2019.06.03 MM 第690号

   私の出合った日本百名山 他の山々 by masarus 

電子書籍  「焼津アルプス登山ガイド」 デジタル版『18切符風ドイツ貧乏旅行』 

   

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満観峰[5月](まんかんほう 470m) 静岡県焼津市・静岡市

          日本百低山 焼津アルプス


この山の私の印象等は・・・                                     

「 宇津ノ谷集落・明治トンネル散策と新緑の市境尾根を歩いた満観峰 」
 

  *下に私の感想等の文があります。                                                                         
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【歩いた日】     2019年5月18日(土)

【天候】        曇り一時雨

【コース及び時間】

道の駅「宇津ノ谷峠」8:55-9:08宇津ノ谷集落-9:19明治トンネル9:48-10:03旧東海道宇津ノ谷峠-10:39

蔦の細道宇津ノ谷峠46-12:29鞍掛峠分岐-12:41満観峰〈470m〉13:36-13:56舟川分岐-14:17逆川登山口

-14:54道の駅「宇津ノ谷峠」



    【登り 3時間29分  下り 1時間18分   合計 4時間47分】


*コースタイムは休憩を除き写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。
 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムにしてください。


  
宇津ノ谷集落を歩く(写真1) 観光ボランティアから説明を受ける(写真2)
明治トンネルを歩く(写真3) 旧東海道を登る(写真4)
旧東海道宇津ノ谷峠(写真5) シダの群生地(写真6)
蔦の細道宇津ノ谷峠(写真7) ツツジが満開だ(写真8)
ハハコグサが咲いていた(写真9) 急に雨が降ってきた(写真10)
神さんを祭る木下で昼食(写真11) 満観峰の山頂(写真12)
広い茶畑が耕作放置になっていた(写真13) 逆川集落を行く(写真14)
摘んできた茶を加工する工場(写真15) 新茶とヨモギの天ぷらをつまみに生ビール(写真16)
 

【感想 等】 

焼津アルプス愛好会No.48で5月18日に「宇津ノ谷集落・明治トンネル散策と新緑の満観峰ウオーク」に行ってきました。

今回は、宇津ノ谷峠コースで、宇津ノ谷峠から藤枝市・静岡市の境にある尾根歩きで満観峰までと少し距離がありますが、おまけに宇津ノ谷集落散策と明治トンネル散策を付け加えたコースです。
また、明治トンネルでは観光ボランティアさんがトンネルについて説明してくださるというありがたいおまけのおまけまで付きました。


みなさん早めに集まったので午前9時前に静岡側下りにある道の駅「宇津ノ谷峠」を出発しました。
国道1号線の陸橋を渡り宇津ノ谷集落に入ります(写真1)。

道路にはカラフルな石畳を敷き、木造の昔ながらの住宅が残っています。
それらが商店や展示館などになっていないで今も住民が生活しているところがいいです。
ただ、土曜日の今日も散策する人はほとんどいません。

「御羽織屋」も閉まっています。
道路から続く階段を上がっていきます。

9時15分、明治トンネル前に着きました。
岡部町観光ボランティアの会、会長の高田さんが待っていてくれました。
そして、パネルや写真を使い説明してくれました(写真2)。

明治時代、旧東海道の宇津ノ谷峠を登って越えるのは大変だったので、村長の呼びかけの元に7人が出資して掘られ、日本で初めての有料トンネルだったそうです。今の金額で歩きは80円だったといいます。

中を照らしていたカンデラが原因で火事になり、今のような赤レンガの素敵なトンネルに修復されたそうです。伊豆の天城トンネルより情緒があります(写真3)。

いい話が聞けてよかったです。
少し戻って旧東海道で宇津ノ谷峠を越えましょう。

山道沿いには馬頭観音があったり、お弘法さんの祠があったりと歴史を感じます。
竹林もなかなか風情があります(写真4)。

地蔵堂跡を過ぎると旧東海道宇津ノ谷峠です(写真5)。
ここから尾根沿いに蔦の細道宇津ノ谷峠に行く山道もありますが、明治トンネルで時間を使いました。
旧東海道を岡部側に越え、排気口への林道を経由して向かいましょう。

そこには焼津アルプスで一番のシダの群生地があります(写真6)。
今回見ていただきたかった1つがこれです。

小山を越え、10時半過ぎに蔦の細道宇津ノ谷峠に着きました(写真7)。
今までの山歩きでは直接道の駅「宇津ノ谷峠」からこの蔦の細道宇津ノ谷峠に登ってきました。

ここからがいつもの市境の尾根歩きです。

木々や植物を見ながら歩きます。
斑入りのミズヒキがここにもたくさんありました。
葉に同じような黒っぽいハの字の模様が付いています。
同じ葉で斑がないものもあります。

