2017.02.13 MM 第594号

   私の出合った日本百名山 他の山々 by masarus 

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下田富士(しもだふじ 191m)・和歌の浦遊歩道 静岡県下田市 
伊豆半島ジオパーク


この山の私の印象等は・・・                                     

「 駅そばでなかなか急な階段と登りだった 下田富士 他 」

  *下に私の感想等の文があります。                                                                         
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【歩いた日】     2017年1月21日(土)

【天候】        快晴

【コース及び時間】


1] 9:21宝福寺-9:27下田富士登山口-9:43下田富士〈191m〉9:48-10:00下田富士登山口-10:12宝福寺P


2] 10:50下田海中水族館P-(海岸コース)-11:14鎌田浜26-11:32大浦海岸-(山コース)-11:45下田海中水族館P


    【歩いた時間  下田富士 46分  和歌の浦遊歩道 43分   合計 1時間29分(車での移動時間を除く)】


*コースタイムは休憩を除き写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。
 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムにしてください。


  
「ペリー艦隊上陸の碑」から下田富士(写真1) 神明宮の梅がきれいだ(写真2)
伊豆急下田駅前(写真3) 下田富士登山口(写真4)
途中にはいくつかの神社がある(写真5) ようやく稜線の感じ(写真6)
高根山と稲生沢川方向を(写真7) 南方向を見ると海も見える(写真8)
下田富士が一枚岩であることがわかる(写真9)  下田海中水族館の無料駐車場(写真10)
下田の海はきれいだ (写真11) 溶岩と伊豆石の切り出し跡(写真12)
灯籠のようなものが付いた石がすぐそこ (写真13) 鎌田浜で昼食を(写真14)

【感想 等】 

〈 その1 下田富士 〉

伊豆半島ジオパーク第3弾は「下田市街コース」である。

この日、13時に友人と下田で待ち合わせをし、野水仙が満開の爪木崎周辺を歩くことになっていた。
思ったより早く「子浦・日和山歩き」が終わり、私の車は9時には下田に着いた。

それで、まだ歩いたことのない「下田富士」を歩くことにした。

下田市街では「寝姿山」が有名であるが、かつて来た時に登った(メルマガNo.371)。
寝姿山・高根山 http://h1933.web.fc2.com/hyaku-g/yama371/yama371.html


まず、「ペリー艦隊上陸の碑」に行った。
そこからの下田富士は、海面に逆さ富士も写り見事な風景だった(写真1)。

ここから歩いてもいいと思ったが、ここには駐車場はない。
もう少し西に行くとあるのだが、舗装道路を歩くのは好きではないので近くまで車で走ることにした。

宝福寺の所に駐車場があったのでそこを出発点にした。
メインストリートのような道路の歩道を歩いて行くと、小さなお宮さん、神明宮があった。
そこの紅梅がきれいだ(写真2)。

信号を左に進むと、すぐに伊豆急下田駅だった。
そこには黒船のモニュメントがあった(写真3)。
下田と言えば、黒船によるペリー上陸だ。
駅前には観光協会の建物もあり、下田市は観光に力を入れているのがわかる。

伊豆急下田駅から信号を渡って2分で下田富士の登山口がある(写真4)。
ここには大元である富士山の周りにある神社と同じ神社「浅間神社」があるのだろう。
鳥居に浅間神社と書かれている。
その鳥居をくぐって急な階段を登っていく。


その鳥居の所に駿河の富士(本物の富士山)と下田富士、八丈富士の三姉妹のおもしろい昔話が書かれている。
ここでは詳しくは書かないが、姉の下田富士は駿河富士の顔を見たくないと天城山を屏風のように立てた、という所がおもしろい。
確かに天城山の山塊があるから駿河の富士山はここからは見ることができない。


ガイドブックによると、この急な階段は108段だという。
それを登っていくと小さな神社が建っている。

不動堂だ。

少し登るとまた神社がある(写真5)。

そして、石段は終わり、細い山道になる。
富士山型の山は傾斜がきつい。
急な登りで体が熱くなり少し汗が出てくる。


登り始めて10分余、ようやく稜線の感じの傾斜になってきた(写真6)。
下田富士は南側の海の方から見ると写真1のようにすごい尖りがあり富士山型である。
しかし、東側や西側から見ると、そんな形には見えない。
それは地形図を見てもわかる。

樹林の中なので周りの展望はないし風も吹いてこない。
周りの木はウバメガシである。

木の隙間から高根山と稲生沢川方向が見える(写真7)。

やや緩やかな道を歩いて行くと南側の風景が見えてきた(写真8)。
海が見える。

木が少なければ市内や下田港などの展望が良い山ではあるがたくさんの木々が生い茂っている。

少し行くと、ようやく一枚岩がらしい岩盤が見えて来た(写真9)。
ガイドブックによると、「火山の中心部で冷えて固まったマグマが長い間浸食されて洗い出されて山の形を築いたもの」だとあります。

