05.01.10 MM第85号
【登頂日】 1986年9月14日(日)
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美しい風景の広がる尾瀬に1度は行きたいとずっと思っていた。そして、この年の春、ミズバショウの咲く時期に行くことができた。もう1度秋に行きたいと思い、9月中旬に翌日の敬老の日も使い至仏山−尾瀬ヶ原−燧ヶ岳−尾瀬沼と歩いた。 静岡〜東京〜沼田〜戸倉と電車・バスを乗り継ぎ、鳩待峠に着いたのは午前3時過ぎだった。人気のある場所なので多くのハイカーが降り立った。そのまま尾瀬ヶ原の西外れ「山ノ鼻」に向かう人も多かったが、私は至仏山に向かった。 至仏山は尾瀬ヶ原をはさんで燧ヶ岳と向かい合っている。だからまん中の写真のように尾瀬ヶ原の向こうに燧ヶ岳が見える。私の歩いたコースのように欲張って4つを網羅して歩くのに都合良い。 (山頂への登りから小至仏を) |
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鳩待峠からは至仏山まで標高差約600m。 3時45分、熊笹のおい茂ったなだらかな道を登っていく。 歩き始めはかなり暗く、ヘッドライトをつけて歩いた。 1時間余歩き、「オヤマ沢田代」に着いた。 徐々に明るくなり、空が白んできたが、天気は今一歩。尾瀬ヶ原は上空を真っ白い雲で覆われていた。そしてその上には空全体を覆う灰色の雲がかかっていた。 6時20分。至仏山の山頂に着いた。360度の展望だが、写真撮影には向かなかった。そのため、サブカメラで数枚撮したのみ。 少し経つと、尾瀬ヶ原は低い雲が切れてきて写真のように隙間から下の様子が見えてきた。また、その向こうには頂上に少しガスがかかった明日登る予定の燧ヶ岳が望めた。山頂でしばらく休んでいると、低い雲はますます少なくなってきた。 (至仏山頂より尾瀬ヶ原を) |
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7時前、下山を開始した。前回の春には気づかなかったが、岩肌と土の滑ること、これには全く参った。春は登山道に雪があってこれらが隠れていたのだ。 この蛇紋岩は滑るので気を付けないと転んでしまう。滑る登山道も気になったが、前を見れば尾瀬ヶ原が手に取るように見える。 下の方にあった木道もまたよく滑った。9時過ぎ、山ノ鼻に着いた。上空の低い雲もとれ、少し晴れ間も差してきた。 左の写真のように今登った至仏山もきれいに見えた。 尾瀬ヶ原を牛首に向かう。尾瀬三又で昼食を取り、うとうと昼寝をした。夜行できてそのまま歩いていたので疲れが出てきた。 そこから本日宿泊予定の弥四郎小屋に向かった。昨夜の分も充分寝て燧ヶ岳登山に備えてである。 (山ノ鼻から至仏山を) |