マムシ草もまだ花を付けていました。

12時半、鞍掛峠からの分岐に着きました。
ここまで来ればもうすぐです。

そんな時、急に雨が降ってきました。
今日の降雨確率は10%で、半数は雨具を持ってきてなかったようです。
天気が変わりやすい山では雨具は必携です。

たいした雨ではなかったので、私はカメラが濡れないように雨傘だけ使いました。
雨合羽の上だけの人、ウインドブレーカーを着た人もいました。

12時には山頂に着きたいな、と思っていましたが、今までで最も時間がかかり満観峰の山頂に着いたのは12時45分でした。

濃いピンクのツツジが満開でした(写真8)。

また、ハハコグサもたくさん咲いていました(写真9)。

まだ雨はやまなかったので焼津港や駿河湾などの風景を見る人はあまりいません(写真10)。

神社のある巨木の下で昼食です(写真11)。
清水から参加したTさんが、前回の山歩きで話題になった追分ヨウカンを持ってきてくれました。
懐かしい味をみんなで美味しくいただきました。

その内に雨はやみました。
みなさんそれぞれに静岡側の展望や山々などを眺めました。

私は山頂の写真を撮っていて気づいたのですが、レンズにベッタリ蜘蛛の巣が付いていました(写真12)。
レンズのここまでひどい汚れは初めてです。

がっかりですが、確かめが足りなかった自分が悪いのです。
そんなことで集合写真にもこの蜘蛛の巣が入ってしまいました(がっかり)。

山頂付近の放置された茶畑で新芽を摘みました。
ついでにヨモギも摘みました。
下山後に天ぷらにして食べるのです。


満観峰の山頂で約1時間休み帰路に着きます。
帰りのコースは逆川コースです。
登りよりはるかに楽です。

少し歩くと竹林があります。
ここにはたくさんのタケノコが生えているのですが、前回の春に通った時と同様にイノシシが食べた跡がありました。
その掘り返されたタケノコの量も多く、タケノコが腐った臭いと動物のし尿のような臭いが立ちこめていました。

逆川登山口近くの広い茶畑も今年は耕作されていませんでした(写真13)。
残念ですが、後継者がいないのでしょう。

そして逆川の集落を通り、下っていきます(写真14)。

集落の外れにある茶工場では新茶を加工していました(写真15)。
私はこの新茶を加工する時の匂いが好きです。

新茶の青臭さが好きで毎年GWにこの荒茶を買って来て飲んでいます。
以前は近くのお茶屋さんで売っていましたが、今では藤枝の茶工場まで買いに行きます。

3時少し前に道の駅「宇津ノ谷峠」に戻りました。
長い距離を歩き、筋肉痛になった方もあったと思います。

そんな時には温泉で疲れを取るのが一番です。
しかも今回は、エキチカ温泉さんのご厚意で新茶の天ぷらを作ってくださると言うのです。

焼津アルプス愛好会の会員6人でエキチカ温泉に浸かり、生ビールのつまみに新茶の天ぷらをいただきました(写真16)。
大変美味しかったです。


今回良かったと思うことが、3つあります。

1つめは、明治トンネルについて観光ボランティアさんに説明していただいたことです。
なかなか地域の歴史的なことについて説明を聞く機会はありませんが、資料や大型写真等を使って詳しく教えていただきました。

2つめは、「山歩き」というと山道を登り山のピークに立つことだというイメージを持っている方が多いと思いますが、山とそこに住む人間の歴史に触れることがたくさんできたことです。昔から焼津アルプスの西側にある焼津・藤枝から静岡側に越え交流してきました。山を越えないと行き来ができないわけですが、新旧の宇津ノ谷峠2つとそこにある集落、その後は時代に即したトンネルを掘り行き来してきました。今まで学校や本で学んできた歴史の学習が少し繋がったような気がしました。

3つめは、いつもと違った「シダ植物群生の新緑」を見ることができたことです。一面シダ植物の場所は少ないと思います。焼津アルプスでのシダ植物群生はここが一番素晴らしいです。

これ以外でも、まだまだよかったことはたくさんあります。80歳と75歳のご夫婦が参加され元気に歩かれたことやエキチカ温泉さんのご厚意で放置茶畑から採ってきた新茶とヨモギを天ぷらにしていただき、入浴後に生ビールのつまみにいただけたことなどなど。

次回もみなさんと楽しく歩きましょう。

次回は「6/8 三輪池の平コースから坂本Bコースに下る高草山ウオーク」です。

焼津アルプス愛好会の山歩き参加には当日の会費は必要ですが、年会費・月会費等は不要です。
参加できる時に体調やコースに合わせて参加できます。
あなたも私たちと一緒に歩きませんか?

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ご活用ください。

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