だからでしょうか、下田富士の別名を「一岩山」と言うそうだ。
火成岩からできている岩が目の前にある。

そこからすぐに山頂であった。
浅間神社があり、周りは樹木に囲まれていて展望はない。

展望がない所でゆっくりしているのはあまり好きではない。
少し休んだら下る。

この下田富士はこの道以外はないので、来た道を戻る。

同じコースを10分余で下る。

駅前の下田市観光協会駅前案内所に寄り、下田公園周辺や爪木崎周辺の情報を入手して車に戻った。


〈 その2 和歌の浦遊歩道 〉

まだ時刻は午前10時過ぎである。
待ち合わせの13時にはまだ時間がある。

「ペリー上陸の碑」の先にある和歌の浦に行ってみよう。
そこでも伊豆ジオパークの自然を見ることができる。

車1台がかろうじて通ることのできる下田循環道路ベイサイドプロムナードをゆっくり進んで行く。
犬走島、雁島を見て、赤根島の手前まで行くと下田海中水族館に入ってしまった。

そこに広い無料の駐車場があるので車を置いて歩くことにする(写真10)。
時刻は10時50分。

南に歩いて行くと、「下田海中水族館」がある。
車の台数から見て入館者は少ないが、快晴の中を魚たちは気持ちよく泳いでいるだろう。
囲われた海では数頭のイルカが背びれを出して泳いでいるのが見える。

子どもの頃、夏休みに泊まりがけで遊びに来てここに入ったこともある。
子どもの頃の思い出の1つが家族旅行で、伊豆で泳いだり水族館に入ったことである。


和歌の浦・赤根島に別れを告げ、志太ヶ浦の方へ歩いて行く。
海岸沿いの岩場にコンクリートで固められた遊歩道が整備されていて歩きやすい。

海岸の向こうに改修中の下田東急ホテルが見える。
南側の水面は太陽光を反射して輝いている(写真11)。
太陽高度が下がる冬のこうした輝いた海が好きだ。

鎌田浜の手前に灯籠のようなものが付いた石が見える。
できれば、今日はそこまで歩く。

手前の岩場は溶岩が流れた跡だろうか。
大きな礫も含まれている。
また、伊豆石を切り出した跡も見える(写真12)。

ガイドブックによると、ワシントンの記念塔は世界の石を集めて169mの塔を造ったのだそうだが、
その中にこの伊豆石が日本を代表して使われているという。

海岸沿いの遊歩道は気持ちがいい。

右上に崖が見えてきた。
黄土色っぽい凝灰岩でできている。
火山灰が固まったものである。

上空ではトンビがのんびり輪を描いている。

遊歩道のすぐ脇に凝灰岩の地層が露出している。
わかりやすくていい。
触るとぼろぼろ崩れもろい。

下田の海はきれいだ。
何回も下田には来たことがあるが、ますます気に入った。

大浦海岸に着いた。
そこには「大浦御番所跡」の看板があった。
ここに海の関所があり3000隻が入船し検問を受けたのだそうだ。
かつて学校でペリーが来て下田港や横浜港を開港したことを学習した。
その頃は下田も栄えていたであろう。

そんなことを考えながら歩く。

トンネル手前からは、遠くから見えた灯籠のようなものが付いた石がすぐそこに見える(写真13)。
あれは何だろう。
灯台の役割をしていたのかもしれない。

そこまで行く道があったのだろう。
海に灯籠までの杭が残っている。

この周りの石の中には津波石があるのかもしれない。
ここからでは良くわからない。

トンネル入口には岩を削り、そこにお地蔵さんが安置されていた。

トンネルを抜けると鎌田浜が見えて来た。
海水浴場になっているという静かな小さな入り江である。

小さな船が1艘砂浜にあげられている。
漁師が1人小さな網を修理している。

のどかな砂浜である(写真14)。
船の近くでしばし海を見つめて休憩する。

この先にも遊歩道が続いているのが見える。
南伊豆町の方に行くことができるのだろうか。

さあ、そろそろ戻ればちょうど待ち合わせの13時になるのだろうか。

帰りは大浦海岸から舗装道路を長楽寺方向に進み下田海中水族館の駐車場に戻ることにする。


大浦御番所跡過ぎから北上する。
ホテルだったのだろうか、それとも民宿か、放置され廃墟のようになった大きな建物がある。
いつだって私たちは時代に翻弄されて生きている。
そんなことを思ってしまった。

トンネルを抜け、無事下田海中水族館の駐車場に戻ることができた。
戻った時刻は午前11時45分。

隙間の時間に下田富士と和歌浦遊歩道を楽しめた1時間半であった。


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