04.09.27 MM第72号
【登頂日】 1998年10月07日(水)
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前から紅葉の時期に常念岳に登りたいと思っていた。今まで、表銀座コースも北から縦走して、燕岳−大天井岳と来ても、南東には下らず、槍ヶ岳に行ってしまっていたのだ。まん中の写真のように、常念岳からの槍・穂高連峰の展望のすばらしさは知っていて、近くまで来ることはあってもなかなか登れないでいたのだ。 今回、ちょうど休みが取れたので、これはチャンスとばかり登ることにした。 予定では「三股」から直登で登ることに決めていたが、工事中で行くのは無理だった。それで、「ヒエ平」から入山することにした。こちらは初心者でも大丈夫な一般コースだ。 一の沢登山口の1km手前にゲートがあり、そこからはマイカーは進入禁止(タクシーはOK)。残念。まあ、1kmくらいなら大したことはない。5時40分出発する。私の少し前に2台の登山者が出発した。 沢沿いにどんどん登っていく。今回は1時間歩き10分の休憩で登っていった。台風で木の葉がかなり落ちたので、紅葉が例年に比べ今一歩だという。しかし、中腹では紅葉を見て秋を実感した。 (紅葉が始まっていた中腹) |
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沢沿いの登山道には「王滝」もあり、轟音と共に疲れを吹き飛ばしてくれた。しばらく行くと常念乗越(じょうねんのっこし)が見えてくる。そして9時過ぎ、最後の急登を登ると、2450mの常念乗越だ。ほとんど風はない。広々とした乗越からは、常念小屋越しに槍・穂高岳連峰が見える。曇りであったが、雲が高く北アルプスの山々がはっきり見えた。ここでしばらく休んで、山頂へ向かった。 槍・穂高岳の山々に登るのもいいが、それを展望する山もすばらしい。改めてその良さを味わった。 常念乗越から山頂まではまだだ。目の前に大きく立ちはだかる。わずか400mの標高差ではあるが。 展望を楽しみながら1時間余歩き、山頂に立つ。 (常念岳より槍・穂高方面を) |
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常念岳山頂からは360度の展望。まん中の写真のような槍・穂高岳連峰、左の大天井岳方面と見えた。立山・剣も見える。快晴ならもっと素敵だろうが、こうして見えるだけでもすばらしい。 10月初めの平日のためほとんど人はいない。まさに独占・貸し切り状態。ここで1人昼食を取り、11時過ぎ北アルプスの展望を楽しみながら下り始める。 常念岳をふり返ったり、風雪に耐えるダケカンバの木も思わずカメラに収めたりした。 時間はあったので、水場では美味しい水を飲み、ゆっくり休んだ。紅葉はあと一歩だったが、秋の1日を十分楽しむことができた。 (常念岳より大天井方面を) |