05.01.24 MM第87号
【登頂日】 1986年8月7日(木)
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3泊4日で夏の雲上の楽園に行った。私が気に入っているのは4つの百名山や北アルプスのすばらしい山が集まっているばかりではなく、日本で最も遠い露天風呂があり、雲ノ平・高天原という美しい広い高原が広がっているためでもある。 昨年秋、また行きたくて計画をしたが台風のため断念せざるを得なかった。それで、今年こそはと考えている。 8月5日、雨。折立から標高差約1000mの登りは雨でそれほど暑くなくて良かった。久しぶりの山歩きなのでゆっくり登った。10時過ぎ、池塘を過ぎしばらく行くと、薬師岳が見えてきた。11時過ぎ、太郎平小屋に着いた。合羽の中は汗が流れ気持ち悪かったので、2時間ほど小屋で昼食を取りながら衣服を乾かす。(ここから薬師岳までは3時間である。薬師岳についてはNO50に書いてある)そして薬師沢沿いに下り、何度か沢を渡り15時半、薬師沢小屋に着いた。1日目なので無理をせずここに泊まった。 (雲ノ平の奧日本庭園を) |
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8月6日、快晴。5時40分、雲ノ平に向かって出発した。小屋の前の吊り橋を渡り急坂をアラスカ庭園に登っていく。登りきれば楽しい高原歩きが待っている。アラスカ庭園、奧日本庭園、ギリシア庭園、木々の後ろに借景のような北アルプスの山がある。(上の写真が奧日本庭園である。)雲ノ平山荘の先、奧スイス庭園には雪渓が残っていた。それを前景にした風景は最も気に入ったので多くの写真を撮った。 高天原峠を通り、12時半過ぎに高天原山荘に着いた。高天原のワタスゲの湿原もきれいだった。山荘では昼食を取り、20分歩き高天原温泉に浸かった。(左の写真)日本で最も遠い温泉である。標高2100m、登山口からの往復が最低3日かかる。温度良し、乳白色で気に入った。毎年ここに来る人もいてびっくりした。 (高天原温泉を) |
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14時40分、少し遅くなったが出発した。1時間後、登山道から樹林を少し入ったところにある水晶池に着いた。鏡のようによく映る池面に白い幹のダケカンバの木々や水晶岳が映り美しかった。 分岐に戻り、大きなダケカンバの中を登る。温泉に浸かった疲れも出てきて結構こたえた。17時30分、ようやく岩苔乗越に着いた。 あと一歩で本日予定していた水晶小屋だ。尾根歩きのスピードを上げ、18時小屋に着くことができた。少し無理をしたが、大変充実した長い長い1日だった。 8月7日、快晴。荷物を置き、標高差100mの黒岳に向かう。最初はほぼ平らでそのあとのやせ尾根を行くと南峰2986mだ。山頂からは360度の展望である。北峰の2977mからも展望が良く楽しんだ。小屋に戻り鷲羽岳に向かって出発した。 (ワリモ岳から黒岳を) |