2021.05.17 MM第791号

    私の出合った日本百名山 他の山々 by masarus

電子書籍  「焼津アルプス登山ガイド」 デジタル版『18切符風ドイツ貧乏旅行』 CDR 実登 山梨百名山

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黒味岳(くろみだけ 1831m) 鹿児島県屋久島町
世界自然遺産


この山の私の印象等は・・・                                         

「 手袋は湿り、霧氷もあり思った以上に寒かった 黒味岳」
 

                        *下に私の感想等の文があります。            

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【歩いた日】     2021年3月22日(月)

【天候】        曇りのち霧

【コース及び時間】 (黒味岳+宮之浦岳) その1

6:23淀川登山口-6:52淀川小屋-7:23/28-7:47小花之江河-7:57花之江河8:01-8:11

黒味岳分岐-8:39黒味岳〈1831m〉8:45-9:03黒味岳分岐-【宮之浦岳に続く】


    【登り 2時間07分  下り(黒味岳分岐まで) 18分   合計 2時間25分】


*コースタイムは休憩を除き写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。
 その時の体調や天候によって大きく変わってきます。あくまでも参考タイムにしてください。


【日帰り温泉】    楠川温泉 (200円)

  
6時半前の淀川登山口(写真1) 屋久杉が次々に現れる(写真2)
淀川小屋はコロナで利用禁止だ(写真3) 鉄橋を通り淀川を渡る(写真4)
山深い登山道を進む(写真5) 標高1711mの高盤岳が見える(写真6)
やっと太陽が照らし出した(写真7) え、寒いと思ったら樹氷?(写真8)
高層湿原「小花之江河」(写真9) 晴れてきた!(写真10)
花之江河はガスの中(写真11) サツマイナモリだろうか?(写真12)
黒味岳分岐から20分登るとロープが氷っている(写真13)  8時半過ぎ、黒味岳1831m登頂(写真14)
灌木には樹氷が一杯だ(写真15)  予想以上に寒い、宮之浦岳に登れるのか(写真16)
 

【感想 等】 

3月18日からスタートした「屋久島の山歩き&レンタカーの旅 8日間」の5日目は黒味岳と宮之浦岳である。

これまで愛子岳(No.786)モッチョム岳(NO.787)ヤクスギランド+太忠岳(NO.790)と歩いてきた。

前にも少し書いたが、20年前に宮之浦岳に登っている(NO.100)。
その時はここ淀川登山口から登り始め、淀川小屋に宿泊、2日目に宮之浦岳・永田岳に登り新高塚小屋に泊まる。3日目は縄文杉に会い白谷雲水峡へ下った。

昨年からは新型コロナウイルスで山小屋には宿泊はしない。
今回の8日間の屋久島の山歩きも全て日帰り登山である。

淀川登山口には私と同じように日帰り宮之浦岳登山を考えて来たであろう車が6台止まっていた。
今回宮之浦岳を4座目にしたのは、これまでの遠征の体験から4日目ぐらいから体が山歩きに慣れスムーズに歩くことができるようになるからである。
今回のコースタイムは10時間である。
普通では1泊2日のコースタイムである。


天気は5日目も晴れてはいないが、雨は大丈夫そうな天気である。
6時半前、淀川登山口を出発する(写真1)。

結構気温は低い。
フリース、ジャケットを羽織って入るが連日の雨で手袋は湿っているので素手のままである。
予備の手袋を持ってくればよかった。
10kg以内は荷物料金がかからないので荷物は10kgギリギリに絞ってきている。

歩き始めて2分、屋久杉が次々に現れ始める(写真2)。
緩やかな山道で歩きやすい。

先を歩いている3人組に追いつく。
木道になっていて歩きやすいところもある。

出発から30分で淀川小屋に着いた(写真3)。
20年前に泊まった小屋であるが、当時のままの感じである。
小屋の入口には張り紙があり、「新型コロナ感染防止のため、当面の間、緊急時以外の避難小屋の利用は、お控えください。」とある。

その先には淀川に鉄橋が架かっている。
川の水はよく澄んでいて透明で写真を撮ったら水が良く写らなかった。
位置を変え薄曇りの空の反射を入れてもう1枚撮る(写真4)。

山深い登山道をどんどん進んで行く(写真5)。
ヒメシャラのような木、まだ屋久杉になろうとしている若い杉などがある。

緩い登りになり7時半過ぎ、すぐ右にある「展望所」に着いた。
薄いガスの向こうに標高1711mの高盤岳が見える(写真6)。

やっと太陽が照らし出した(写真7)。
深い森と生まれ変わりつつある木々。
これぞ世界自然遺産の屋久島の素晴らしさである。

今回歩いているコースはすべて世界自然遺産に含まれている。

喜んだのもつかの間。
手がかじかんできたな、と思ったら木の枝に短いエビのしっぽが付いている。
そして、木の葉には樹氷がある(写真8)。

8時前、高層湿原「小花之江河」に着いた(写真9)。
20年前の一番の印象深かった所がここ小花之江河である。

他の湿原ではこれほどの大木がなかったり周りに深い森がなかったりする。

一瞬だが晴れてきた(写真10)。
この巨木はここ小花之江河のシンボルだ。
20年前の姿も深く私の脳裏に刻まれている。

そこから10分、「花之江河」に着いた(写真11)。
名前に「小」が付かないのでこちらの方が広く大きいのだろうが、シンボルのあの木がある「小花之江河」の方が私は好きである。

少し行くと白いかわいい花が咲いていた(写真12)。
この花はサツマイナモリだろうか?

昨日の雨で山道は湿っていたが、何と氷って少し滑る。

8時過ぎ、黒味岳分岐に着いた。
分岐の標識の近くにはザックが2つ置いてある。
ピストンで登っている人がいるのだろう。

私は荷物を背負ったまま登っていく。
少し登ると一枚岩がありそこにロープがあった。

登っていくと展望が開けてきた。
黒味岳山頂は薄いガスの中にあり、手前の木々には少し樹氷が見える。

屋久島での今回これまでの3座はもちろん雪や氷はなく初春の山といった感じであった。冷気団が入ってきていると天気予報で言っていたが、まさかこんな天気になるとは驚きである。
20年前、寒さについては忘れたが、宮之浦岳の先にある永田岳に登る時、2mほどのヤクササをかき分け登ったのであるが足下には20cmほどの雪が積もっていたのをやっと思い出した。
(同じ時期の同じ山域だ。もっと早く思い出せ、自分!)

灌木にびっしり霧氷が付いている。
そして、ロープにまで氷が付いている(写真13)。
草にも霧氷が付き真っ白である。

8時半過ぎ、黒味岳1831m山頂に着いた(写真14)。
展望はなく、誰もいない。
まさに冬山である。

灌木には樹氷が一杯だ(写真15) 。

そして、予想以上に寒い、宮之浦岳に登れるのか(写真16)。
濡れたり氷ったりして滑る足下に注意しながら下っていく。

9時過ぎ、黒味岳分岐に着いた。
不安いっぱいであるが行けるところまで行くことにする。

1831mの黒味岳でも樹氷が一杯だ。
1936mの宮之浦岳は確実にこれより樹氷や雪があるだろう。

ここまでに5グループに会ったが、中には諦めて下山した若い人もいた。
中にはチェーンスパイクを付けている人もいた。
私は冬のアルプスの経験もある。
指先が冷たくなり感覚がなくなり、やがて痛くなった経験もある。
湿った手袋は冷たいが何とかなる冷たさである。
今歩いているコースが自分にとって無理かどうかはある程度自分がわかる。

さあ、宮之浦岳に向かおう(宮之浦岳に続く)


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