から15分、大雪渓が見えて来た(写真5)。
名前のわからないブルーの花が一面に咲いている。
花はヤクヨウサルビアに似ているが葉が違う・・・。

雪渓の雪が解け、沢の水になっている。
右手に雪渓を見ながらしばらく小石の道を歩く。

8時10分、雪渓下に着く。
ここで簡易アイゼンを付けしばらくは雪の中を歩いて行く。
30分人どが荷物を下ろしてアイゼンを装着している(写真6)。

6月中旬の富士山には12本爪のアイゼンを持って行ったが、登りは使わないで歩いた。
今回は4本爪の簡易アイゼンである。
友人O氏もレンタルアイゼンを借りてきている。
アイゼンを付けゆっくり安全に歩いて行こう。

雪はある程度固まってはいるが、傾斜はかなりあるところもある。
雪渓の真ん中より左側をほぼまっすぐ山頂方向に向かい歩いて行く。
雪の上を吹き下ろす風が冷たいが、気持ちがよい(写真7)。

途中雪渓からはずれ小石の上で休んでいる人達もいた。
私たちは雪上で立って少し休み、また登り始める。

休んでいると寒くなり上着を着ようと思ったが半袖1枚で通した。

9時半、雪渓を横切り右斜面の小石の上に出た。
アイゼンを外し、ここからは夏道を歩く。

休んでいると、雪渓の反対側で石が転がっている音が鳴った。
直径50cmほどの石が雪渓を転がっていく。
「(落)ラク!」と誰かが叫ぶ声が聞こえた。

運良くこの石はみんなが歩いているルートとは違うコースを下に落ちていった。
雪渓にはいくつかの石が転がっていたが、それらはすべて上からの落石で転がってきたものである。
大事に至らなくてほんと良かった。
この大雪渓でもかつて落石事故があったのを記憶している。

ここからはお花畑を見ながら稜線に向かう。
早速ミヤマキンポウゲのキイロのかわいい花がある。
タンポポに似たウサギギクもある。

左手には割れて口を開けた雪渓があり、迫力がある。

10時前、雪渓のある沢から離れ避難小屋方向に向かう。
振り返ると大雪渓が見え、雪の中を歩く登山者が蟻の行列のように見える。

ハクサンフロウも咲いている(写真8)。

クルマユリが咲いている。
トリカブトのつぼみがある。
紫色の花もある(写真9)。
この名前は忘れてしまった。
花に詳しいeruさんに教えていただき、シロウマアサツキだとわかった。

白色のイワオウギ、タカネナデシコ、クルマユリ、ミヤマオダマキもある。

一面黄色に染まったシナノキンバイのお花畑の急斜面を登っていく(写真10)。
まだ沢沿いには残雪がある。

11時15分、避難小屋に着いた。
あと少しで白馬岳への稜線である。

ここからはややなだらかになり今まで以上に高山植物が次々に現れる。

これまでと同じ花も多いが、異なった花もある。
ウルップソウもなかなかいい。

ハクサンイチゲの白い花もある。

すぐ上に白馬岳頂上宿舎が見える。
ヨツバシオガマがたくさん咲いている。

そして、 このキキョウもきれいだ(写真11)。
イワギキョウだと思ったが、花びらに毛があるので多分チシマギキョウである。

シコタンソウもかわいく咲いている。

12時半、白馬村営の白馬岳頂上宿舎に着いた(写真12)。
若い女性2人組がこの山小屋が白馬岳山頂にある山小屋だと勘違いして予約した、という声が聞こえてきた。
大変紛らわしいネーミングである。
山頂に近い方が「白馬山荘」であるのだから・・・。

白馬岳頂上宿舎に着けばあと少しだ。
ゆっくり休んでいこう。

いろいろ話ながら30分余の休憩をした。
眼下に白馬岳頂上宿舎を見ながら登って行く。

シナノキンバイ、タカネメグサがある。
紫色の花は、ヤマルリトラノオだろうか。

白馬岳頂上宿舎から25分で白馬山荘に着いた(写真13)。
時刻は13時半、思ったより早く着くことができた。
O氏がトレーニングを積んでおいたからである。

受付を済ませ、荷物を部屋に置き白馬岳山頂に向かった。
山小屋予約の時、「登山届け」と「宿泊カード」を送ってもらってあったのでどちらもスムーズに手続きができた。

ガスっていた白馬岳山頂が見えて来た。
夕日は期待できそうにないので登っておくことにした。

白馬山荘から15分で着いた山頂には20人ほどが休んでいた。
前方に小蓮華山(標高2766m)が見える。

周りを眺めたり記念写真を撮ったりして15時過ぎに白馬山荘に戻る。
また天気が良くなれば夕焼けを見に戻ってこようと思う。


残念ながらガスは晴れなかった。
17時に夕食をいただき、18時半から40分間白馬についてスクリーンに映された写真を見ながら講座が開かれ参加する。
定員800人の登山者に人気の山である。
大学の医学部が常駐したり、レンタルアイゼンを用意したりと、そこには工夫や努力がある。

久しぶりに白馬大雪渓を歩き、多くの花に出合えた充実の1日であった。
友人O氏と話ながらの登りも楽しかった。


(2日目に続く)


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