2018.01.27 MM 第628号

   私の出合った日本百名山 他の山々 by masarus 

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宇津ノ谷峠からの北部6山縦走

ロンショウ(412m) 飯間山 (482m) 大鈩山(356m)
駿河峰(410m) 梵天山(376m) 徳願寺山(352m)

静岡県静岡市


この山の私の印象等は・・・                                     

「 展望もなく誰にも会わなかった静かな 宇津ノ谷峠北6山縦走 」

  *下に私の感想等の文があります。                                                                         
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【歩いた日】     2017年12月28日(木)

【天候】        晴れ

【コース及び時間】

道の駅「宇津ノ谷峠」P8:48-宇津ノ谷集落-9:15宇津ノ谷峠-9:55/10:00-10:32ロンショウ〈412m〉

10:37-10:55飯間山〈482m〉-11:04二つ目の鉄塔11:21-11:47大鈩山〈356m〉11:50-

12:24駿河峰〈410m〉12:33-12:55歓唱院坂峠-13:30梵天山〈376m〉13:39-13:50仏平

-14:16徳願寺14:22-佐渡バス停15:00


      【登り(飯間山まで)1時間57分 下り(飯間山から)3時間21分  合計 5時間18分】


*コースタイムは休憩を除き写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。
 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムにしてください。


  
かつての宿場「宇津ノ谷」から登る(写真1) 旧東海道を宇津ノ谷峠に向かう(写真2)
宇津ノ谷峠(写真3) 山々の展望が開ける(写真4)
ロンショウ(412m)に着く(写真5) 焼津側の展望が開ける(写真6)
鉄塔下からは富士山がきれいだ(写真7) 大鈩山(標高356m)(写真8)
駿河峰(標高410m)(写真9) 少し行くと「堂ヶ谷313m」三角点があった(写真10)
梵天山(376m)山頂(写真11) 仏平から下る(写真12)
徳願寺上から日本平方面を(写真13) 徳願寺山門のモミジ(写真14)

【感想 等】 

昨年暮れ、気になっていた宇津ノ谷峠から続く尾根道を歩いてきた。
このコースは友人達が歩いたという話はあまり聞かないマイナーな山である。

国道1号線を通って車で静岡に行く時いつも見る山塊である。

山はそれほど深くはないので道が荒れていたり迷ったら下山し歩くかバスで戻ればいい、と簡単な気持ちで出発した。


8時半過ぎ、道の駅「宇津ノ谷峠」に着き、すぐに出発した。
つた野細道を通りこのコースに向かうこともできるが、今回はあまり歩いていない宇津ノ谷の集落を通ることにした。

国道1号線の陸橋を渡り宇津ノ谷集落に入って行く。
9時近いが人影は全くない。

師走も師走、あと4日で今年も終わるという暮れに観光客や山歩きの人はいないだろう。

小さな橋を渡り集落の奥に進んで行く(写真1)。
平屋の木造住宅がよく残っている。

集落の終わりから階段を上がって行くと旧東海道に出る(写真2)。
東側にある「つた野細道」は平安時代から豊臣秀吉が東海道を開くまで約700年使われ、そのあと宇津ノ谷峠にトンネルができるまではこの道が使われたのである。

出発してから約30分、宇津ノ谷峠に着いた(写真3)。
つた野細道は立派な案内板や表示があるのにこちらは官製の表示がないのが不思議である。
もっと整備されてもいい峠である。
(宇津ノ谷峠はつた野細道の旧宇津ノ谷峠と旧東海道として使われた新宇津ノ谷峠があるがそのことを書いてある物は少ない)

ここには全国でも珍しい「明治のトンネル」「大正のトンネル」「昭和のトンネル」「平成のトンネル」とある。
すなわち2つの峠と4つのトンネルが各時代で使われ、今も残っているのである。


ここからは私にとって未知の領域である。
峠を左(東側)に行くとつた野細道や満観峰に行き、右(西側)に行くと飯間山に向かう。

右の飯間山方向に急坂を登っていく。
峠から10分ほど登ると南東の展望が開ける(写真4)。
高草山の山頂も山々の中に見える。
焼津側から見る高草山とは全く違う山容である。

展望のきかない杉林の尾根道を歩いて行く。

切り倒した竹が散乱している所、ウラジロシダが生い茂っている所、東側が茶畑として開墾したばかりの所・・・。

手作りの標識が随所にあり踏み跡もしっかりしていて迷うことはない。

10時半過ぎ、ロンショウ(標高412m)に着いた(写真5)。
樹林に囲まれていて周りに比べてそれほど高くはない。
手作りの標識がなければ、ここがロンショウであるとは気づかなかっただろう。

