2017.08.23 MM 第611号
八海山(はっかいさん 1778m) 新潟県南魚沼市 日本二百名山
この山の私の印象等は・・・
「 雷と集中豪雨にやられたが無事下山できて良かった 八海山 」
*下に私の感想等の文があります。
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【歩いた日】 2017年7月18日(火) 【天候】 曇り 後 豪雨 【コース及び時間】 八海山スキー場P6:37-7:15/20-7:52/8:02-8:14ロープウェイ山頂駅8:20-8:54/59-9:13女人堂9:18-9:50/55 -10:01薬師岳〈1654m〉-10:06千本檜小屋10:16-10:21薬師岳〈1654m〉-10:44女人堂10:49-11:32 ロープウェイ山頂駅(雨宿り)12:14-13:15ロープウェイ山頂駅P 【 登り 2時間53分 下り 2時間12分 合計 5時間5分 】 *コースタイムは休憩を除き写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムにしてください。 【温泉】 浦佐温泉「てじまや」 (新潟県南魚沼市浦佐218-1) 600円 |
ゲートは6時20分に開くと言ったが…(写真1) | ロープウェイ駅の横から登っていく(写真2) |
スキー場の中の道にトラノオが(写真3) | 試運転のロープウェイが動き出した(写真4) |
ロープウェイ山頂駅着(写真5) | ヤマツツジが咲いている(写真6) |
遙拝堂避難小屋(写真7) | アカモノが咲いている(写真8) |
女人堂[六合目](写真9) | アザミが雨に濡れている(写真10) |
シャクナゲが雨に打たれている(写真11) | 濡れて滑る岩を鎖で登る(写真12) |
薬師岳[標高1654m]はガスの中であった(写真13) | 千本檜小屋(写真14) |
集中豪雨でR17は冠水不通である (写真15) | 関越高速道も通行止めである(写真16) |
【感想 等】 7月中旬に新潟栃木・福島方面に遠征した。 その第1弾は越後三山の1つ、中ノ岳に登った。 百名山の「越後駒ヶ岳(魚沼駒ヶ岳)メルマガNo.50」は枝折峠からすでに登った。 越後三山で残るは「八海山」である。 日本酒で有名な「八海山」。 ロープウェイで尾根まで登ることができる。 どこから登ろうか迷ったが、天気も崩れてくるので八海山スキー場に車を置き、ロープウェイのコースから登ることにした。 前日、八海山神社に参拝をし、無事登山を祈った。 ロープウェイは夏の平日8時20分が始発である。 スキー場のゲートが開くのが6時20分という。 また、歩いてもロープウェイでも山頂駅に着くのは同じ頃だという。 じゃあ、歩こうか、とゲートの開く時間に出かけた。 ゲートは予定より数分遅れて開いた(写真1)。 ロープウェイ乗り場横に車を駐車し、6時半過ぎに歩き始める。 私より先に1台待っていたが、彼はロープウェイ利用だと言う。 スキー場を整備したり、山頂駅との連絡道を上っていく(写真2)。 登山道脇には高山植物はあまりなく、月見草やガクアジサイ、トラノオが咲いているくらいであった(写真3)。 7時44分、試験運転だろうか、ロープウェイが上がっていく(写真4)。 8時過ぎると、ガスが出てきた。 そして、小雨が降ってきたので雨合羽を着る。 はやり、雨か・・・・。 8時14分、ロープウェイ山頂駅に着いた(写真5)。 登山届けを出し、八海山山頂の入道岳についてスタッフに聞くと、迂回路は崩落していて危険だという。 じゃあ、尾根を往復するしかない。 それが分かっていれば別コースを考えたのに、市に問い合わせた時には聞くことができなかった。 尾根に登っていくと、ヤマツツジが咲いている(写真6)。 尾根に出ると、遙拝堂避難小屋がある(写真7)。 木造のなかなかいい感じである。 熊に注意の看板を見ながら、山道に入っていく。 少し行くと、アカモノが咲いている(写真8)。 ツガザクラに似ているが葉が少し違う。 9時過ぎ、女人堂に着いた(写真9)。 相変わらず小雨とガスの中を歩いている。 雨に濡れてアザミが咲いている(写真10)。 これはオニアザミだろうか? 日本に咲くアザミは150種もあるそうで、フジアザミなど特殊なものしか私には分からない。 雨の量が多くなってきた。 シャクナゲの花が雨に打たれて花びらが取れそうだ(写真11)。 鎖場だ(写真12)。 濡れた岩なので鎖がないと通るのは大変だろう。 鎖を登るとなだらかになり、薬師岳(標高1654m)に着いた(写真13)。 小さな赤い鳥居に石の祠がある。 釣鐘がぶら下がっていたので鐘を叩いてみた。 もう少しいい天気になってくれ~ そこから5分で千本檜小屋だった(写真14)。 時刻は10時過ぎ、閉まっていて人の気配は感じられない。 壁のそばで休憩する。 遠くで雷が鳴っているのが聞こえる。 