2017.02.20 MM 第595号
須崎・爪木崎(すざきつめきざき) 静岡県下田市
伊豆半島ジオパーク
この山の私の印象等は・・・
「 遊歩道がしっかり整備されて岩場の海岸歩きと満開の野水仙を楽しんだ須崎爪木崎 」
*下に私の感想等の文があります。
メールアドレスを登録していただきますと、この文章が「無料メールマガジン」として毎週あなたの所に届きます。
【歩いた日】 2017年1月21日(土) 【天候】 快晴 【コース及び時間】 13:00須崎港-13:28細間の段13:31-13:37俵磯13:41-14:10爪木崎14:27-15:10九十浜15:20- 15:30グリーンエリア 【 歩いた時間 1時間56分 】 *コースタイムは休憩を除き写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムにしてください。 【温泉】 「舟戸の番屋」(300円) 静岡県賀茂郡河津町高見 |
須崎港から出発(写真1) | 海岸沿いに遊歩道が整備されている(写真2) |
山に入るとツワブキがいっぱいある(写真3) | 茶色は岩石中の鉄分が錆びた所だ(写真4) |
伊豆石の切り出し跡(写真5) | 爪木崎灯台が見えて来た(写真6) |
切り出した伊豆石を放置してある(写真7) | 海岸に出る(写真8) |
小さな湾には小舟がある(写真9) | 柱状節理が広がっている(写真10) |
爪木崎灯台はもうすぐだ(写真11) | アロエと野水仙は満開だ(写真12) |
赤崎方面の海岸線 (写真13) | 九十浜に着く(写真14) |
【感想 等】 伊豆半島ジオパーク第4弾は「須崎爪木崎コース」である。 この日、13時に友人と下田で待ち合わせをし、野水仙が満開の爪木崎周辺を歩くことになっていた。 待ち合わせは爪木崎より一つ手前のバス停「グリーンエリア」である。 一緒に歩くS氏は車で来るので、1台をグリーンエリアのに止めもう1台を須崎漁港に止めその間を歩くことにした。 (車がなければバスを利用すればこのコースを歩くことができる) S氏は待ち合わせの時間より10分ほど早く来た。 S氏の車で須崎漁港に向かい、13時ちょうどに歩き始める。 須崎漁港では漁師が網を修理したりテングサを干したりしていた。 また海苔を採取し、板海苔をつくるためにすのこで干してあった。 板海苔作りは子どもの時遊びで少しやったことがあるので懐かしかった。 堤防沿いに5分ほど歩くと「須崎遊歩道入口」という赤い矢印があった。 ここには「海岸コース」と「岩場コース」がある。 どちらに行くか迷う所であるが、海岸が好きなので海岸コースを選んだ。 伊豆の一番の良さはきれいな海岸である。 須崎漁港とも分かれ遊歩道を進んで行く(写真1)。 2分ほど進めばすばらしい海が広がっている(写真2)。 海の中に見えるのは大島だろうか。 中心の山が三原山だろう。 この海を見ただけでここに来た甲斐がある。 海岸から山の方に入って行くとツワブキが群生している(写真3)。 花期は過ぎているが中にはまだ花を付けているものもあった。 13時20分、岩場コースに合流した。 ここからは海岸を崖の上から眺める感じである。 海を上から眺めるのも悪くはない。 合流してから数分で「細間の段」への分岐である。 前方には荒々しい波で削られ横縞の地層が露出しているのが見える(写真4)。 茶色の岩は岩石中の鉄分が酸化したものだ。 海岸の磯には江戸城の石垣を作るために太田道灌がここから伊豆石を切り出したという人工的な跡も見える(写真5)。 そこからは爪木崎灯台が見える(写真6)。 岩の間には黄色のイソギクが咲いている。 樹林の中に入って行くとそこには切り出したのに放置されたままの石がいくつもあった(写真7)。 近くの岩に目をやると黒い枕状溶岩である。 また黄土色の火山灰が固まった凝灰岩の地層もある。 海岸の遊歩道を気持ちよく歩いて行く(写真8)。 田ノ尻だろうか、それとも田ノ浦だろうか、小さな湾があり小舟が港に引き上げられている(写真9)。 こんな小さな漁村も好きである。 そこから数分で爪木崎であった。 まずは尾根道を通り「柱状節理」を見た(写真10)。 マグマや溶岩が冷えて固まる時にできる規則正しい亀裂で、柱状の棒の束になっている。 それが見事に岩の所に露出している。 そこからの灯台も自然の中にある感じで、なかなかいい(写真11)。 灯台の下まで行き、海や沖の島々を眺めた。 灯台は好きな場所の1つである。 かつて海岸線を素敵な灯台を求めて日本中サイクリングしたことがある。 この爪木崎灯台もなかなかいいロケーションである。 灯台からの帰りは水仙群生地を通る。 今がちょうど満開の時期で水仙まつりが行われている最中である。 毎年12月20日から2月10日まで行われる、という。 もっと混んでいるかと思ったが、前日雨だったためか思ったよりすいている。 アロエの赤と水仙の色がきれいだ(写真12)。 また水仙の香ばしいにおいが辺り一面を満たしている。 十分見た後は九十浜に向かう。 観光協会からもらった地図には海岸沿いも点線の道が書いてあるが、地元の方に聞くと丘の上を歩いて行くようである。 この海岸線を歩きたいと思ったのだが・・・(写真13)。 この丘は海岸段丘だという。 正確には「隆起海生段丘」といい、海底火山が地殻変動によって隆起し地上に出たが波によって削られ平らな丘になったのだそうだ。 しっかりした遊歩道があり歩いて行く。 ツバキが植えられた広場のような所もあるが、何のためなのかわからない。 歩いて行くと看板があり先ほどの広場のような所は「芝生広場」と名前が付けられていることが分かった。 何かのイベントをやった跡なのかもしれない。 また、今歩いている所が「九十浜遊歩道」という名前が付けられていることも分かった。 ようやく海岸に降りる。 岩場から砂浜になりそこが「九十浜」である(写真14)。 誰もいない。 静かでのどかでいい。 夏には小さな海水浴場になるので、簡単な小屋が1つ建っている。 こんなところでぼっーとしているのもいいかもしれない。 少し休んだら坂を上ってグリーンエリアに戻ろう。 舗装された急坂を数分でグリーンエリアに着いた。 車でS氏を須崎港に送って今日の「伊豆ジオパーク歩き」は終了である。 伊豆にはたくさんのジオパークのコースがあるが、ここ「須崎爪木崎コース」は最高である。 火山活動でできた海岸線の地形と海、そして野水仙などの花を楽しんだ2時間半であった。 下山後は、国道135号を北に走った所にある露天風呂「舟戸の番屋」に寄った。 17時までという事であったが、16時過ぎに着いたので大丈夫であった。 またその時刻に入っている人はなかったので海岸のすばらしい露天風呂を独占利用ができた。 (その時の様子 http://plaza.rakuten.co.jp/masarus/diary/201702200000/ ) 夕刻が迫りピンクに染まる空と海を眺めながら、4ヶ所巡った楽しかった伊豆ジオパークを振り返った。 |