新しい丸太のベンチも作られている。
少し休んでから進んで行くと、杉林の隙間から北側の風景が見えてきた。

鉄塔を過ぎ、飯間山(標高482m)に着いた。
このコースでは最高峰の山であり、あと18mで500mである。
三角点はあるものの杉林に囲まれ展望はない。

これらの山に共通しているのは常連のハイカーが手作りの標識を付けてくれてあり、
山頂には家型で茶色の箱があり記録やメモを残していることである。

満観峰もそうであるが、箱の中にカレンダーのような表を置き、毎日登ってきては日付に丸を付ける人達もいる。
そんな楽しみ方もあるのだ。

飯間山から10分ほどで二つ目の鉄塔に着いた。
ここは両側がしっかり切り開かれていて、焼津市の展望がいい(写真6)。
満観峰もはっきり見える。

そして富士山もよく見える(写真7)。
この写真は望遠レンズで撮っているが標準レンズでは送電線が写ってしまうのが残念ではある。
南アルプスも見えるが風が強く雪が舞い上がっているのだろう、白煙を上げている。

また、山伏はなかなか素敵に見える。

再び杉林の尾根道を進もう。

鉄塔から30分弱で大鈩山(標高356m)であった(写真8)。
ここも樹林の中である。

その先はよく間引きされた杉林で足元に光が入りウラジロが育っていた。

大鈩山から30分余、駿河峰(標高410m)に着いた(写真9)。
ここも残念ながら展望はない。

大鈩への分岐を過ぎ、少し行くと「堂ヶ谷 313m」三角点があった(写真10)。
ピークではない普通の樹林の中の三角点である。

時々樹林の間から街が覗けるなだらかな尾根道を進む。

下った所が歓唱院坂峠である。
昔から使われている感じの峠である。
何なのかはわからないが、そこには割れた石造物があった。

まっすぐ行けば梵天山・徳願寺であり、右に行けば歓唱院・丸子城跡、左が牧ヶ谷・木枯しの森である。
ここの標高は171m。

梵天山をめざし古い丸太の階段を登っていく。
今回のコースはなかなか長く感じる。

梵天山はわずか376mなのに目の前にそびえ立っている。
手入れがされている杉林の中を登っていくと梵天山に着いた(写真11)。

写真のように三角点の横に五輪塔のような石造物がある。
もし五輪塔ならこれはお墓だろうか?
山名の梵天も仏教用語である。

その先からは富士山が見えた。

尾根道を快適に進んでいくと仏平に着いた(写真12)。
東側が開けていて、木々の間から安倍川や日本平などが見える。

展望を求めて歩いていたらかなり下ってしまった。
「徳願寺山」というピークに寄らずにきてしまった。
地形図には標高352mとあるので三角点もあるかもしれない。
この辺りはハイキングコースとして整備されているのでまたの機会に歩いてみたい。

そこからの展望はすばらしい。
安倍川の向こうに日本平が見える(写真13)。

もちろん、ここから富士山も見ることができる。

農道に出て5分で徳願寺であった。
立派な由緒ある寺である。

オレンジ色と赤の2種類のセンリョウが植えられているのが印象的であった。
特にオレンジ色のセンリョウはあまり見かけたことはない。
また、紋入りの窓ガラスがこの寺の歴史を感じた。

山門にはモミジがまだ色づいたままであった(写真14)。
師走も終わりかけた時のモミジなのでなんか得した気がした。

寺から下って行く。
地図を見ないで歩いていたら方向を間違えた。
その後、国道1号線に出たので、ちょうど歩いていたおばあさんにバス停を聞いた。
よく車で通る道であるが、バス路線を調べてなく地元の人に聞いた方が確かだと思ったからである。

バス停は50mくらい歩いた所にあった。
ただ、バス停のルート図を見ると宇津ノ谷峠を通らないバス停であった。

じゃあ、前回宇津ノ谷峠から朝鮮岩まで歩いた時に乗った「丸子営業所」に行くバス路線にすればいい。
少し歩いて「佐渡」バス停に着いた。

そこでしばらく待ち、バスが通過するはずの時刻を過ぎたがバスは通らない。
上りのバスが2台通ったが、下りは通らない。
バスのドライバーに聞くと、反対側で待つように言う。
しかし、バス停のルートマップを見ると上りと下りでルートが違うことがわかった。

面倒である。
「丸子営業所」に行けば確実である。
ということで、丸子営業所まで歩きそこから無事バスに乗って宇都ノ谷峠に戻る。

最後にもたついたこともあり、久しぶりに「歩いた!」と感じた1日であった。
時期も時期であるが、全く人に会わない山歩きであった。


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