雨も降り続いているので、ここで引き返すことを決める。 (7月31日には高校3年生が部活で登山中にここ八海山女人堂近くで滑落して亡くなる事故も起きている) 今年の夏遠征は不運が続いている。 と言うより、例年より天気が良くない日が多いのかもしれないが、6月の北海道は3日間とも天気があまりよくなかった。 7月の今回も昨日は曇り、本日は雨。 自然には逆らえないので引き返すだけである。 10時16分、千本檜小屋を出発。 小雨の中の緩やかなアップダウンを楽しむ。 少し歩くと、ロープウェイで登ってきた人達、3グループ9人ほどとすれ違う。 中には白装束で雨傘もさしてない人もいた。 また、薄いビニル合羽の人もいた。 「どこまで行くのですか?」と聞くと、「そこまで」ということである。 この天気ではきっと、薬師岳か千本檜小屋だろう。 天気が崩れてくのが心配である。 10時44分、女人堂に着いた。 入口に入り、行動食を食べながら休憩する。 歩き始めると、雨が激しくなってきた。 そして雷が徐々に近づいてきているのが分かる。 一眼レフのカメラをしまい、歩くことに専念する。 登山道は沢のように水が流れている。 11時半過ぎ、ロープウェイ山頂駅に着いた。 バケツをひっくり返したような雨が降り雷が鳴っている。 雨宿りをしていると、1度はすぐ近くに雷が落ちている。 10時過ぎからロープウェイは運転を取りやめていていつ再開するかはわからないという。 下に降りていった軽トラックが戻るまで下山を待った方がいい、とロープウェイスタッフに言われた。 下りていいと言われても、この大雨と雷の中を下りる勇気はない。 途中ですれ違った9人は女人堂で雨宿りをしているそうである。 ふきっさらしのロープウェイ山頂駅の出口は風が来て体温を奪っていく。 30分ほど経つと、汗や雨で濡れた体が少し震えだした。 通路を行ったり来たりしたがなかなか温まらない。 風の来ないところを探したが、なかなか見つからない。 下に降りていった軽トラックは戻ってくる気配はない。 雨は少し小降りになり、雷は遠ざかった。 12時14分、「歩いて下ります」と言って、私はロープウェイ山頂駅を出発した。 下りなので苦もなく下りていたが、道を3mほどの幅で濁流が横切っている。 あれほどの雨が降れば当然のことであろう。 観察すると深さは多分10cmほどである。 なるべく浅いところを選んで渡涉する。 防水の登山靴にもついに水が入ってしまった。 じゃぼじゃぼさせながら下って行く。 雨は少し弱くなってきた。 スキー場のスタッフ1人がシャベルカーで水がうまく流れるように補修している。 道路を補修した跡もある。 そこから5分ほど下るとまた道をすごい勢いで濁流が横切っている。 今度は5mほどの幅で勢いもすごい。 深さは多分20cmほどだろう。 これはちょっと深そうである。 膝近くまであれば渉るのは無理である。 おそるおそるみずの中に入っていく。 足を下流に引っ張られたが何とか通過することができた。 途中、スマホが鳴っていたが雨の中なので、出すことができなかった。 13時過ぎ、ロープウェイ山麓駅に着くと、スタッフが窓を開け「よく降りれましたね。よく水を渡れましたね。さっき電話させてもらいました」との事である。 登山届けを見てスマホに電話してくれたのである。 (電話が鳴った時は、濁流を渡り終わった後であるが・・・) 登山者を心配してくれて、本当にありがたいことである。 ロープウェイの再開はまだまだのようである。 私は車の中で着替え、近くの温泉を探した。 五十沢温泉「さくり温泉健康館」は昨日、六日町温泉「らりあ」は一昨日入った。 これから向かう新潟市方向に国道17号線を走って探すことにした。 温泉はすぐに見つかった。 新幹線も止まる浦佐駅近くの浦佐温泉「てじまや」にお世話になる。 時刻は14時。 この時間に入浴する人はあまりいない。 またまた独占入浴を楽しむ。 鉄分が多く、露天風呂は濁って土色であった。 さっぱりし、気持ちよくなったところで新潟に向けて出発である。 時間もあるので風景を楽しみながら国道17号線を走っていくことにする。 少し走ると渋滞で全く車は動かない。 反対方向も工事渋滞なので、対向車の方に渋滞の理由を聞くと「この先のセブンイレブンの所で冠水していて通行止め」だという。 確かに脇を流れている魚野川は水かさも多く濁流である(写真15)。 地図を調べ、高速道路のインターチェンジを探す。 大和PAのスマートインターチェンジが近くにあることが分かり、渋滞の中を向かう。 大和PAのスマートインターチェンジに着くと、写真のように高速道路も土砂が流れ込み不通である(写真16)。 迷ったが、小出ICまで行き、小出IC近くで通行できるようになるまで待つことにした。 小出IC近くのコンビニは満車であった。 待つこと2時間、18時にやっと開通し新潟市に着いたのは20時であった。 集中豪雨と雷のすごさを体験した八海山であった。 |